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余談1.ほんわか専属メイドから見た、二人の顛末と行く末
1.ほんわかとした少女から見る、白百合の幼少期
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どうやら世間の女性はほっそりとしていることが普通で、それ以外はからかいの対象になるらしい。ほっそりしていたら狡猾な人間でも愛されて、それ以外は例え善人でも後ろ指をさされる。
シンシアは後者だった。
両親には、多少甘やかされて育ったという自覚はあった。
とはいえ盲目的に愛されていたわけではなく、いけないことをしてしまえばきちんと叱られたし、メイドとして働いていた母親に厳しく炊事洗濯掃除や裁縫を叩き込まれていて。
ただ少し、そんな職業だったから料理の上手かった母親の手料理やお菓子が美味しくて、もっと食べたいとねだっただけ。そうすれば、母親は大喜びで多めによそってくれたのだ。本当にそれくらい。
そうしていれば、ほっそりとした体型からは遠い体になってしまったわけだけれど。
両親は、健康を気にしているだけでそれに関しては怒られなかった。問題は、周りの子供達だろうか。ふっくらとし始めたシンシアの体を笑ってくるようになっていた。
評価されるのは見た目だけ。才能や特技は二の次。
自分は何もしていないのに、どうしてあの子達は自分に嫌なことをするのだろう。
だんだんと塞ぎ込むようになっていたシンシアは、そんな精神的なストレスから更に食べ物を口にするようになっていて。そうしていれば体型はまたふっくらしてしまうから、周りの子供達にからかわれ、余計に塞ぎ込むようになって……の悪循環に陥っていた。
それを良しとしなかったのは、母親だった。
塞ぎ込んでいたシンシアを職場であったルヴェール家へと連れ出して、自分の見習いとして働かせるようになったのだ。
〝働かせる〟とはいえど、当時のシンシアはまだ幼かったから出来ることも限られていたし、半ば療養のようなものだったから任されていたのは細々とした雑用で。
大変ではあったけれど、そこには自分の体型を笑う人間はいなかったし、相応のお小遣いも貰え、なにより仕事をしたら褒めてもらえた。
シンシアにとっては、居心地の良い空間で。
そしてそこで、将来自分が仕えることになるリリィと出会った。
シンシアのリリィへの第一印象は、〝怖い人〟だった。
無表情で、屋敷の中で出会う度に睨み付けられ、他人を寄せ付けないような雰囲気を纏っていたからで。シンシアは、リリィになるべく近寄らないようにすらしていた。
そんなある日の昼下がりのことだ、リリィの部屋から泣き声が聞こえてきたのは。
(どうしたんだろう……?)
抱えていた印象からは考えられない程の悲しそうな泣き声に心配になり、シンシアはその扉を開けた。
「リリィ様……? どうなされたのですか……?」
怒られたらどうしよう。そうは思いながらも恐る恐る声をかける。
そんなシンシアに向けられたのは、予想していたようなものではなくて。怯え、警戒し、震えているリリィの視線だった。
「な、に……?」
彼女の流す涙が、ぽろぽろと宝石に変わっていくのを見てシンシアは〝特異体質者〟という、人とは違う体質を持つ存在を思い出す。
あまりに悲しそうに泣いているものだから、自分まで悲しくなったシンシアは彼女に一歩近付いて。
「来ないで……!」
「大丈夫です、リリィ様。怖がらないで」
怯える彼女に優しく声をかけ、少しずつ近付く。そうして、彼女がその胸に何かを大切そうに抱き寄せていることに気が付いたのだ。そしてそれが、彼女が泣いている原因だということも。
「それは……どうしたのですか……?」
「あ……」
リリィの瞳が、大きく揺れる。しばらくシンシアを警戒していた彼女だったけれど、やがて震える口を開いて。
「破られちゃった、の……ジュードから貰ったものだったのに……」
ジュード、とは。風邪を拗らせてしまったルヴェール夫人の治療のため屋敷を訪れている、クラーク伯爵医師の息子だというのは知っていた。
「見せていただけますか?」
自分は無害であるとわかってもらえるように優しい笑顔で近付いて、そうして手を差し出して。リリィは差し出されたその手を怯えたように見つめて、しばらく考え込んでいるようだった。そうして、やがて一枚の布を差し出してくる。
それは、ずたずたに切り裂かれたシルクのハンカチだった。元は綺麗なハンカチだっただろうに、見るも無惨な姿になっている。しかもそれは、明らかに人為的なものによる破れ方で。
(そっか、この方は……)
そこでようやく、どうして彼女が今まであんな顔を自分に向けていたのかわかったのだ。
きっとこれが初めてではないのだろう。こんなことをされ続けていれば、他人を信用出来なくなってしまうのも当たり前のことで。
「リリィ様、私を信じていただけますか?」
「え……?」
同情や、哀れみや……今思えば、彼女にとっては失礼な感情だったかもしれない。それでも立ち去るなんて出来なくて、シンシアはそう力強く頷いた。
幸いにも、繕いものや刺繍は得意分野だ。それに見習いとして働いている最中は、自分も他の人も服が破けてしまうことが多かったから、細々とした裁縫道具はいつも持ち歩いていて。
シンシアは、ハンカチを丁寧に縫い合わせていく。そのままだと不恰好だから、不自然にならないように刺繍も施していって。
それを傍で見ていたリリィの表情は、不安に満ちたものからだんだんと笑顔に変わっていった。
「出来ましたよ、リリィ様」
元のハンカチとはだいぶん違うものへと変わってしまっただろうから、彼女がそれで喜んでくれるか心配だったけれど。
「ありがとう……!」
そうして、満面の笑みを浮かべて喜んでくれた。それは、彼女が初めてシンシアに向けた笑顔で。
(この方は、こんなに綺麗な顔で笑うんだ……)
何かに怯える顔よりも、悲しみの中で泣いている顔よりも、リリィには笑顔でいてほしいと。この時からシンシアは、そう思い始めた。
この時からだ。リリィがシンシアに笑顔で接するようになったのは。
「シンシア……!」
屋敷の中で会えば、そうやって笑顔で手を振ってくれて。
「この刺繍もシンシアがやったって、メイド長から聞いたよ。本当、シンシアはすごいね」
そうやって、笑顔で褒めてくれる。
シンシアにとっては新鮮で、そして嬉しかったこだ。体型とか、外見とか……そんな他人と違うところを否定されず、馬鹿にもされず、ただ純粋に褒めてもらえることも。普通に接してくれることも。
思えば当たり前なことのはずなのだけれど、しかしそれでも嬉しくて。そして、大きくなったら彼女に仕えたいと、そう思うようにもなっていた。
~*~*~*~
「お前は……シンシアと言ったか?」
ある日のことだ。書斎の簡単な清掃をしていれば、入ってきたのはルヴェール邸を訪れていたジュードで。
「は、はい」
背筋を伸ばしてしまったのは、最近彼から警戒にも似た視線を受けていたからだ。それも、リリィと話している時に。少しだけ離れた場所でリリィを見守るように、そしてシンシアを値踏みするように見つめていて。
その行動の理由もなんとなくわかっているから不快感はなかったのだけれど、なんだか妙に緊張してしまう。
「…………」
その時もそうだった。ジュードはじっと、シンシアをある意味で警戒心ともとれる視線で見つめる。
シンシアは、彼のその視線をじっと耐えた。息をするのも忘れ、唾をごくりと飲み込んだ頃。ようやく、彼の視線が外れる。
「……リリィから話を聞いた。ハンカチ、ありがとう」
「えっ……あ、いえ……! 当然のことをしたまでです」
予想外の言葉に頭を下げれば、頭上からどこか安心したような、そしてどこか嬉しそうな息遣いが聞こえて。
「……そうか」
その言葉を最後に、自分の前にあったジュードの気配が足音と共に移動してたのを感じた。顔を上げれば、彼はもう窓際のソファに座り本に視線を下げていて。
(許された……)
のだろう。少なくとも、自分がリリィにとっては無害であると認識されたらしい。
それでジュードの用は、もう済んだのだろう。彼にはもうこの会話を続ける気はないようだから、多少の緊張感は残しながらもシンシアは書斎の掃除を終わらせた。
ジュードに頭を下げて書斎を出たところで、廊下の向こうからリリィが歩いてくる。
「おはよう、シンシア」
「リリィ様、おはようございます~」
もうすっかりとにこやかに挨拶をしてくれるようになった彼女に、シンシアは頭を下げて返した。
「ジュード様、書斎にいらっしゃいますよ~」
この頃にはもう、ジュードとリリィがよく二人で過ごすようになっていたことは、屋敷中の人間が知っていて。だからそう教えれば、彼女は嬉しそうにふんわりと笑った。それは、彼女がジュードと一緒にいる時によく見せる笑顔で。
「そっか、教えてくれてありがとう。お仕事頑張ってね」
「はい。お気遣い、ありがとうございます」
頭を下げ、リリィが書斎に入るのを見送る。彼女が入って、本当にすぐのことだ。
「リリィ」
中から、彼女を呼ぶジュードの優しい声が聞こえた。それは、彼が彼女といる時にしか出さない優しい声で。
(……御二人は、いつか婚約するのかな)
使用人達はそう噂していたし、シンシアもそう信じて疑わなかった。二人がお互いに何か特別な感情を持っているだろうというのは、見ていてよくわかるからで。
その噂通り、ジュードとリリィは婚約関係となった。しかしそれは、周囲の予想とは全く違うことがきっかけになってしまったのである。
シンシアは後者だった。
両親には、多少甘やかされて育ったという自覚はあった。
とはいえ盲目的に愛されていたわけではなく、いけないことをしてしまえばきちんと叱られたし、メイドとして働いていた母親に厳しく炊事洗濯掃除や裁縫を叩き込まれていて。
ただ少し、そんな職業だったから料理の上手かった母親の手料理やお菓子が美味しくて、もっと食べたいとねだっただけ。そうすれば、母親は大喜びで多めによそってくれたのだ。本当にそれくらい。
そうしていれば、ほっそりとした体型からは遠い体になってしまったわけだけれど。
両親は、健康を気にしているだけでそれに関しては怒られなかった。問題は、周りの子供達だろうか。ふっくらとし始めたシンシアの体を笑ってくるようになっていた。
評価されるのは見た目だけ。才能や特技は二の次。
自分は何もしていないのに、どうしてあの子達は自分に嫌なことをするのだろう。
だんだんと塞ぎ込むようになっていたシンシアは、そんな精神的なストレスから更に食べ物を口にするようになっていて。そうしていれば体型はまたふっくらしてしまうから、周りの子供達にからかわれ、余計に塞ぎ込むようになって……の悪循環に陥っていた。
それを良しとしなかったのは、母親だった。
塞ぎ込んでいたシンシアを職場であったルヴェール家へと連れ出して、自分の見習いとして働かせるようになったのだ。
〝働かせる〟とはいえど、当時のシンシアはまだ幼かったから出来ることも限られていたし、半ば療養のようなものだったから任されていたのは細々とした雑用で。
大変ではあったけれど、そこには自分の体型を笑う人間はいなかったし、相応のお小遣いも貰え、なにより仕事をしたら褒めてもらえた。
シンシアにとっては、居心地の良い空間で。
そしてそこで、将来自分が仕えることになるリリィと出会った。
シンシアのリリィへの第一印象は、〝怖い人〟だった。
無表情で、屋敷の中で出会う度に睨み付けられ、他人を寄せ付けないような雰囲気を纏っていたからで。シンシアは、リリィになるべく近寄らないようにすらしていた。
そんなある日の昼下がりのことだ、リリィの部屋から泣き声が聞こえてきたのは。
(どうしたんだろう……?)
抱えていた印象からは考えられない程の悲しそうな泣き声に心配になり、シンシアはその扉を開けた。
「リリィ様……? どうなされたのですか……?」
怒られたらどうしよう。そうは思いながらも恐る恐る声をかける。
そんなシンシアに向けられたのは、予想していたようなものではなくて。怯え、警戒し、震えているリリィの視線だった。
「な、に……?」
彼女の流す涙が、ぽろぽろと宝石に変わっていくのを見てシンシアは〝特異体質者〟という、人とは違う体質を持つ存在を思い出す。
あまりに悲しそうに泣いているものだから、自分まで悲しくなったシンシアは彼女に一歩近付いて。
「来ないで……!」
「大丈夫です、リリィ様。怖がらないで」
怯える彼女に優しく声をかけ、少しずつ近付く。そうして、彼女がその胸に何かを大切そうに抱き寄せていることに気が付いたのだ。そしてそれが、彼女が泣いている原因だということも。
「それは……どうしたのですか……?」
「あ……」
リリィの瞳が、大きく揺れる。しばらくシンシアを警戒していた彼女だったけれど、やがて震える口を開いて。
「破られちゃった、の……ジュードから貰ったものだったのに……」
ジュード、とは。風邪を拗らせてしまったルヴェール夫人の治療のため屋敷を訪れている、クラーク伯爵医師の息子だというのは知っていた。
「見せていただけますか?」
自分は無害であるとわかってもらえるように優しい笑顔で近付いて、そうして手を差し出して。リリィは差し出されたその手を怯えたように見つめて、しばらく考え込んでいるようだった。そうして、やがて一枚の布を差し出してくる。
それは、ずたずたに切り裂かれたシルクのハンカチだった。元は綺麗なハンカチだっただろうに、見るも無惨な姿になっている。しかもそれは、明らかに人為的なものによる破れ方で。
(そっか、この方は……)
そこでようやく、どうして彼女が今まであんな顔を自分に向けていたのかわかったのだ。
きっとこれが初めてではないのだろう。こんなことをされ続けていれば、他人を信用出来なくなってしまうのも当たり前のことで。
「リリィ様、私を信じていただけますか?」
「え……?」
同情や、哀れみや……今思えば、彼女にとっては失礼な感情だったかもしれない。それでも立ち去るなんて出来なくて、シンシアはそう力強く頷いた。
幸いにも、繕いものや刺繍は得意分野だ。それに見習いとして働いている最中は、自分も他の人も服が破けてしまうことが多かったから、細々とした裁縫道具はいつも持ち歩いていて。
シンシアは、ハンカチを丁寧に縫い合わせていく。そのままだと不恰好だから、不自然にならないように刺繍も施していって。
それを傍で見ていたリリィの表情は、不安に満ちたものからだんだんと笑顔に変わっていった。
「出来ましたよ、リリィ様」
元のハンカチとはだいぶん違うものへと変わってしまっただろうから、彼女がそれで喜んでくれるか心配だったけれど。
「ありがとう……!」
そうして、満面の笑みを浮かべて喜んでくれた。それは、彼女が初めてシンシアに向けた笑顔で。
(この方は、こんなに綺麗な顔で笑うんだ……)
何かに怯える顔よりも、悲しみの中で泣いている顔よりも、リリィには笑顔でいてほしいと。この時からシンシアは、そう思い始めた。
この時からだ。リリィがシンシアに笑顔で接するようになったのは。
「シンシア……!」
屋敷の中で会えば、そうやって笑顔で手を振ってくれて。
「この刺繍もシンシアがやったって、メイド長から聞いたよ。本当、シンシアはすごいね」
そうやって、笑顔で褒めてくれる。
シンシアにとっては新鮮で、そして嬉しかったこだ。体型とか、外見とか……そんな他人と違うところを否定されず、馬鹿にもされず、ただ純粋に褒めてもらえることも。普通に接してくれることも。
思えば当たり前なことのはずなのだけれど、しかしそれでも嬉しくて。そして、大きくなったら彼女に仕えたいと、そう思うようにもなっていた。
~*~*~*~
「お前は……シンシアと言ったか?」
ある日のことだ。書斎の簡単な清掃をしていれば、入ってきたのはルヴェール邸を訪れていたジュードで。
「は、はい」
背筋を伸ばしてしまったのは、最近彼から警戒にも似た視線を受けていたからだ。それも、リリィと話している時に。少しだけ離れた場所でリリィを見守るように、そしてシンシアを値踏みするように見つめていて。
その行動の理由もなんとなくわかっているから不快感はなかったのだけれど、なんだか妙に緊張してしまう。
「…………」
その時もそうだった。ジュードはじっと、シンシアをある意味で警戒心ともとれる視線で見つめる。
シンシアは、彼のその視線をじっと耐えた。息をするのも忘れ、唾をごくりと飲み込んだ頃。ようやく、彼の視線が外れる。
「……リリィから話を聞いた。ハンカチ、ありがとう」
「えっ……あ、いえ……! 当然のことをしたまでです」
予想外の言葉に頭を下げれば、頭上からどこか安心したような、そしてどこか嬉しそうな息遣いが聞こえて。
「……そうか」
その言葉を最後に、自分の前にあったジュードの気配が足音と共に移動してたのを感じた。顔を上げれば、彼はもう窓際のソファに座り本に視線を下げていて。
(許された……)
のだろう。少なくとも、自分がリリィにとっては無害であると認識されたらしい。
それでジュードの用は、もう済んだのだろう。彼にはもうこの会話を続ける気はないようだから、多少の緊張感は残しながらもシンシアは書斎の掃除を終わらせた。
ジュードに頭を下げて書斎を出たところで、廊下の向こうからリリィが歩いてくる。
「おはよう、シンシア」
「リリィ様、おはようございます~」
もうすっかりとにこやかに挨拶をしてくれるようになった彼女に、シンシアは頭を下げて返した。
「ジュード様、書斎にいらっしゃいますよ~」
この頃にはもう、ジュードとリリィがよく二人で過ごすようになっていたことは、屋敷中の人間が知っていて。だからそう教えれば、彼女は嬉しそうにふんわりと笑った。それは、彼女がジュードと一緒にいる時によく見せる笑顔で。
「そっか、教えてくれてありがとう。お仕事頑張ってね」
「はい。お気遣い、ありがとうございます」
頭を下げ、リリィが書斎に入るのを見送る。彼女が入って、本当にすぐのことだ。
「リリィ」
中から、彼女を呼ぶジュードの優しい声が聞こえた。それは、彼が彼女といる時にしか出さない優しい声で。
(……御二人は、いつか婚約するのかな)
使用人達はそう噂していたし、シンシアもそう信じて疑わなかった。二人がお互いに何か特別な感情を持っているだろうというのは、見ていてよくわかるからで。
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