30 / 58
第三幕 ―― 信念相違
3-3
しおりを挟む
部屋の窓から光量が消え、完全な夕闇になった頃、ドアをノックする音が部屋に響く。それで眼が覚めた詞御は、
「こんな時間まで寝ていたのか……」
「お目覚めですか詞御。寝顔、可愛かったですよ」
「可愛いはないだろう、恥ずかしい。依夜が来たみたいだな」
扉越しに感じる知った気配に、詞御は警戒なく入室の許可を出すべく、部屋の錠を外す。
「遅くなりました。もうお母様ったら雑用を押し付けるんですもの」
愚痴を言いつつ、荷物を持って依夜は部屋に入ってくる。それに続いて、移動式の手押しワゴンを押した一人の女性給士も。ワゴンには〝四つ〟の大きな膳が置かれている。それを手際よく机に並べると、給士は何も言わずに、ただ一礼して部屋を後にする。この部屋には二人の人間と一体の倶纏。それに対し、膳は四つ。これの意味するところは一つしかない。
「さて、詞御さん。無事に勝てた訳ですし、約束どおり何を訊かれますか?」
机にある椅子の一つに座った依夜は、同じく真向かいの椅子に座った詞御に対してそう問うてきた。ちなみにセフィアは詞御の隣に座っている。そういえば、今朝そんな約束をしていたな、と思い返し、取り合えず、一番手っ取り早い質問をする。
「膳が一つ多いのは〝やはり〟なのか?」
そう言うと、依夜は、苦笑する。そして空いている席に手をかざし、現象で詞御に答えを示す。彼女の横の椅子に深紅の粒子が集中し型を成した。
「詞御さんやセフィアさんはもう察している事だと思いますが、改めて、わたしの倶纏を紹介しますね。〝ルアーハ〟です」
背丈は、護衛と同じくらいだろうか。
闘技場で闘った大きさを人間サイズにした竜人の姿が其処には有った。
「お初に、というのは語弊があるか? 昨日の闘いで気取られてしまったからな。儂も修行が足りん。儂はルアーハという依夜の倶纏じゃ。ほっほ、〝同属〟と会話が出来る日が来るとは思わんかったのぅ」
「私も、意識体のある倶纏とお話しするのは初めてなので、嬉しいです」
「最初に出会ったのがあの巨体だったからな、自分は多少の違和感は感じてはいるよ。とはいえ、他人の倶纏と話すのも、倶纏同士が会話するのを見るのも初めてだから、なんか嬉しいよ」
そういうと、ルアーハは詞御の方を向き、そして訊ねてくる。
「お主のことを、〝高天殿〟と呼んでいいかのう?」
「構わない。自分はなんと呼べばいい?」
「普通にルアーハ、で構わんよ」
「分かった。よろしく頼む、ルアーハさん」
「こちらこそ宜しくじゃ、それと依夜と同じく儂の事も呼び捨てで構わんし、敬語も止めてくれ。お主に敬語で言われるのは依夜と同様、何故かどうもしっくりこんのじゃ」
威厳という事で見ればこの面子ではルアーハが一番にある。故に、自然と敬語になってしまっていたのだが、当の倶纏がそう言うのなら、なるべくそう努めようと詞御は思った。
「わかったよ、ルアーハ」
〔まあ、そういう意味では今日も定着してくれ、セフィア〕
〔了解です、詞御〕
「あんたも食事するんだな、ルアーハ」
「一度食べる事の楽しさを知ってしまうとな」
「そうですよね。一度食べる楽しさを知ってしまいますとね。昨日の夕食と今朝の朝食はちょっと私には拷問でした」
「仕方ないだろう、あの時は、お前の存在は明かせなかったんだから」
「食の恨みは恐ろしいんですよ、詞御」
「そうじゃのう、儂も何度食べ損ねたか。のう、依夜?」
「公式な場で貴方を出せるわけ無いじゃないですか、わかっているくせに」
人間二人と倶纏二体が一つの机で会話をし、食事をする。
世界の常識からすれば、奇異や稀有ともいうべき空間がそこには存在していた。
他愛もない話をしながらも食卓は進んでいく。気が付けば、瞬く間に料理は器から無くなっていた。
食後のお茶を啜りながら、詞御は胃を落ち着かせる。
「しかし、ルアーハも器用だな。その指で器用に箸を使って食べるのを見たときは、ちょっと驚ろかされたよ」
「流石に手掴みでは食えんからのう。依夜からは『箸を使えるまでは駄目』と厳命されておったので、箸の習得には必死じゃった」
笑い声が部屋に行き渡る。
「そういえば、詞御さんに訊きたい事があったのですが、良いですか?」
「なに依夜。改まって」
「詞御さんが浄化屋にこだわる理由です。詞御さんの実力を持ってすれば、適正年齢に達すれば、軍でも警察でも要人警護でも引く手数多だと思うのですが」
その事か、と詞御は思った。別段隠すこともないので、素直に口にする。
「理由は二つ。一つは、俺の欠損も関わっているんだが、一日しか記憶が保たないのなら、その日暮らしの野良猫暮らしを満喫する事が出来れば良い、と思ってね」
「野良猫暮らし、ですか?」
「そ、野良猫暮らし。自由気ままに何にも縛られずにその日その日、一日一日を大切にする暮らし。他者と“深く”関わることなく、気の赴くままに生きる。古い記憶だけど、この欠損のせいで多くの人とトラブルを抱えてきた。中には知らずに他人を精神的に傷つけたこともある。おぼろげな記憶だけどね。子どもの頃は記憶を定期的に記録出来なかったから。だから、組織で動く軍や警察には興味は沸かなかった。規律に縛られ、〝仲間〟という者を持つのが怖かったのかもしれない。これが一つ目の理由」
「……わたしには良く分かりません」
依夜が釈然としない表情で呟く。依夜には分からない事だらけだった。何故ならこれまで色んな人と関わって生きてきたから。束縛されているという感じもしない。だから、詞御のいうところの〝野良猫暮らし〟というのは理解できなかった。過去も未来も鑑みず、現在だけを謳歌するという人生に。
だが、詞御の欠損を考えれば、そういう考えにも至る物だろうか、とだけは理解した。
「分からないならそれでいいよ。あくまで自分が欲する生き方だからね。他者がまねして面白いかは分からないし」
依夜の態度には我関せず、詞御は言葉を続ける。別段理解してもらおうとは思っていなかったから。詞御には現在だけがあればいい。現在を大切に生きる事が詞御の譲れない信念。
「二つ目は――」
「――人助けの為ですよね、詞御」
「人助けですか?」
「こら、セフィア。自分が話しているところだぞ」
「良いじゃありませんか、私が口を挟んでも。詞御ってば、小さいころから、人の泣き顔や苦しんでいる顔を見るのが嫌いで、なんとか笑顔にしようと奔走したものです。幼稚園なんかでは、いじめっ子を許せなく、やり返した事もしばしばです。その思いは歳を重ねる事に強くなっていきました。そして、〝あの日〟を境にそれは一層強くなりました」
「〝あの日〟とは?」
依夜が訊ねてくる。詞御はしょうがないと頭をぽりぽりと掻きながら、依夜の目を見ず、あさっての方向を見ながら、覚えている、いや忘れないように定着させた過去の記憶を掘り起こす。それは詞御にとって覚えている記憶の中でもっとも辛い過去。
「こんな時間まで寝ていたのか……」
「お目覚めですか詞御。寝顔、可愛かったですよ」
「可愛いはないだろう、恥ずかしい。依夜が来たみたいだな」
扉越しに感じる知った気配に、詞御は警戒なく入室の許可を出すべく、部屋の錠を外す。
「遅くなりました。もうお母様ったら雑用を押し付けるんですもの」
愚痴を言いつつ、荷物を持って依夜は部屋に入ってくる。それに続いて、移動式の手押しワゴンを押した一人の女性給士も。ワゴンには〝四つ〟の大きな膳が置かれている。それを手際よく机に並べると、給士は何も言わずに、ただ一礼して部屋を後にする。この部屋には二人の人間と一体の倶纏。それに対し、膳は四つ。これの意味するところは一つしかない。
「さて、詞御さん。無事に勝てた訳ですし、約束どおり何を訊かれますか?」
机にある椅子の一つに座った依夜は、同じく真向かいの椅子に座った詞御に対してそう問うてきた。ちなみにセフィアは詞御の隣に座っている。そういえば、今朝そんな約束をしていたな、と思い返し、取り合えず、一番手っ取り早い質問をする。
「膳が一つ多いのは〝やはり〟なのか?」
そう言うと、依夜は、苦笑する。そして空いている席に手をかざし、現象で詞御に答えを示す。彼女の横の椅子に深紅の粒子が集中し型を成した。
「詞御さんやセフィアさんはもう察している事だと思いますが、改めて、わたしの倶纏を紹介しますね。〝ルアーハ〟です」
背丈は、護衛と同じくらいだろうか。
闘技場で闘った大きさを人間サイズにした竜人の姿が其処には有った。
「お初に、というのは語弊があるか? 昨日の闘いで気取られてしまったからな。儂も修行が足りん。儂はルアーハという依夜の倶纏じゃ。ほっほ、〝同属〟と会話が出来る日が来るとは思わんかったのぅ」
「私も、意識体のある倶纏とお話しするのは初めてなので、嬉しいです」
「最初に出会ったのがあの巨体だったからな、自分は多少の違和感は感じてはいるよ。とはいえ、他人の倶纏と話すのも、倶纏同士が会話するのを見るのも初めてだから、なんか嬉しいよ」
そういうと、ルアーハは詞御の方を向き、そして訊ねてくる。
「お主のことを、〝高天殿〟と呼んでいいかのう?」
「構わない。自分はなんと呼べばいい?」
「普通にルアーハ、で構わんよ」
「分かった。よろしく頼む、ルアーハさん」
「こちらこそ宜しくじゃ、それと依夜と同じく儂の事も呼び捨てで構わんし、敬語も止めてくれ。お主に敬語で言われるのは依夜と同様、何故かどうもしっくりこんのじゃ」
威厳という事で見ればこの面子ではルアーハが一番にある。故に、自然と敬語になってしまっていたのだが、当の倶纏がそう言うのなら、なるべくそう努めようと詞御は思った。
「わかったよ、ルアーハ」
〔まあ、そういう意味では今日も定着してくれ、セフィア〕
〔了解です、詞御〕
「あんたも食事するんだな、ルアーハ」
「一度食べる事の楽しさを知ってしまうとな」
「そうですよね。一度食べる楽しさを知ってしまいますとね。昨日の夕食と今朝の朝食はちょっと私には拷問でした」
「仕方ないだろう、あの時は、お前の存在は明かせなかったんだから」
「食の恨みは恐ろしいんですよ、詞御」
「そうじゃのう、儂も何度食べ損ねたか。のう、依夜?」
「公式な場で貴方を出せるわけ無いじゃないですか、わかっているくせに」
人間二人と倶纏二体が一つの机で会話をし、食事をする。
世界の常識からすれば、奇異や稀有ともいうべき空間がそこには存在していた。
他愛もない話をしながらも食卓は進んでいく。気が付けば、瞬く間に料理は器から無くなっていた。
食後のお茶を啜りながら、詞御は胃を落ち着かせる。
「しかし、ルアーハも器用だな。その指で器用に箸を使って食べるのを見たときは、ちょっと驚ろかされたよ」
「流石に手掴みでは食えんからのう。依夜からは『箸を使えるまでは駄目』と厳命されておったので、箸の習得には必死じゃった」
笑い声が部屋に行き渡る。
「そういえば、詞御さんに訊きたい事があったのですが、良いですか?」
「なに依夜。改まって」
「詞御さんが浄化屋にこだわる理由です。詞御さんの実力を持ってすれば、適正年齢に達すれば、軍でも警察でも要人警護でも引く手数多だと思うのですが」
その事か、と詞御は思った。別段隠すこともないので、素直に口にする。
「理由は二つ。一つは、俺の欠損も関わっているんだが、一日しか記憶が保たないのなら、その日暮らしの野良猫暮らしを満喫する事が出来れば良い、と思ってね」
「野良猫暮らし、ですか?」
「そ、野良猫暮らし。自由気ままに何にも縛られずにその日その日、一日一日を大切にする暮らし。他者と“深く”関わることなく、気の赴くままに生きる。古い記憶だけど、この欠損のせいで多くの人とトラブルを抱えてきた。中には知らずに他人を精神的に傷つけたこともある。おぼろげな記憶だけどね。子どもの頃は記憶を定期的に記録出来なかったから。だから、組織で動く軍や警察には興味は沸かなかった。規律に縛られ、〝仲間〟という者を持つのが怖かったのかもしれない。これが一つ目の理由」
「……わたしには良く分かりません」
依夜が釈然としない表情で呟く。依夜には分からない事だらけだった。何故ならこれまで色んな人と関わって生きてきたから。束縛されているという感じもしない。だから、詞御のいうところの〝野良猫暮らし〟というのは理解できなかった。過去も未来も鑑みず、現在だけを謳歌するという人生に。
だが、詞御の欠損を考えれば、そういう考えにも至る物だろうか、とだけは理解した。
「分からないならそれでいいよ。あくまで自分が欲する生き方だからね。他者がまねして面白いかは分からないし」
依夜の態度には我関せず、詞御は言葉を続ける。別段理解してもらおうとは思っていなかったから。詞御には現在だけがあればいい。現在を大切に生きる事が詞御の譲れない信念。
「二つ目は――」
「――人助けの為ですよね、詞御」
「人助けですか?」
「こら、セフィア。自分が話しているところだぞ」
「良いじゃありませんか、私が口を挟んでも。詞御ってば、小さいころから、人の泣き顔や苦しんでいる顔を見るのが嫌いで、なんとか笑顔にしようと奔走したものです。幼稚園なんかでは、いじめっ子を許せなく、やり返した事もしばしばです。その思いは歳を重ねる事に強くなっていきました。そして、〝あの日〟を境にそれは一層強くなりました」
「〝あの日〟とは?」
依夜が訊ねてくる。詞御はしょうがないと頭をぽりぽりと掻きながら、依夜の目を見ず、あさっての方向を見ながら、覚えている、いや忘れないように定着させた過去の記憶を掘り起こす。それは詞御にとって覚えている記憶の中でもっとも辛い過去。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
縫剣のセネカ
藤花スイ
ファンタジー
「ぬいけんのせねか」と読みます。
--
コルドバ村のセネカは英雄に憧れるお転婆娘だ。
幼馴染のルキウスと共に穏やかな日々を過ごしていた。
ある日、セネカとルキウスの両親は村を守るために戦いに向かった。
訳も分からず見送ったその後、二人は孤児となった。
その経験から、大切なものを守るためには強さが必要だとセネカは思い知った。
二人は力をつけて英雄になるのだと誓った。
しかし、セネカが十歳の時に授かったのは【縫う】という非戦闘系のスキルだった。
一方、ルキウスは破格のスキル【神聖魔法】を得て、王都の教会へと旅立ってゆく。
二人の道は分かれてしまった。
残されたセネカは、ルキウスとの約束を胸に問い続ける。
どうやって戦っていくのか。希望はどこにあるのか⋯⋯。
セネカは剣士で、膨大な魔力を持っている。
でも【縫う】と剣をどう合わせたら良いのか分からなかった。
答えは簡単に出ないけれど、セネカは諦めなかった。
創意を続ければいつしか全ての力が繋がる時が来ると信じていた。
セネカは誰よりも早く冒険者の道を駆け上がる。
天才剣士のルキウスに置いていかれないようにとひた向きに力を磨いていく。
遠い地でルキウスもまた自分の道を歩み始めた。
セネカとの大切な約束を守るために。
そして二人は巻き込まれていく。
あの日、月が瞬いた理由を知ることもなく⋯⋯。
これは、一人の少女が針と糸を使って世界と繋がる物語
(旧題:スキル【縫う】で無双します! 〜ハズレスキルと言われたけれど、努力で当たりにしてみます〜)
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる