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~第一章~
王家の宣言
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サマンサのお披露目を僅か5分足らずで終わりとした陛下は凛とした威厳のある声で告げた。
「今まで17年間王家に属していたアクリアーナは現在アクアと改名して平民として暮らしておる!皆も知っている通り、アクリアーナは私達とは違って王族の色を持たずに生まれた子だ。貴族からは王族として受け入れられず厳しい立場の中で必死に努力を続け、王家や国に尽くしてきた優しく気高い者である!」
「…………。」
「私達、マルヴィーア王家は彼女がこれまで国に貢献してくれた事に感謝している。これまでの努力の成果で治癒師や魔法使いとなり、更には多くの問題解決に尽力してくれた。その努力と行為に敬意を称して、王家はS級冒険者 アクアの後見人となる事を此処に宣言する! どのような身分の者であれ、彼女の自由を脅かす者は厳罰に処する! これは王家としての決定である! 誰か不満がある者はいるか!」
陛下の堂々とした宣言に辺りは静まり返った。
アクリアーナを平民に落として、その有益な能力を手に入れようと画策していた愚かな貴族は陛下の大胆な行動に思考が凍りついた。
サマンサとクリスディークもそんな話どこからも聞いておらず、目の前で起きた事が理解出来なかった。
この場にいた貴族全員が思った。
まさか追い出された偽物の第二王女を王家が守ろうとするなんて……ありえない。
追放された時は黙って議会の決定に従ったのに、今になって貴族や平民から反感を買うかもしれない宣言をするなんてどうかしている。
だが貴族達の予想に反して平民達の反応は違った。
さっきまで不満や怒りを視線に込めて王城を睨み付けていた平民達の目の色が変わった。
「不満なんてねぇーよ! なぁ、皆ぁ! 」
「おうよ! アクア様を守ってくれるんなら何だっていい!」
「王様! 私達はその決定に従います!」
「アクア様を守って下さい!」
治癒師として名を知られているアクアが元第二王女だと知っていた彼等はさっきまでの説明で、本物の第二王女が現れたからアクアが追い出されたと思い王族も貴族もクソ野郎だと思っていた。
だが王家の人間である国王陛下がこれまでのアクアの功績を称え、感謝の意を示した。そしてあらゆる危険から守れるよう、アクアの後見人に名乗り出た事で民達の見る目が変わった。
国王陛下の行動の裏にはアクアへの愛があるのは誰の目にも明らかであった。
国王陛下や王家はアクア様を見捨てていない。
その愛情あふれる事実が民達の心を打った。
「しかし王様も粋な事をするねぇ~」
「離れていても17年間親子だった絆は切れないって事だろ! 良い御方じゃねぇか!」
「あぁー。アクア様が此処にいればもっと感動的な場面になったのにねー。」
「今、ギルドの依頼で別の街に行ってるんだろ? 」
「まぁ、とりあえずは国王陛下最高ー! 王様バンザーイ! マルヴィーア王家バンザーイ! ほら、おめぇらもっ!」
「王様バンザーイ! マルヴィーア王家バンザーイ!」
王城近くに集まっていた民達は皆声を揃えて今回の宣言を支持し、マルヴィーア王家を讃えた。
「皆の気持ちは受け取った。これからもマルヴィーア王家は国や民に尽くし、より良い国を造り上げていく事を誓おう!」
陛下はそう言って、自信に満ちた笑みを見せた。
民達は陛下や王家を讃える声をあげていた。
側に居る本日お披露目の第二王女 サマンサには誰一人として目もくれず、その場は歓喜の声が響いていた。
そしてその日マルヴィーア騎士団 第三師団の手によってマルヴィーア王国の全ての街や村に王家からの宣言書が配布された。
其処には此度の妖精の取り替え子による第二王女交換について書かれており、平民に身を落としたアクアについての記述があった。
これまでの功績や能力。
かなり優秀な治癒師であり、魔法使いであること。
多くの開発に携わっていること。
更には政策関係に関わっていた事実まで書かれてあった。
ーー年 ○○月 天候が荒れ、作物が不作で飢餓に陥る地域が出る筈だったが、第二王女だったアクリアーナが家畜の餌が人間も食べれる事を調べあげ、小麦に次ぐ第二の主食となり食糧難を乗り越える事が出来た。
ーー年○○月 地方の村や街で水が原因となった病が発生した。 騎士達の調べによって同じ水源の水を飲用していた者達に病が現れているとわかり、原因は川辺で亡くなっていた獣の死骸である事が判明した。原因を排除したが、その周辺で水といえば水源はどこもその川へと繋がっていた。水がないと人間は生きていけない。だが汚染された水を飲めば病にかかってしまう。そんな時第二王女が平民でも出来る、簡単な水の除菌方法を編み出した。『水を煮沸して除菌する』というなんとも単純で簡単な菌を殺す技術を考え出したのだ。
その他にもアクリアーナの功績が書かれており、その下にアクリアーナのこれまで国や民に尽くした事を称え、S級冒険者 アクアの後見人にマルヴィーア王家がなると書かれてあった。
アクアの心身を傷つけた者は身分を問わず、厳罰に処する。
民達の反応はというと、王都から遠くに住む者達はアクリアーナの事もアクアが治癒師だという事も知らない為、始めはこの件に対して興味が全くなかった。
自分達は王都に行く機会などないからアクアと出会う事もない。だから関係ない。後見人だろうが、厳罰だろうが好きにすれば。といった感じであった。
だがアクリアーナの功績の中に、自分達にも関わりがある穀物や水の事が書かれてあるのを見つけた。
その一件で苦労した者は少なくなく、地方の民達はアクアへ感謝して讃えた。
そう言った事情からか、民達からは妬みからの不満の声は上がらなかった。そしてアクアという少し特殊立場の人間を民は受け入れ、此度の王家の宣言を支持した。
「元王女とはいえ平民の後見人になるなんてやるな。王様ってば。」
「17年間も家族だった娘を捨てるなんて最初は最低な奴だと思ったけど、こんな風に守ってやるって事は今でも娘の事は大切で愛してんだな。」
「悪くねぇな。こういうの。」
「王族貴族なんて俺達とは違う生き物かと思ってたが、子供を想う気持ちは何処の誰でも一緒って事だな。」
「うん。それにこのアクアって人も凄いよな。王女の時も今も俺達の為に色々してくれたんだろ?」
「一体どんな人なのかね。」
「会ってみたいなぁ~」
「プッ! それは無理だろ~。」
「わ、わかってるよ! そんな凄い人がこんな辺鄙な村になんか来るわけないだろ!」
多くの好意的な意見は国中へと広がり、国中の民達がアクアとマルヴィーア王家を讃えた。
「今まで17年間王家に属していたアクリアーナは現在アクアと改名して平民として暮らしておる!皆も知っている通り、アクリアーナは私達とは違って王族の色を持たずに生まれた子だ。貴族からは王族として受け入れられず厳しい立場の中で必死に努力を続け、王家や国に尽くしてきた優しく気高い者である!」
「…………。」
「私達、マルヴィーア王家は彼女がこれまで国に貢献してくれた事に感謝している。これまでの努力の成果で治癒師や魔法使いとなり、更には多くの問題解決に尽力してくれた。その努力と行為に敬意を称して、王家はS級冒険者 アクアの後見人となる事を此処に宣言する! どのような身分の者であれ、彼女の自由を脅かす者は厳罰に処する! これは王家としての決定である! 誰か不満がある者はいるか!」
陛下の堂々とした宣言に辺りは静まり返った。
アクリアーナを平民に落として、その有益な能力を手に入れようと画策していた愚かな貴族は陛下の大胆な行動に思考が凍りついた。
サマンサとクリスディークもそんな話どこからも聞いておらず、目の前で起きた事が理解出来なかった。
この場にいた貴族全員が思った。
まさか追い出された偽物の第二王女を王家が守ろうとするなんて……ありえない。
追放された時は黙って議会の決定に従ったのに、今になって貴族や平民から反感を買うかもしれない宣言をするなんてどうかしている。
だが貴族達の予想に反して平民達の反応は違った。
さっきまで不満や怒りを視線に込めて王城を睨み付けていた平民達の目の色が変わった。
「不満なんてねぇーよ! なぁ、皆ぁ! 」
「おうよ! アクア様を守ってくれるんなら何だっていい!」
「王様! 私達はその決定に従います!」
「アクア様を守って下さい!」
治癒師として名を知られているアクアが元第二王女だと知っていた彼等はさっきまでの説明で、本物の第二王女が現れたからアクアが追い出されたと思い王族も貴族もクソ野郎だと思っていた。
だが王家の人間である国王陛下がこれまでのアクアの功績を称え、感謝の意を示した。そしてあらゆる危険から守れるよう、アクアの後見人に名乗り出た事で民達の見る目が変わった。
国王陛下の行動の裏にはアクアへの愛があるのは誰の目にも明らかであった。
国王陛下や王家はアクア様を見捨てていない。
その愛情あふれる事実が民達の心を打った。
「しかし王様も粋な事をするねぇ~」
「離れていても17年間親子だった絆は切れないって事だろ! 良い御方じゃねぇか!」
「あぁー。アクア様が此処にいればもっと感動的な場面になったのにねー。」
「今、ギルドの依頼で別の街に行ってるんだろ? 」
「まぁ、とりあえずは国王陛下最高ー! 王様バンザーイ! マルヴィーア王家バンザーイ! ほら、おめぇらもっ!」
「王様バンザーイ! マルヴィーア王家バンザーイ!」
王城近くに集まっていた民達は皆声を揃えて今回の宣言を支持し、マルヴィーア王家を讃えた。
「皆の気持ちは受け取った。これからもマルヴィーア王家は国や民に尽くし、より良い国を造り上げていく事を誓おう!」
陛下はそう言って、自信に満ちた笑みを見せた。
民達は陛下や王家を讃える声をあげていた。
側に居る本日お披露目の第二王女 サマンサには誰一人として目もくれず、その場は歓喜の声が響いていた。
そしてその日マルヴィーア騎士団 第三師団の手によってマルヴィーア王国の全ての街や村に王家からの宣言書が配布された。
其処には此度の妖精の取り替え子による第二王女交換について書かれており、平民に身を落としたアクアについての記述があった。
これまでの功績や能力。
かなり優秀な治癒師であり、魔法使いであること。
多くの開発に携わっていること。
更には政策関係に関わっていた事実まで書かれてあった。
ーー年 ○○月 天候が荒れ、作物が不作で飢餓に陥る地域が出る筈だったが、第二王女だったアクリアーナが家畜の餌が人間も食べれる事を調べあげ、小麦に次ぐ第二の主食となり食糧難を乗り越える事が出来た。
ーー年○○月 地方の村や街で水が原因となった病が発生した。 騎士達の調べによって同じ水源の水を飲用していた者達に病が現れているとわかり、原因は川辺で亡くなっていた獣の死骸である事が判明した。原因を排除したが、その周辺で水といえば水源はどこもその川へと繋がっていた。水がないと人間は生きていけない。だが汚染された水を飲めば病にかかってしまう。そんな時第二王女が平民でも出来る、簡単な水の除菌方法を編み出した。『水を煮沸して除菌する』というなんとも単純で簡単な菌を殺す技術を考え出したのだ。
その他にもアクリアーナの功績が書かれており、その下にアクリアーナのこれまで国や民に尽くした事を称え、S級冒険者 アクアの後見人にマルヴィーア王家がなると書かれてあった。
アクアの心身を傷つけた者は身分を問わず、厳罰に処する。
民達の反応はというと、王都から遠くに住む者達はアクリアーナの事もアクアが治癒師だという事も知らない為、始めはこの件に対して興味が全くなかった。
自分達は王都に行く機会などないからアクアと出会う事もない。だから関係ない。後見人だろうが、厳罰だろうが好きにすれば。といった感じであった。
だがアクリアーナの功績の中に、自分達にも関わりがある穀物や水の事が書かれてあるのを見つけた。
その一件で苦労した者は少なくなく、地方の民達はアクアへ感謝して讃えた。
そう言った事情からか、民達からは妬みからの不満の声は上がらなかった。そしてアクアという少し特殊立場の人間を民は受け入れ、此度の王家の宣言を支持した。
「元王女とはいえ平民の後見人になるなんてやるな。王様ってば。」
「17年間も家族だった娘を捨てるなんて最初は最低な奴だと思ったけど、こんな風に守ってやるって事は今でも娘の事は大切で愛してんだな。」
「悪くねぇな。こういうの。」
「王族貴族なんて俺達とは違う生き物かと思ってたが、子供を想う気持ちは何処の誰でも一緒って事だな。」
「うん。それにこのアクアって人も凄いよな。王女の時も今も俺達の為に色々してくれたんだろ?」
「一体どんな人なのかね。」
「会ってみたいなぁ~」
「プッ! それは無理だろ~。」
「わ、わかってるよ! そんな凄い人がこんな辺鄙な村になんか来るわけないだろ!」
多くの好意的な意見は国中へと広がり、国中の民達がアクアとマルヴィーア王家を讃えた。
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