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09.見えるんですか!?
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アデライト公爵令嬢がキョロキョロしながら声の主を探すかのように顔を振る。
そして……俺と目が合った……ような気がした瞬間。
「きゃぁああああああ!!???」
いきなりアデライト公爵令嬢から悲鳴があがった。その視線はしっかりと俺を捉えている。
え?なんで?
まさか見えてる?
「いや、あの……これはっ」
「どこから入ったの!?この変態!」
声も聞こえてる!?
思わず狼狽え、両手を顔の横で左右に振るしかない俺と、パニックに陥ったのか、椅子から滑り落ちて腰を抜かしているアデライト公爵令嬢。
「お嬢様!?どうしました!?」
悲鳴を聞きつけて、メイドの恰好をした女の人と、その後ろには帯剣した騎士っぽい男の人がやってきた。
腰を抜かしているアデライト公爵令嬢を見つけたメイドは、慌ててかけよってアデライト公爵令嬢の身を支え、騎士の人は部屋の中を厳しい目で一瞥するも、しっかりとアデライト公爵令嬢へ意識は向けている。
「ふ……不審者が!」
「い……いや、違う!」
アデライト公爵令嬢が震えながら俺の方を指さしてくる為、俺は思わず後ずさる。ひ弱男子なめんなよ!こんな屈強な騎士とやりあったら、絶対骨折れる!……いや、死んでんだっけ?
恐る恐る、メイドや騎士の方へ目を向けると、二人はアデライト公爵令嬢が指さした先を見つめるも、眉間に皺を寄せている。
「……お嬢様?」
「そこに何が?」
相変わらず鋭い視線で周囲を見渡す騎士だが、メイドの方は小首を傾げながらアデライト公爵令嬢に視線を向けた。
「あ、見えてないのか」
ホッとした俺は安堵の息を吐く。
いきなり不審者だ捕まえろと言われても困る。自分の意思じゃないのに、理不尽すぎるだろ。
「え……学ラン……?」
人が来た事により落ち着いたのか、俺の姿をマジマジと見つめたアデライト公爵令嬢は、そんな事を口にした。
うん、確かに俺が今来ているのは学ランだ。というか、やはりアデライト公爵令嬢は日本を知っている。
「学ラン……とは?」
呟いた言葉をしっかり拾い、メイドが訊ねると、何でもないの!とアデライト公爵令嬢がまたも焦る。
「どうやら寝ぼけていたみたい!ごめんなさいね」
「何かあったら、すぐ知らせて下さい」
「お嬢様……ご無理はいけませんよ」
アデライトの声で、退室する二人。メイドの方に至っては別の方向で心底アデライトの事を心配そうにしている。
いや、まぁ寝ぼけていると言っても白昼夢みたいな事を言い出す程に疲れてるってなれば、無理やりにでも寝かせたいくらいだろうなぁ。
そんな事を考えていると、二人が退室したのを確認したアデライト公爵令嬢が口を開いた。
「……貴方、誰?」
そして……俺と目が合った……ような気がした瞬間。
「きゃぁああああああ!!???」
いきなりアデライト公爵令嬢から悲鳴があがった。その視線はしっかりと俺を捉えている。
え?なんで?
まさか見えてる?
「いや、あの……これはっ」
「どこから入ったの!?この変態!」
声も聞こえてる!?
思わず狼狽え、両手を顔の横で左右に振るしかない俺と、パニックに陥ったのか、椅子から滑り落ちて腰を抜かしているアデライト公爵令嬢。
「お嬢様!?どうしました!?」
悲鳴を聞きつけて、メイドの恰好をした女の人と、その後ろには帯剣した騎士っぽい男の人がやってきた。
腰を抜かしているアデライト公爵令嬢を見つけたメイドは、慌ててかけよってアデライト公爵令嬢の身を支え、騎士の人は部屋の中を厳しい目で一瞥するも、しっかりとアデライト公爵令嬢へ意識は向けている。
「ふ……不審者が!」
「い……いや、違う!」
アデライト公爵令嬢が震えながら俺の方を指さしてくる為、俺は思わず後ずさる。ひ弱男子なめんなよ!こんな屈強な騎士とやりあったら、絶対骨折れる!……いや、死んでんだっけ?
恐る恐る、メイドや騎士の方へ目を向けると、二人はアデライト公爵令嬢が指さした先を見つめるも、眉間に皺を寄せている。
「……お嬢様?」
「そこに何が?」
相変わらず鋭い視線で周囲を見渡す騎士だが、メイドの方は小首を傾げながらアデライト公爵令嬢に視線を向けた。
「あ、見えてないのか」
ホッとした俺は安堵の息を吐く。
いきなり不審者だ捕まえろと言われても困る。自分の意思じゃないのに、理不尽すぎるだろ。
「え……学ラン……?」
人が来た事により落ち着いたのか、俺の姿をマジマジと見つめたアデライト公爵令嬢は、そんな事を口にした。
うん、確かに俺が今来ているのは学ランだ。というか、やはりアデライト公爵令嬢は日本を知っている。
「学ラン……とは?」
呟いた言葉をしっかり拾い、メイドが訊ねると、何でもないの!とアデライト公爵令嬢がまたも焦る。
「どうやら寝ぼけていたみたい!ごめんなさいね」
「何かあったら、すぐ知らせて下さい」
「お嬢様……ご無理はいけませんよ」
アデライトの声で、退室する二人。メイドの方に至っては別の方向で心底アデライトの事を心配そうにしている。
いや、まぁ寝ぼけていると言っても白昼夢みたいな事を言い出す程に疲れてるってなれば、無理やりにでも寝かせたいくらいだろうなぁ。
そんな事を考えていると、二人が退室したのを確認したアデライト公爵令嬢が口を開いた。
「……貴方、誰?」
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