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ここから番外編(腹黒王が割と出ます)
13: パーフェクト・パーリエス・プロポーズと目が腐りそうな天使
しおりを挟む「ほんで!」
王様の、何だか感極まった声。
「ほんで!!フランク・コートニー侯爵はんですけど!」
そのドキドキしているのが丸判りの声が、先程までの呼吸するが如く計略を張り巡らしてそうな余裕綽々の声とは違い、僕は知らず微笑んだ。
「お前はんは!俺の!伴侶やー!!どんどんパフパフー☆イェーイ☆やったでぇーー!!」
「「PPP☆PPP☆PPP☆」」「「PPP☆PPP☆PPP☆」」
「はぁぁ…。」
叫んだと思ったら玉座の上でガッツポーズ。王様ってわんぱくだなぁ。そんな王様を周囲がやんやと噺し立てるのが何だか安い芝居の様だ。
でも、命令なのに、何だか一世一代のプロポーズでもするかの様な叫びと、それを誤魔化すような妙なはしゃぎ方に、ああ、この人本当に侯爵の事が好きなんだなぁ、と胸焼けの様な気持ちになった僕は、けれど、その念願叶ったりな嬉しそうな王様の声にそっと心の中で拍手をした。
(案外、こうやって世界は誰かの"好き"を原動力に動いたりしてるのかもしれない。)
アモネイといい、王様といい……。
殺された筈の王子達が元気に手をヒラヒラさせて囃し立てるのに負けない位大きな溜め息を吐いた侯爵も、冷ややかに王様を睨んでも何処か、本気で嫌がっていないような感じだし。
何だか剣術試合で負けたけど完全燃焼してスッキリしてるような、そんな気分に僕は苦笑いした。
嬉しそうな王様にギチギチ拘束侯爵を渡して変態全裸イケオジが何処かへ去って行ったのも大きいかもしれない。視界が大分清涼だ。
「ふふん♡まーエエねん。ツンデレフランクをデレデレフランクにすんのはじっくりじーーっくりや♪なんせお互い跡継ぎはもー心配ないからな!
ほんでや!フランクが侯爵やのーなるから、当然このままやとロレンツォに譲るとかアホちんのフランクは言うやろ。やからそれは断固阻止でぇ♪」
「何だと!?ロレn「ロレンツォはコンの国の大将軍になってもろて、こっから此処の……ロレンツォ、地図見えるかー?」
嬉しそうに侯爵を引き寄せた王様がギチギチ拘束をブチブチ引き千切りながら言えば、侯爵が眉を跳ね上げ反論する。
だが、侯爵を膝に乗せた王様は口を挟ませずに地図を見せながらベラベラ喋り続けた。
「フガフガ…くそっ!退け!退けぇ!ソードル!お前今俺の背中に剥き出しのケツを押し付けてるだろ!くそっ!不愉快だぁぁぁ!」
だが、地図を向けてココ見えるかー?と王様が聞いた先のロレンツォ・コートニーは何だか変態部下さんに蔦の様な拘束魔法で暴れても暴れてもウニウニと拘束し直され、取り押さえられてジタバタしていた。
床に俯せにされて、全裸のおじさんが大股開きで背中に跨がっている状況が凄く腹立たしいらしく蔦を千切っては暴れ千切っては暴れ…。
そんなロレンツォ・コートニーの上で色々揺らしながら全裸変態部下さんは楽しそうにお酒を飲んでいて…ぁぁぁヤダァ…目がァ目がァ…。
「ロレンツォ……ケツ処か玉も竿もくっ付けられてんでー。」
「何だとコンクィート!?ふ、巫山戯るなよソードル貴様ぁぁぁ!!再従兄弟だろーが関係無い!ブチ殺すぞ!!退け!汚いだろーが!!うがぁぁ!!」
「ソードル、ロレンツォにちょくちょく騎士団の交流会酒無しにされたん根に持っててんな。潔癖ロレンツォにあの仕打ちよ……。」「うわぁぁ、ソードル…うわぁぁ。」「ソードルって毛深いから絵面が汚いわぁ……。タンタンあんま見たら目ぇ腐るでぇ。」
王子の要らぬ報告に発狂せんばかりに暴れるロレンツォ・コートニーを一瞥し、王様はピョイと肩を竦めた。
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