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第四章 もっこもこカフェ見習い開始!
樹木、最初のお仕事
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『喋る猫』を追い掛けただけなのに、俺の地味な人生が数奇なものに変化した――――。
昨日急遽採用(?)された『もっこもこカフェ』に、早朝から出勤させられている。
理由は説明するまでもないかもしれないが、カフェの仕事自体初めてな上に、異色なこの環境な訳だから覚えることも特殊事項が多いのだろう。
昨晩、帰宅時間が遅くなってしまったのに、今朝は八時までにカフェに来るように言われたのであった。正直、頗る眠い――――。
お店のドアを開けるとエプロン姿のもっこもこカフェの店長――ステラさんが、今日もふわふわのハニーブロンドの髪を揺らして振り向いた。
「樹木さん、おはようございます! 今日から宜しくお願いします!」
「おはよう、ございます……。宜しくお願いします」
自分の意志でこのカフェの就職を希望をしてないし、寧ろ半ば強制的だっただけに、爽やかな挨拶が出来ない。
「はい、これ樹木さんのエプロンです」
俺より頭二つ分は小さい小柄なステラさんが見上げながら、可愛らしい笑顔でエプロンを差し出してくれる姿は傍から見れば微笑ましく映るかもしれないが、俺にとってはこの笑顔の向こう側に無理難題が待ち受けているとしか今は思えないのである。
出来ることなら、初日はハードル低めでお願いしたいものだ。
「じゃぁ、着替え終わったらキッチンの方にお願いします」
「はい。分かりました」
昨日の今日だけど、ちゃんと俺の荷物が置ける場所が用意されていた。それはちょっと、ほんのちょっとだけど胸の奥が一瞬温かくなった。
カフェでの仕事が続くかは分からないけど、ここで働くことが決まっていなければ地獄の就職活動が続いていた訳だよな。だからってこのカフェで働くことは、まだ親には言えなくて今朝も一応スーツを着て家を出てきちゃったけどさ。
制服も用意されていたけど、上下ともに茶系に揃えられている。上は襟のあるシャツに、下はチノパンだ。そしてエプロンはカーキ色と、見事な程の『アースカラー』だ。
着替えて鏡の前に立ってみると――――。
「樹木じゃね~か!」
これじゃぁ完全に、樹だろぉぉぉ――――!! 狙ったのかたまたまなのか、どちらにしても絶対弄られるの決定じゃないか。早速、幸先が不安である。
「ステラさぁん……着替えましたぁぁぁ」
テンション低めの声でキッチンに入ると、ステラさんともう一人――――バウムさんが居た。まだ『忍びの眼鏡』を掛けていないから、バウムさんはシロクマ姿である。
俺の声に、二人は一緒に振り向いた。
途端ステラさんの瞳が輝きだす――――。
「まぁ! 樹木さん、お似合いです! カッコいいです! ねっバウムさんも思いますよね!」
「あぁ、良いんじゃないか」
どう見たって樹にしか見えない姿に、何故かやたら感激しているステラさん。それに無理やり同意を求められる、バウムさん――――の図である。
「あの……落ち着く色合いだとは思うんですが、そこまで絶賛して貰えるほどじゃないかと~」
ステラさんの反応が大袈裟だから、却って気が引けてくる。多分こんな地味な色合いでも、擬人化したもこもこたちならカッコ良く見えるんだろうな~。そんなことまで思ってしまい、この樹木コーデを着て偉そうにポーズを決めているタルトの姿を想像すると、何だかイラっとしてしまう。
絶対、このコーデだけは俺が一番似合ってみせるぞ! ――――急に妙な闘争心が、芽生えてしまった。
俺の胸の内なんて、知ったこっちゃないステラさんは頬を紅潮させて、更に感激を語ってくる。
「いえいえ! イメージ通り森のような爽やかさと、マイナスイオンが充満するような心地よさを醸し出しています。きっともこもこたちも大喜びすると思います! ねっバウムさん!」
「そうだな」
ちょ、ちょっと! それ褒め言葉でもないし、バウムさん実は適当に返事していませんか! てか、単にカフェの観葉植物!?
初っ端から複雑な気分になっていると、バウムさんが俺に視線を向けてきた。何となく呼ばれているような気がする――――。
「はい?」
「こっち来て」
「は、はい!」
「頑張ってくださいね~!」
早速仕事開始になって、俺は慌ててバウムさんを追いかける。そんな俺の背中をステラさんの嬉しそうな声が押してきた。
「頑張ってくださいね……か」
あんなに喜んで期待してくれるステラさんの気持ちには応えられたらいいけど、正直自分でも無理だと思うんだよな。
――――そしてその弱気な予感は、然程遠くない未来に起こるのであった。
キッチンの裏のドアか外に出ると少し離れた所に小さな小屋があって、バウムさんはそこまでいくと、小屋の中の紙袋の山に手を差し向けた。
「これを運んでくれ」
「これ……」
「薄力粉だ。あと強力粉、全粒粉と別れているから、其々運んでくれ」
「其々……」
「二袋ずつでいい」
「二袋……」
――――ずつぅぅぅ!? 明らかに一袋、かなりの重さですよね?
恐る恐る覗き込んで、記載されている重さを確認する。
「二十五キロ……」
「人一人よりは、軽いだろ」
バウムさんは意味不明な例えを持ち出して、袋をひょいっと軽々と肩に載せてしまった。更にもう一袋ひょいっと軽やかに担ぎ持つ。
熊時は撫肩に見えるのに、やっぱり力持ちには撫肩は関係ないのか! てか薄力粉担いだシロクマ、やたら迫力がある――――!
真っ青のなっている俺を置いて、バウムさんはスタスタとキッチンに向かって行ってしまった。
「俺も運ばなきゃだよな……」
だけどどうしたって、一袋しか持てる気がしない。念のため強力粉と全粒粉の重さも確認すると、全粒粉の袋の方が軽かった。
「一袋、十キロなら俺でも二つ運べるんじゃないか?」
なんて期待値上がって、試しに二袋持ち上げてみようとしたが――――
「ビクともしないんですけど!」
バウムさんは二十五キロの袋を二つも簡単に持っていったのに、俺はその半分以下の袋二つも持てない非力な男だった。
でもまぁまだ初日の初っ端、無理は禁物だ。下手に無理して運んでいる途中で、袋を落として中身をばら撒くとかやりかねないし。ならここは大人しく全粒粉を一袋運べば、バウムさんが強力粉を二袋運んで、また俺が最後の全粒粉を運べば丸く収まる公式だ!
「よし、流石現役大学生、腕力より頭だ!」
なんて冗談ぽく言っていると――――
「まだ運んでいないのか?」
「ひぃぃぃ!」
小屋の入り口に聳え立つ巨熊が、二メートル以上の高見から見下ろしてきた。それも物凄く鋭い眼光を放っていて、まるでマーダーベアのようだ。実際見たことないけど――――。
「慣れるまで無理するな。取り敢えず全粒粉を運んでくれ」
「は、はいぃぃぃ~」
俺が慌てて全粒粉を一袋持ち上げると、バウムさんは軽く頷いて、強力粉を二袋ひょいひょいと肩に載せる。その逞しい姿は、まだシロクマ仕様とはいえ、頗るカッコ良かった。
そして俺よりも早い歩調で、キッチンに戻って行く。
こんなことなら残りの全粒粉もバウムさんが運んだ方が、早いと思ったけど、流石に自分自身が情けなくて、ダッシュで小屋に戻って最後の一袋を運んだ。十キロだけど――――。
たった二袋運んだだけなのに、地味に汗が額に浮かぶ。それもバウムさんの五分の一の重さだし。
「はぁ~! 毎朝、これを一人で運んでいるんですか?」
感嘆混じりに、つい馴れ馴れしくバウムさんに話しかけてしまったが、バウムさんは肩の毛を撫でながらチラッと俺に視線を向ける。
「あぁ、でも今日は樹木が居てくれたから楽だったよ」
そう言ってくれたバウムさんの低い声はどことなく優しくて、俺はちょっと胸がときめいてしまったのであった。
昨日急遽採用(?)された『もっこもこカフェ』に、早朝から出勤させられている。
理由は説明するまでもないかもしれないが、カフェの仕事自体初めてな上に、異色なこの環境な訳だから覚えることも特殊事項が多いのだろう。
昨晩、帰宅時間が遅くなってしまったのに、今朝は八時までにカフェに来るように言われたのであった。正直、頗る眠い――――。
お店のドアを開けるとエプロン姿のもっこもこカフェの店長――ステラさんが、今日もふわふわのハニーブロンドの髪を揺らして振り向いた。
「樹木さん、おはようございます! 今日から宜しくお願いします!」
「おはよう、ございます……。宜しくお願いします」
自分の意志でこのカフェの就職を希望をしてないし、寧ろ半ば強制的だっただけに、爽やかな挨拶が出来ない。
「はい、これ樹木さんのエプロンです」
俺より頭二つ分は小さい小柄なステラさんが見上げながら、可愛らしい笑顔でエプロンを差し出してくれる姿は傍から見れば微笑ましく映るかもしれないが、俺にとってはこの笑顔の向こう側に無理難題が待ち受けているとしか今は思えないのである。
出来ることなら、初日はハードル低めでお願いしたいものだ。
「じゃぁ、着替え終わったらキッチンの方にお願いします」
「はい。分かりました」
昨日の今日だけど、ちゃんと俺の荷物が置ける場所が用意されていた。それはちょっと、ほんのちょっとだけど胸の奥が一瞬温かくなった。
カフェでの仕事が続くかは分からないけど、ここで働くことが決まっていなければ地獄の就職活動が続いていた訳だよな。だからってこのカフェで働くことは、まだ親には言えなくて今朝も一応スーツを着て家を出てきちゃったけどさ。
制服も用意されていたけど、上下ともに茶系に揃えられている。上は襟のあるシャツに、下はチノパンだ。そしてエプロンはカーキ色と、見事な程の『アースカラー』だ。
着替えて鏡の前に立ってみると――――。
「樹木じゃね~か!」
これじゃぁ完全に、樹だろぉぉぉ――――!! 狙ったのかたまたまなのか、どちらにしても絶対弄られるの決定じゃないか。早速、幸先が不安である。
「ステラさぁん……着替えましたぁぁぁ」
テンション低めの声でキッチンに入ると、ステラさんともう一人――――バウムさんが居た。まだ『忍びの眼鏡』を掛けていないから、バウムさんはシロクマ姿である。
俺の声に、二人は一緒に振り向いた。
途端ステラさんの瞳が輝きだす――――。
「まぁ! 樹木さん、お似合いです! カッコいいです! ねっバウムさんも思いますよね!」
「あぁ、良いんじゃないか」
どう見たって樹にしか見えない姿に、何故かやたら感激しているステラさん。それに無理やり同意を求められる、バウムさん――――の図である。
「あの……落ち着く色合いだとは思うんですが、そこまで絶賛して貰えるほどじゃないかと~」
ステラさんの反応が大袈裟だから、却って気が引けてくる。多分こんな地味な色合いでも、擬人化したもこもこたちならカッコ良く見えるんだろうな~。そんなことまで思ってしまい、この樹木コーデを着て偉そうにポーズを決めているタルトの姿を想像すると、何だかイラっとしてしまう。
絶対、このコーデだけは俺が一番似合ってみせるぞ! ――――急に妙な闘争心が、芽生えてしまった。
俺の胸の内なんて、知ったこっちゃないステラさんは頬を紅潮させて、更に感激を語ってくる。
「いえいえ! イメージ通り森のような爽やかさと、マイナスイオンが充満するような心地よさを醸し出しています。きっともこもこたちも大喜びすると思います! ねっバウムさん!」
「そうだな」
ちょ、ちょっと! それ褒め言葉でもないし、バウムさん実は適当に返事していませんか! てか、単にカフェの観葉植物!?
初っ端から複雑な気分になっていると、バウムさんが俺に視線を向けてきた。何となく呼ばれているような気がする――――。
「はい?」
「こっち来て」
「は、はい!」
「頑張ってくださいね~!」
早速仕事開始になって、俺は慌ててバウムさんを追いかける。そんな俺の背中をステラさんの嬉しそうな声が押してきた。
「頑張ってくださいね……か」
あんなに喜んで期待してくれるステラさんの気持ちには応えられたらいいけど、正直自分でも無理だと思うんだよな。
――――そしてその弱気な予感は、然程遠くない未来に起こるのであった。
キッチンの裏のドアか外に出ると少し離れた所に小さな小屋があって、バウムさんはそこまでいくと、小屋の中の紙袋の山に手を差し向けた。
「これを運んでくれ」
「これ……」
「薄力粉だ。あと強力粉、全粒粉と別れているから、其々運んでくれ」
「其々……」
「二袋ずつでいい」
「二袋……」
――――ずつぅぅぅ!? 明らかに一袋、かなりの重さですよね?
恐る恐る覗き込んで、記載されている重さを確認する。
「二十五キロ……」
「人一人よりは、軽いだろ」
バウムさんは意味不明な例えを持ち出して、袋をひょいっと軽々と肩に載せてしまった。更にもう一袋ひょいっと軽やかに担ぎ持つ。
熊時は撫肩に見えるのに、やっぱり力持ちには撫肩は関係ないのか! てか薄力粉担いだシロクマ、やたら迫力がある――――!
真っ青のなっている俺を置いて、バウムさんはスタスタとキッチンに向かって行ってしまった。
「俺も運ばなきゃだよな……」
だけどどうしたって、一袋しか持てる気がしない。念のため強力粉と全粒粉の重さも確認すると、全粒粉の袋の方が軽かった。
「一袋、十キロなら俺でも二つ運べるんじゃないか?」
なんて期待値上がって、試しに二袋持ち上げてみようとしたが――――
「ビクともしないんですけど!」
バウムさんは二十五キロの袋を二つも簡単に持っていったのに、俺はその半分以下の袋二つも持てない非力な男だった。
でもまぁまだ初日の初っ端、無理は禁物だ。下手に無理して運んでいる途中で、袋を落として中身をばら撒くとかやりかねないし。ならここは大人しく全粒粉を一袋運べば、バウムさんが強力粉を二袋運んで、また俺が最後の全粒粉を運べば丸く収まる公式だ!
「よし、流石現役大学生、腕力より頭だ!」
なんて冗談ぽく言っていると――――
「まだ運んでいないのか?」
「ひぃぃぃ!」
小屋の入り口に聳え立つ巨熊が、二メートル以上の高見から見下ろしてきた。それも物凄く鋭い眼光を放っていて、まるでマーダーベアのようだ。実際見たことないけど――――。
「慣れるまで無理するな。取り敢えず全粒粉を運んでくれ」
「は、はいぃぃぃ~」
俺が慌てて全粒粉を一袋持ち上げると、バウムさんは軽く頷いて、強力粉を二袋ひょいひょいと肩に載せる。その逞しい姿は、まだシロクマ仕様とはいえ、頗るカッコ良かった。
そして俺よりも早い歩調で、キッチンに戻って行く。
こんなことなら残りの全粒粉もバウムさんが運んだ方が、早いと思ったけど、流石に自分自身が情けなくて、ダッシュで小屋に戻って最後の一袋を運んだ。十キロだけど――――。
たった二袋運んだだけなのに、地味に汗が額に浮かぶ。それもバウムさんの五分の一の重さだし。
「はぁ~! 毎朝、これを一人で運んでいるんですか?」
感嘆混じりに、つい馴れ馴れしくバウムさんに話しかけてしまったが、バウムさんは肩の毛を撫でながらチラッと俺に視線を向ける。
「あぁ、でも今日は樹木が居てくれたから楽だったよ」
そう言ってくれたバウムさんの低い声はどことなく優しくて、俺はちょっと胸がときめいてしまったのであった。
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