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第2章 拠点開発
第57話 いつの間にか群れのリーダーに…?
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なんだかよく分からない魔物?(多分)と奇妙な出会いをを果たした。見た目も行動も意味がわからなくて呆けていたがなんとか立ち上がる。
別に深く考える必要はないのだ。僕らの目的としては、相手のこの森での立ち位置を見極めることだ。この森で害になるようなら排除し、そうでないなら何もしない。そんな単純な事だ。
特にこの森を荒らす存在でも無さそうだし僕らに敵対する事もない。ならひとまずは安心か?
「あーっと、こちらの言葉が通じているかは分からないが今回はあんたらがどんな存在かを確かめに来ただけなんだ。こちらの目的も果たせたし帰らせてもらうよ。」
「クァ?」
「あー通じてないみたいだな。まあまた会うことがあればよろしくな。」
今までに出会ったことの無いタイプでどう接すればいいか分からず、逃げるように帰ろうとしてしまう。転移を発動する時の魔力の高まりが攻撃と間違われないよう遠く離れたところで使おうと移動するのだが、なぜか先ほどの魔物とその後ろに群れを引き連れてこちらについてきてしまった。
「えっと、どうかしたのか?」
「クァ?」
なにかこちらに伝えたい事でもあるのかと聞いてみたのだが間の抜けた言葉で返事をし、首を傾げた。そして先頭のソイツが傾げたのに1拍遅れて群れ全員が首を傾げる。
そのシュールな光景にまた呆けてしまう。だ、だめだ…コイツらといると調子が狂わされるな。
取り敢えず気にしない事にしよう。なんでついてきてるのか分からないがその内離れていくだろう。
☆
そんな希望的観測を持っていた時もあった。いつか離れていくだろう…そう考えながら歩いていたらいつのまにか霧の領域まで来てしまった。
アイツらの歩く速度はそこまで早くなく、ちょっと振り切ろうと早歩きしたら必死に歩く速度を上げてついてこようとした。それに思わず申し訳なくそれ以降はアイツらの歩く速度に合わせてしまった。やはりこちらの調子が狂わされていると感じる…
そしてとうとう霧の領域を抜けてしまった…
外ではゾンとルアと雪フクロウが大蜘蛛の上に登って遊んでいる。大蜘蛛が僕たちに気づいてこちらに寄ってきた事でゾンとルアも僕たちの存在に気づく。
「ウカノおかえりー!」
「テンもおかえり。あれ?その後ろは…?」
「ただいま2人とも。後ろのモノたちは…僕にもよく分からないんだ。どうしてか僕たちの後を付いてきてな。」
「クァ!」
「クァ!」
大蜘蛛から降りて僕の前に来たゾンとルアを見つけて、魔物たちが声を上げて近づく。特に2人を害そうという意思は感じなかったのでそのまま見過ごす。
「なにー?」
「どうしたの?」
「クァァァ」
群れの中でも1番体の大きい個体と2番目に大きい個体がゾンとルアの真後ろに行き、嘴を使って2人を自分の体に寄せ足で挟む体勢を取る。2人としても困惑していたのだろうされるがままだ。
「お腹もふもふだー!」
「これは何されてるの?」
ゾンは特に物怖じせず楽しんでおり、ルアは冷静に何されているのかを聞いてきた。
「僕にも分からないんだ。取り敢えず害となることはしないようだが。」
そして2人がされるがままにされていると、他の魔物たちも2人の周りを囲んでしまった。
もしかして子供が好きなのか?2人がもみくちゃにされてるのを見るとそんな事を感じる。
「ねえウカノ。この子たちはなんて呼べばいいの?」
もみくちゃにされながらもルアがそんなことを聞いてきた。それにしてもなんと呼ぶか、か。見た目としては鳥に近いかと思うのだが…
「そうだなあ、ヨタドリといったところか?」
「ヨタドリ!かわいい名前だね。」
「「「クァクァ!」」」
よたよた歩く鳥のような魔物だからという安直なネーミングセンスだったが喜んでるみたいだしまあいいか。
思いもよらず拠点に新しい住人が増えたが、より賑やかになったと喜ぶとしよう。
別に深く考える必要はないのだ。僕らの目的としては、相手のこの森での立ち位置を見極めることだ。この森で害になるようなら排除し、そうでないなら何もしない。そんな単純な事だ。
特にこの森を荒らす存在でも無さそうだし僕らに敵対する事もない。ならひとまずは安心か?
「あーっと、こちらの言葉が通じているかは分からないが今回はあんたらがどんな存在かを確かめに来ただけなんだ。こちらの目的も果たせたし帰らせてもらうよ。」
「クァ?」
「あー通じてないみたいだな。まあまた会うことがあればよろしくな。」
今までに出会ったことの無いタイプでどう接すればいいか分からず、逃げるように帰ろうとしてしまう。転移を発動する時の魔力の高まりが攻撃と間違われないよう遠く離れたところで使おうと移動するのだが、なぜか先ほどの魔物とその後ろに群れを引き連れてこちらについてきてしまった。
「えっと、どうかしたのか?」
「クァ?」
なにかこちらに伝えたい事でもあるのかと聞いてみたのだが間の抜けた言葉で返事をし、首を傾げた。そして先頭のソイツが傾げたのに1拍遅れて群れ全員が首を傾げる。
そのシュールな光景にまた呆けてしまう。だ、だめだ…コイツらといると調子が狂わされるな。
取り敢えず気にしない事にしよう。なんでついてきてるのか分からないがその内離れていくだろう。
☆
そんな希望的観測を持っていた時もあった。いつか離れていくだろう…そう考えながら歩いていたらいつのまにか霧の領域まで来てしまった。
アイツらの歩く速度はそこまで早くなく、ちょっと振り切ろうと早歩きしたら必死に歩く速度を上げてついてこようとした。それに思わず申し訳なくそれ以降はアイツらの歩く速度に合わせてしまった。やはりこちらの調子が狂わされていると感じる…
そしてとうとう霧の領域を抜けてしまった…
外ではゾンとルアと雪フクロウが大蜘蛛の上に登って遊んでいる。大蜘蛛が僕たちに気づいてこちらに寄ってきた事でゾンとルアも僕たちの存在に気づく。
「ウカノおかえりー!」
「テンもおかえり。あれ?その後ろは…?」
「ただいま2人とも。後ろのモノたちは…僕にもよく分からないんだ。どうしてか僕たちの後を付いてきてな。」
「クァ!」
「クァ!」
大蜘蛛から降りて僕の前に来たゾンとルアを見つけて、魔物たちが声を上げて近づく。特に2人を害そうという意思は感じなかったのでそのまま見過ごす。
「なにー?」
「どうしたの?」
「クァァァ」
群れの中でも1番体の大きい個体と2番目に大きい個体がゾンとルアの真後ろに行き、嘴を使って2人を自分の体に寄せ足で挟む体勢を取る。2人としても困惑していたのだろうされるがままだ。
「お腹もふもふだー!」
「これは何されてるの?」
ゾンは特に物怖じせず楽しんでおり、ルアは冷静に何されているのかを聞いてきた。
「僕にも分からないんだ。取り敢えず害となることはしないようだが。」
そして2人がされるがままにされていると、他の魔物たちも2人の周りを囲んでしまった。
もしかして子供が好きなのか?2人がもみくちゃにされてるのを見るとそんな事を感じる。
「ねえウカノ。この子たちはなんて呼べばいいの?」
もみくちゃにされながらもルアがそんなことを聞いてきた。それにしてもなんと呼ぶか、か。見た目としては鳥に近いかと思うのだが…
「そうだなあ、ヨタドリといったところか?」
「ヨタドリ!かわいい名前だね。」
「「「クァクァ!」」」
よたよた歩く鳥のような魔物だからという安直なネーミングセンスだったが喜んでるみたいだしまあいいか。
思いもよらず拠点に新しい住人が増えたが、より賑やかになったと喜ぶとしよう。
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