永遠の愛を手に入れよう

トマトマル

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一章

永遠の愛を探そう

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王妃様のお顔の上に白いベールが被せられていた。
お香の匂いが立ち込めては、小窓から吹き込む乾いた風で煙が揺らいでいた。
リリーは呆然と立ちすくみ、母の遺体を見つめていた。
そして、医者が言った。

「先程息を引き取りました」

その言葉が聞こえた瞬間、リリーは医者を押し退けて叫んだ。

「違うっ!!!お母様は死んでなんかない!!!」

それからベッドに駆け寄り、リリーは王妃様に声を掛けた。

────────だが、もちろん返事はない。

「お母様!!!お母様、おかぁさまぁっっ!!!!起きてください!お母様!!!」

声帯が引きちぎれてしまうのでは、それ程に叫んだ。

「かかさま!リリーにはかかさまだけなのです・・・起きてください!!また絵本を読んでください!」

小さい頃に戻ったように、ただただ喚き散らした。

三歳になって文字がなんとなく読め始めた頃だろうか。リリーはまだ元気だった母に絵本を読んでもらっていた事を思い出した。
リリーは絵本の中のおとぎ話に出てきた『永遠の愛』がどうしても欲しかったのだ。
だから、母に求めた。
『永遠の愛』をちょうだい、と・・・。


────────なのに!!それなのに!!!!!嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき!!!
りりーのかかさまは嘘なんてつかない!きっと何かの間違いだから、嘘なんてつかない嘘なんてつかない!!


「かかさま!!おきてください・・・りりーをだきしめて、なぐさめて・・・だいじょうぶっていって・・・・・・・・・」


────────言ったのに!!ずっとそばにいるって!!ずっと愛してるって!!


「死んだなんて嘘です。お母様、きっとそうです。お母様が死ぬなんて嘘に決まってます。そうですわ、だって、お母様はリリーに『永遠の愛』をあげるって、こんなのデタラメですよ!きっとそうですわ、本物のお母様はどこですの??」


近くにいた医者は起き上がり、これ以上リリーを刺激しないように静かに言った。

「王妃様はずっと前から持病を持っていました。リリー様を悲しませてはいけないからと、ずっと黙っていましたが・・・今年に入って容態が悪化してしまい・・・」


医者はリリーを元気づけるように、優しい言葉を掛け続けた。










────────────────────────────…………

赤い火の粉がパチパチと散り、王妃様の遺体が炎で包まれていく。

リリーの綺麗な金色の目は色がなくなったように暗い闇に染まっていた。

ぽろぽろと目から涙がこぼれ落ちた。

(お母様はリリーとの約束をお破りになってしまったのね・・・・・・)

燃える母の遺体を見てやっとリリーは理解した。自分のお母様が死んでしまったと言う事に。
先程まで涙なんか全く出なかったのに、目からは大粒の雫が溢れては流れ、溢れては流れた。


「リリー様・・・」

余計な言葉を掛けずにただ傍に寄って、リリーの頭を撫でてくれるローザに酷く安心した。
頭を撫でては、優しく抱き寄せる仕草に母の面影を重ねた。

リリーは我慢しきれなくて、ローザの背中をぎゅっと抱きしめて大声をあげた。

「うあああああ、ふぇっ、うわあああああああああぁ」

声を出して、泣いたのはいつぶりだろうか。少なくともリリーの記憶にはなかった。


溢れ出す、涙が炎の暖かい色で染まった。






────────────────────────────…………
『永遠の愛』はきっと、存在しないんだろう。

だって、リリーをあんなに愛してくれた母は死んでしまった。
どんなに崇高な存在でも生きていく限り生き物は死んでしまう。

しかし、『愛』と言う感情は永遠に続く。
愛してくれた記憶が自分の中で存在し続けてくれる。

────だがそれだけじゃ、足りない。お互いがお互いのために『愛』を与え求めを繰り返さなければ、結局は一過性のモノになってしまうではないか。



『永遠の愛』がここになければ、探せばいい。作り出せばいい。



────────きっとリリーにならできるはず・・・。

そう思い、目を閉じた。隣では疲れ切ったようにローザが寝ている。
目元はうっすらと赤く染まり、泣いた跡がついていた。



夜は更けて、闇がいっそう深くなる。
今日は新月だった。










────────────────────────────────✍︎

王妃様・・・(´×ω×`)

今日は夜にもう一度更新したいと思っています。
頑張ります。

では、また┏○ペコ
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