(本編完結)あら...私、何か悪いこといたしました?

神谷 絵馬

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4 : 成績が良いのは王子妃教育の賜物ですわ。

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この裁判の結果など分かりきっておりますのに、今更自らの潔白を主張されておりますけれど...頭大丈夫かしら?
まぁ、筆跡の鑑定をしていただけるのなら、私の潔白が証明されますから有り難いですわね。
今更、学園長に向けて、キュルンキュルンの可愛い子ぶりっ子を披露されておりますけれど、学園長はさらっとスルーされておりますわね。

「フェリスという娘の親族はこちらに...。
もしも、こそこそと隠れているのなら、知っている者が前に連行せよ。
これは、王命である。」

「!!ッ!
ちょっとぉ!離してよぉ!!痛いじゃないのよぉ!!」

「止めろ!!俺達には関係無い!!」

「「「明らかにお前達の子供だろう?!
ほら、王命なんだからさっさと前に行け!!」」」

「きゃあ!!何するのよぉ!!」

あの娼婦と髪などの色は違うけど、同じ顔に同じ喋り方ね...もしかして、娼婦の母も娼婦なのかしら?
膝の見える丈のキャミソール1枚...夜着でも殆ど見ないわよね?
それをカーディガンすら羽織らずに、このような公の場に着てくるなんて...常識では考えられませんわ。

父親の方は関係無いとかおっしゃってますけれど、どう見ても髪色が同じピンクブロンドじゃないの。
淡いピンクグレーならば、それほど珍しくはありませんわよ?
ですが、あのピンクブロンドはキュリエール聖国の神に仕える巫女の家系にしか出ない髪色ですわ。
神教を国教として信仰していないこの国には、殆どおりませんの。
聖国では、巫女の家系は神殿から出ることを禁じられている筈ですから、あの父親は何かしらの悪いことをして、神教から破門されたのでしょうね。

「......。」

「何よぉ?私はぁ、悪くないわぁ。
だってぇ、全部ぅ、その娘がぁ勝手にぃやったことよぉ?」

「...産んだ子供の不始末は、産んだ親にも、育てた親にも責任がある。
たとえ今は卒業し成人する年齢であろうとも、学園に通っている間は未成年なのだから、両親の監督責任を追及されるのが通例だ。
そして、これは王命なのだから大人しくそこにおれ。」

「まぁ!娼婦の格好をする娘を諌めないなんてどんな親なのかと思っていたら......母親が娼婦だったのね?
それならば、このような非常識な娘でも仕方ないわ。」

往生際悪く、口を尖らせて怒っているアピールをしつつ、陛下に上目使いに媚び媚びしていらっしゃいますけれど、陛下からはゴミを見る目をされているのに気付いて無いのね...滑稽だわ。
少しはお歳を考えられたらよろしいのに...。
ぷっくりと頬を膨らませて、ぷんぷん怒ってますよーっと表現されてますけれど、なんだか凄く不気味ですわ。
年甲斐もなく露出された肌はガサガサのパリッパリに粉を吹いておりますし、コルセットをしていない豊満だったであろうお胸は、本来の位置からかなり下に垂れ下がっておりますわ。
身体のケアを全くしてこられませんでしたのね?

お兄様と一緒に、保湿クリームやハンドクリームなどを出来るだけ安価な材料で開発して、平民の方々にも買える値段まで落として販売いたしましたのに...残念ですわ。
コルセットも、金属を使っていた従来の物よりも、特殊な編み方をした伸縮性のある布地と、耐久性に優れた薄い皮を使うことで柔らかくて締めやすい物を試行錯誤致しましたのよ?
コルセットに関しましては、それぞれの体型に合わせたオーダーメイドになりますから、あまり値段は下げられませんでしたけれど...お胸と腰回りとを別々にすることで、コストダウンを実現出来ましたのよ!
世の女性のためにと懸命に頑張って参りましたのに、ご使用いただけていないなんて...少し寂しいですわ。





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