(本編完結)あら...私、何か悪いこといたしました?

神谷 絵馬

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4 : 成績が良いのは王子妃教育の賜物ですわ。

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「誰か!その娼婦ははおやに、何でも良いので被せていただけるかしら?
このような品性下劣な物を、これ以上陛下に見せられませんわ?」

「なぁんですってぇ?!!
夫の寵愛をぉ、側妃なんかに奪われたぁ、あんたみたいなぁ、テッカメンにぃ、品性下劣なんてぇ、言われたくぅ、ないわぁ!!!」

「その辺の暗幕で良いだろう。
下ろす時間も惜しいから、引きちぎっても構わないよ。
ずっと目を閉じているのも辛いだろうから、急いでくれ!」

「はいっ!!」

王妃陛下の指示に直ぐに反応した学園長も、これ以上見たくなかったみたいね。
結構なお値段する筈の暗幕を引きちぎっても構わないだなんて、通常なら絶対に仰いませんもの...。
ガッシリマッチョの副学長が、力任せに引きちぎってから娼婦母親に向かって投げましたら、いい感じに顔以外をすっぽりと覆い隠しましたわね。
副学長、ナイスコントロールですわ!!

「ぅわっぷぅ!!
ッ!......何するのよぉ!!!」

「身体のケアも録に出来ないで、そのような格好をするべきではないわ。
平民出身の下級娼婦達も、最近では安価な保湿クリームや分離型コルセットなどが出回ってますから、キチンとケアなさっておりますわよ?
見ていて不愉快ですから、それで隠しておきなさい!」

「ルーチェ?!これは王命だから、今は従っておこう。
君が魅力的過ぎるから、王妃は嫉妬しているんだよ?大丈夫だよ。」

「そぉねぇー...王命にはぁ、従ってぇおきましょぉ。
ウフフッ!フェリシモったらぁん!
事実を言っちゃぁ可哀相よぉ?
あの王妃はぁ、私よりぃ、自分の方が魅力的だとぉ、思ってるんだからぁん!!」

王妃陛下のお言葉なんて、これっぽっちも聞いておりませんわね...この裁判が終わりましたら、王妃陛下への侮辱発言の数々から不敬罪で勾留されますわね。
子供も残念な阿呆ですけれど、この両親も残念な阿呆に残念なお馬鹿なのですわね。
そもそも、この娼婦母親が王妃陛下よりも魅力的に見えるなんて、頭腐り果ててますよねぇ?
顔だけは、可愛らしく見えるように厚化粧して誤魔化しておりますけれど?
他には全く手を入れてませんもの?
お粗末様過ぎますわ。

「......その2人を捕縛せよ。
衛兵!この者共の家へ行き、娘のノートなどを持って参れ。
それまで暫し休廷とする。」

「んもぉ!!なんでぇ私がぁ、縛られなくっちゃぁならないのよぉん!」

「ルーチェは俺の妻だぞ?!
陛下と言えど、俺の妻を強制的に召し上げるなんて許されない!!」

「勘違いなさっておられるようですけれど、この場から逃げられないように、捕縛されただけですわ。
陛下に他意はありません。」

「貴様?!」

「私は公爵令嬢で、貴方は平民、今のお言葉は...立派な不敬罪ですわね?
王妃陛下に対しても随分な物言いをされておりましたもの、処罰される覚悟がありますのよね?
聖国の第2巫女家から破門されたフェリシモ・ツヴァイ・ルクルさん?
お家を勘当されているとは言え、国外追放処分にはなっておりませんから、貴方はまだ聖国の人間ですのよ?
勝手に国を出て、他国の王妃に対してのあのご発言、祖国の方々からしたら...処刑ものでしょうね。」

「脅すなんて卑怯だぞ?!
俺の身分なんて、今は関係無いだろう?!」

「あら、関係ありますわ。
貴方はお家を勘当されて平民となっただけで、正式な国を出る許可もなく聖国を勝手に出て、この国で勝手に結婚出来たつもりになって生活をされてますのに、世迷言を言わないでくださいませ。
この国にとっての貴方は、国民として登録されていない不法滞在者ですわ。
そもそも、聖国でもこの国でも、貴方は最下位の平民ですのよ?
私達貴族や王族相手に、滅多なことを言うものではありませんわ。
あぁ、聖国には嘘偽りなくご報告させていただきますから、ご安心なさって?」





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