厄災の王女の結婚~今さら戻って来いと言われましても~

生まれたときから「厄災の王女」と呼ばれ疎まれてきたフロスティーン。
両親の顔は知らず、たまに部屋へとやって来る兄や姉からは虐げられた。
生きるための最低限の暮らしをしながら、王族の務めとして書類仕事に追われる日々。

そんなフロスティーンが外国へと嫁ぐことになろうとも、おかしな王女を温かく迎え入れてくれる国などあるわけが──あれ?


温かいご飯。温かいお湯。温かい部屋。温かいベッド。

「天に召されたのね」

フロスティーンはかつての自分は死んだものとして、天に召された後の暮らしを楽しみ始めた。

「いや、召されていないからな?」

夫となったゼインは、フロスティーンを見ていつも楽しそうに笑っている。

「やっぱり召されているわ」
「目のまえにいる俺はどうなる?」
「……召されていらっしゃるの?」
「そこは聞くのだな」

夫婦で楽しく暮らしているのですから。
今さら帰って来い?
無理ですよ。もうこの国の王妃なので。

※カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。

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