独自ダンジョン攻略

sasina

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未定

64.金欠探索者

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「明日から外出する時には気をつけてね」

「大丈夫だ。父さん1人なら逃げる事ぐらい出来る」

 まあ、父さんなら大丈夫だよな。

「母さんは仕事休んだら? 別に家でも出来る仕事だよね」

「そうね~、私は今日から家を1人で出ない事にするわ~」

「それが良い。俺か光希と一緒の時以外は外出しない方が良いだろう。仕事はパソコンに送って貰えば大丈夫だ」
 
「分かったわ~」

「大丈夫そうだね。ならこれで話は終わり。自分の部屋に行くね。おやすみ」

「ああ、おやすみ」

「光ちゃん、おやすみなさい~」

 俺はリビングを出て自室に向かう。

 階段を上った所で、春の部屋の扉が開いた。

「お姉ちゃん。さっきお母さん達と何話していたの」

「聞いていたのか?」

「まあね~」

 嘘だな。母さん達と話している時も、俺は神眼で春の事が見ていたが、そんな素振りは無かった。

 多分、話し声は聞こえていたかもしれないが、内容までは聞き取れていないだろう。

 2階からリビングの話し声を聞こうとすれば、部屋を出てリビングの真上にある両親の寝室に行き、床に耳を押し当てなければ会話は聞き取れない。

 だから部屋から出てない春は嘘をついている。

 春は自分が呼ばれなかった事で、ダンジョン関係の話だと察しがついた様だ。俺に鎌をかけて情報を引き出そうとしている。

「わかったよ。聞いていたんならはっきり言うが、俺が母さん達と話していたのはダンジョンが民間に開放されてからの話だ」

「それで」

「母さん達もダンジョンに入って最低限のlv上げはした方が良いって伝えた。これからの世の中、lvアップのお陰で身体能力の高い人間が増えるいく。そんな世界でlv0のままでいるのは流石に危険だろ」

「確かに。警察も頑張ると思うけど、お姉ちゃんの言う通り力を手に入れて調子に乗る人も絶対居ると思う」

「春とかな」

「私は大丈夫だよ!」

「そうか? まあ、母さん達と話していた事はそんな感じだ。で、聞きたかった事は聞き出せたか?」

「え? あはははは、何のことかな?」

 バレてないと思っていたのか。

「春を話し合いに呼ばなかったのは、春ならどうせダンジョンが民間に開放されたら、勝手にダンジョンに入ると思ったからだ。今回は2人を説得したかっただけだからな。2人ともダンジョンに入ってくれるそうだ」

「そうだったんだ。良かったね。それじゃあ、私は勉強に戻るね」

 上手く誤魔化せただろう。これでモンスターを探しに森に入る事は防げた筈だ。

 春が部屋に戻ると、俺も今度こそ自室に戻った。

 部屋に入りベッドに寝っ転がる。

 ダンジョンでスマホに録画したレッドウルフ映像を見る。

 レッドウルフは俺が試練の扉に入ってから、暫くは鹿を食べようとはしなかった。
 鹿をチラチラ見ながら10分ぐらいしてやっと食べ始める。

 レッドウルフの食いつきは思いの外良く、ものの5分程度で頭や骨すらも噛み砕き全て食べ終わった。

 後に残ったのは、地面の血のシミだけだ。

 ちゃんと鹿を食べてくれて良かった。

 これでレッドウルフの食事は適当な野生動物でも良い事が分かったな。

 次はスーパーマーケットで買った肉や野菜、果物なんかも試してみよう。

 いつも野生動物を捕まえられるとは思えないからな。選択肢が多いに越した事はない。

 動画の続きを見ていると、血のシミはレッドウルフが食事を終えてから30分もすると、跡形も無く消えていった。

 それからは特に何も起こらず時間が経過して、俺が来てスマホを拾った所で動画は終了した。

 ダンジョン内に物を放置すると、消えるのに約30分掛かる事が、この映像で分かった。

 ロングソードが無駄になったけどな。

 今度、ダンジョンで落し物をしたら、30分ルールって覚えておこう。

 この情報はネットに載せておこうかな。

 ついでにネット通販で洗剤の箱買いしよう。

 何個ぐらいが良いだろうか? 

 10個もあれば、当分は買わなくても済むだろう。

 一箱約3000円で10箱だから3万円。

 銀行に預けている金で足りるが、これからもこんな出費が続くなら金が足りないな。

 何か金策を、と思いたいが今の俺ではドロップアイテムを売るくらいしか思い付かない。

 鉱石系のドロップアイテムならダンジョン産だとバレないかもしれないが、高校生が頻繁に金や銀を換金しに行くのは怪しい。一度に沢山の換金は余計におかしく見えるだろう。

 この手は一度しか使えない方法だ。それもかなり少額でないといけない。

 まあ、今はまだ大丈夫だから無くなってから考えるべきだったな。

 洗剤を10箱3万円で頼んだ。

「これで良し」

 風呂に入る前に今日の稽古を済ませよう。

 マジックポーチから槍を取り出し、神槍の再現、適応の稽古を始める。

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