私は脇役でしょう?

Snowdrop

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幼少期

2 目覚めたら

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目を覚ますとそこは私の部屋。

御洛みらく 都』のだが。



私は──
きっと転生、というものをしたのだろう。

...うーん、我ながら突拍子もないけど、『旭 愛菜』としても、『御洛 都』としての記憶もあるのだから、一番ピッタリくるものとしてはそれくらいしかないだろう。

前世の私が聞いたら絶対信じないし、精神科へいくことを速攻で推奨するくらいにはやばいやつだとは思うけど、それが一番しっくりくる。




さっきまでみていた夢──否、私の体験と言った方がいいか──を思い出し、眉を顰める。
あの感覚が戻ってくる気がして、思わず腹を撫でるが、完全に精神的なものだろう。
なんせ体は別なのだから。

私は小さく息をつくと、切り替えるように前を向いた。

今世の私の名前は御洛 都。
父、母、兄と私。四人家族だ。
父の会社は日本有数の大会社──御洛グループのトップ。
我ながら随分いいところに転生したなぁ...

あれ?

でも、前世で御洛グループなんて聞いたこともないけど...

あれ、でも、どっかで聞いたことがある気がしなくもなくもなくもない。
うーん、聞いたことはあるのに思い出せないこのむずむずした感じ。

聞いたことはあるんだけど...


...あ。


そうだ。聞いたことはあるけど、お世話になったことはない。

有名なことに違いはなかったから、ちょっぴり混乱してた。


御洛グループは、乙女ゲームの世界での会社だ。


乙女ゲーム──『薔薇の箱庭』に出てくる御洛 凪の家の会社。

あー思い出せてすっきり~!



────とはいかないでしょ!?

え?だって御洛 凪ってお兄様の名前じゃん。
いやいや、でも彼には妹なんてゲームにはいなかったし。






...いや、いたよ。

私と同姓同名の人。

確か、ヒロイン、白咲しろさき  緋璃あかりの友達役。

どのエンドでも汚れ役しか担わない、転生するには全くおすすめできないお方。

確か、明るいふわふわのブロンドに、青くてキラキラしたおめめの、王道をいくヒロインのような脇役。

あははー私もそんな感じの容姿ですねー。おそろいだーわぁーい。





...もうそろそろ認めるか?

私──



乙女ゲーの世界で、脇役に転生しているらしいです。





...はぁ。

あーあ、どうせなら魔法ありきの世界がよかったなぁ。

どうせラノベっぽいのに違いはないのに。
まぁ、慣れ親しんだ文化の分、嬉しくはあるんだけど。

逆にラノベあるあるな貴族転生とか窮屈すぎるし、とっても嬉しいけど...
素直に喜べないのも確かだなぁ...

前世のお兄ちゃんとかお母さんとか友達とか。
会えないのかぁ...

乙女ゲーに転生した以上、あの世界とは別時空と考えていいと思う。
うーん、お兄ちゃん、ああ見えて打たれ弱いんだよなぁ...
お母さんも吹けば消えそうに弱いし。
そこら辺似た者親子だった。

友達──凛ちゃんと萌愛は悲しんでくれそう。
二人ともいい子だったな...


暫く皆のことを思い出しては浸っていたけれど、切り替えようと頬を叩く。

うん、いつまでも浸ってたってしょうがないよね。

切り替えて、私は私で頑張ろう。



──────────────────


後半しんみりしてしまいました。
最後切り替えたので次話からはちゃんと明るいですよ~!
そこら辺は長すぎてもアレかと今回、もうちょっと葛藤させるつもりだったのを、短くしました。
物語の主な舞台は学園なのでそこまではササッと済ませちゃうつもりです。
お付き合いくださいませ。


♦謝罪♦
主人公の前世の名前を間違えていました...
本っ当にすみませんm(_ _)m
今は訂正してあります。
我ながら間違える箇所が酷い...




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