学内一のイケメンアルファとグループワークで一緒になったら溺愛されて嫁認定されました

こたま

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「とても雰囲気が良くて美味しい」
「そうだね。以前も家族と訪れたレストランなんだ。隠れ家風だろう?」

 夜はレストランのコース料理を予約していた。一つずつのお皿が少ないので二人とも最後まで食べきれる量で夏樹も喜んでいた。

「帰って寝る前にね。颯介の薫り、楽しみ」
「うん。止まらなくなると大変だからリビングで。あとは一人で部屋でクーリングできる感じにしようか」

 入浴後、支度を整えて夏樹をリビングのソファに座らせると、隣に座った颯介が言う。

「じゃあ、少しだけ」

 ふわっと涼やかなグリーンノートに濃厚な甘さを含んだ薫りが立ち上った。それを吸い込むと夏樹はぽわぽわと体が火照って収まりつかなくなりそうな、焦燥と多幸感を含んだ複雑な感情に囚われた。

「あ…」
「どう?」
「確かに。幸せで離れがたくて...発情しそうな…こんなの…」
「良かった。気に入ってくれた?」
「うん。もう今日はやめておこう。このままだと危なそう」

 ソファの隣から斜め向かいに移動してから颯介が告げた。

「明日には、お互いの実家に婚約の連絡しない?」
「うん。そうしよう」

 そうして互いに部屋で涼んで落ち着かせてから休んだのだが、朝食をとり実家に連絡していると

「大変な事になったね」
「そっちも連絡来た?」

 夏樹の兄が恋人と婚約前に番ったという。しかも来春の就職を見据えピルは使わず妊娠したかも知れない。早急に婚約、結婚すると。

「慎重な兄さんが大胆な事に驚いたよ」
「それだけ結婚を急がれたんだろうね」

 夏樹の義兄になるお相手の御家族も了承しているようで安心はしたが、多忙な経営者達なので各々の日程調節が大変になる。そこで

「三家族まとめて会食での婚約にするって。お互い業務提携で利益も得られる組み合わせで良かったね」
「颯介の所もそれで良いの?僕達はゆっくりでも大丈夫じゃないかな?」
「俺が今すぐにでも婚約したいんだよ。家族も納得している。僕達は結婚や子供は夏樹が承諾してくれてから卒業後になるだろうけれど」


 急転直下、お盆休み中に都内某所にて簡略化した婚約式を兼ねた顔合わせ食事会が開催された。
 和やかに食事と会話を楽しみ、出席者皆が幸せそうであった。業務提携が進んで今後も家族ぐるみでお付き合い出来そうだ。


「夏樹、秋からの大学生活に使って貰いたいものがあるんだけど」
「え?何?」
「ネックガードなんだ」

 颯介が見せたネックガードは、薄く柔らかい特殊素材で頑丈な上にGPS 搭載の高品質。
 夏樹が大事で心配だと端正な顔に書いてある様子が、可笑しくなって夏樹は笑った。

「ふふふ。良いよ。使わせて貰うね。ありがとう」

 
 大学でも婚約を宣言して、夏樹の横を死守する颯介。必死なアルファには、皆暖かい視線を送って応援するようになった。

「夏樹。今日うちで映画見ながら食事をしない?」
「良いよ。食事はどうしたい?」
「圧力鍋でシチューを煮よう。映画を見ている間に出来るよね。材料買って帰ろうか」

 夏樹の好きな煮込み物を早く美味しく作れるようにと、圧力鍋を買って料理を練習している颯介。
 その姿に結婚後を想像できて嬉しくなる夏樹は、時々颯介のマンションに泊まるようになった。

 早生まれの夏樹が二十歳の誕生日を迎えた後の春休みには、発情期に番になろうと約束をした。
 結婚式は、颯介の会社関連への発表や大きい披露宴になることもあり、大学卒業後を予定している。

 夏樹の兄は既に籍を入れており、赤ちゃんの出産後落ち着いてから披露宴を行うことになった。
 颯介の甥っ子を含むご家族に会ったり、義兄のお腹が大きくなって幸せそうな様子を見ると、夏樹も結婚して出産することに憧れをもつようになった。


 春。キスまでしかしていなかった二人。颯介が我慢を重ねて迎えた発情期。初めて体の奥まで触れ合い、番になるのだ。

 颯介は、何日も前からピルや籠れるように食材、飲料、リネン類と準備を怠らない。
 自宅を掃除サービスでぴかぴかに磨いてカーテンまでクリーニングに出した。

「お邪魔します」
「いらっしゃい」

 夏樹のマンション前まで迎えに行って連れ帰った颯介。まだ発情していないうちに自分の家に招いておく。

「先に食事にしよう。シュクメルリを作ってみたんだ」

「美味しい。どんどん料理の腕を上げてるね」
「夏樹だって、レパートリー増えたよね」
「二人で作ると楽しいから」

「だんだん薫りが強くなってきたね。とてもいい」

 食後にソファでお茶を飲みながら古い洋画を見ていた。夏樹は体がほてり始めていることに気付いていた。このまま発情期に入るのだろう。番のは一度きりだが誰かと体を重ねることすら初めてで、不安と期待に胸が高鳴る。

「膝に乗って。抱き締めて良い?」
「うん」

 颯介の膝を跨いで夏樹がぎゅっと抱きつくと、お互いの項が鼻先にあった。

「すごい。颯介からも甘くて濃い薫りがする。熱い」
「ああ。とても甘くて脳がしびれそう。もう待てない。ベッドに行こう」

 夏樹を軽々抱き上げて運ぶ。そっとベッドに下ろし、二人は見つめあった。どちらからともなく唇を寄せ合い触れるだけのキスを交わす。

 颯介がまた口付けて舌でノックする。薄く開けた夏樹の唇を割り、長い舌が侵入した。
 滑らかな粘膜と熱い舌の感触を味わい、官能を引き出す。ふわっと体が浮くような粘膜の引き出す快感に飲まれながら息が持たなくなる。

「はあ…はあ」
「可愛い。夏樹、全てが愛おしくてきれいだ」

 滑らかな肌を撫で、額に頬に唇を落とすと徐々に下にさがっていく。

「ネックガードを外してくれる?」
「うん。わかった」

 薄暗い照明の下でも、日に焼けずまっさらな白い項は輝くようだった。一度項にキスをして、颯介はまた夏樹の全身を丹念に辿っていく。
 鎖骨から胸の飾り、腹部を唇で辿りながら背中の窪みをなで、丸い臀部を大きな手で包む。

 それから可愛らしい起立を撫で、放出を促しながら愛液を溢し始めた後口を探った。
 長い指にたっぷりと潤滑液を纏わせ差し入れると

「あっ…」
「少しずつ慣らすね」

 徐々に指を増やしながらゆっくりと気持ち良い場所を探す。

「あっ、そこ…」

 見つけたポイントをとんとんと押さえ、前を早く撫で擦ると

「ああっ」

 先に夏樹を高みに上らせ力の抜けた所でゆっくりと慎重に自身を納めていった。

「は、あ…」
「う。すごい」

 夏樹が馴染むまで待つと、うつぶせ動き始めた。だんだんスピードを上げ、より奥へと。

「噛んでいい?」
「きて」

 ぐ、と奥にさしいれながら、髪の生え際に近い項を目指して牙を刺す。颯介は美しいうなじに目立つ痕は残さず傷の治りやすい場所を探していたのだ。
 
「あっ、…」
「う」

 颯介の熱い飛沫を受け止めながら、夏樹は幸福な光に包まれていった。

「素敵だ。愛しているよ」
「うん。番になるってすごいことだね」
「ありがとう夏樹」
「僕も愛してる」
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