18 / 47
3 出張
11日目 深夜のサン・マルコ広場
しおりを挟む
0時12分
こつ、こつ、こつ、と、ブーツで石畳を鳴らしながら、ぼくは細い路地を歩いていた。
時折、幸せそうに腕を組むカップルとすれ違う度に、深夜のこの街が醸し出す独特の雰囲気を好むのはぼくだけではないのだと思い、なんだか安心してしまう。
細い路地を進むうちに、明かりが増えていき、目的の場所が近いことを感じる。
周囲の景色は、いつからか薄暗い路地から明るい通りへと変わっていった。
周囲の人影も増えていく。
ぼくは、通りの端に寄り、歩みを進めた。
それから少しして、たどり着いた先は、サン・マルコ広場。
四角い広場の端にあるカフェでは、正装に身を包んだオーケストラが演奏をしていた。
広場のあちらこちらには、薄い水たまりがあった。
アックア・アルタだ。
水たまりには、夜空に浮かぶ星々が映っていた。
ぼくは、人混みに紛れて広場の真ん中を進んだ。
みんな、カメラやスマホで写真や動画を撮ったり、恋人と腕を組んで、楽しそうな顔でどこかを指さしたりしている。
ぼくは、カフェに入った。「すみません、コーヒーをお願いします」
正装に身を包んだヒゲの店員さんは、ゆったりと頷いた。
すぐにコーヒーが出てきた。
コーヒーは、当然のように料金表の値段よりもちょっとだけ高かった。
ぼくは、チップボックスに1ユーロ硬貨を落として、コーヒーとともにテラス席に腰を下ろした。
オーケストラの紡ぎ出す曲に耳を傾ける。
ゆったりとしたテンポ、壮大さを感じさせる、奥行きのある音の渦。
ぼくは、コーヒーを啜り、これと言って特徴のないコーヒーの香りを堪能しながら、瞳を閉じた。
皮膚を撫でる音に包まれ、音の渦に吸い込まれていくような感覚。
演奏の善し悪しはわからない。
ただ、この音楽に耳を傾け、音の世界に吸い込まれていく感覚が心地良い。
ぼくがそう思っているのだから、おそらくこのオーケストラは、ぼくのようにこの音楽に心を奪われている人たちにとっては、上質な演奏をしていると言えるのだろう。
この街が好きだ。
幸せが満ちている。
住んでいる人たちは、この街に住んでいることの幸せもそれほど強くは感じていないようだ。
冬になれば、満潮が来る度に海の中に浅く沈み、悪臭が漂う。
夏になれば運河から湧いた蚊がそこら中に溢れる。
そんなことを知らないただの観光客たちは、ただただ、この街の美しさだけに目を向けて、将来沈むと言われているこの街を歩けることの幸せを堪能している。
万物には、魔素が宿っている。
生命の細胞の一つ一つ、元素の一つ一つ、大気中に漂う空気の中にも。
魔素は生命の源の1つであり、生命の魔法を扱うぼくは、万物に宿る魔素という生命力に敏感だった。
生命の身に宿る魔素には、感情や意思や意図や思考が薄っすらと宿っている。
幸せを感じている命が多いところでは、軽快で温かい幸せが満ちており、それを強く感じられる。
逆に不幸を感じている命が多いところでは、重厚で湿っぽい、冷たい感情が満ちており、冷たい空気が肌を凍らせる。
生命の魔法を扱うぼくは、周囲を漂う魔素から得られる情報に敏感だった。
だから、ぼくは、ぼくを包みこんでいた音楽の世界から抜け出すようにまぶたを上げ、首をひねって右側を見た。
そこには、今まさに背もたれに手をかけ、椅子を引こうとしていたハリエットさんがいた。
手にはビールのジョッキを2つ持っている。
「良い?」
ぼくは小さく微笑んで頷いた。「どうぞ」
ハリエットさんは、ぼくの前にジョッキを置いた。
「いただきます」ぼくは、ジョッキを取り、ハリエットさんと乾杯をした。「気づかれちゃいました?」
「なにが?」
「抜け出したこと」
「偶然よ。オーケストラの演奏に見惚れてたら、きみを見かけた」ハリエットさんは、唇の泡を舐め、メニューを開きながらぼくを見た。リラックスした眼差し。取り繕っている感じはない。まだ出会ってから1日も経っていないけれど、ハリエットさんはいつも自然体で、たぶんいつも素の自分をぼくや周囲に見せている。「1人が好きなの?」
「必要なんです。1人の時間が」
「昼間の様子でわかったわ。気を使っちゃうのね」
「あとは、警戒心も強いし、心を開くのには時間がかかるんです。相手の色んなことが見えてしまうから」
「生まれつき?」
「子供の頃からですね。気がついたら自分はこういう性格なんだって思うようになってました。頑張って変わろうと思ったけど、結局自分を痛めつけるだけだった。変われませんでした」
「人は変わらないわ。自分や周囲が変えようと思っても、結局は元の自分に戻る。変わったように見えるのは、経験を経て自己表現が洗練されただけのこと。子供の頃は、自分をどうやって表現したら良いかわからないから周囲を傷つけてしまって、変わろうと思ってしまうのよ」
ぼくは頷いた。「ぼくたちを呼んだのは、本当にただ楽しんで欲しいからですか?」
「そうよ。わたしは違うけれどね。名探偵は事件に目ざとい。だからどこに行っても仕事になる」
「その時は手伝いますよ。出来ることがあれば」
「大丈夫。わたしはいつも1人で仕事をするの」ハリエットさんは、人差し指を立てて、ウェイターさんを呼んだ。「ディナーはまだ大丈夫?」
「はい」ウェイターさんは頷いた。「今夜はラストオーダーを引き伸ばしてあります」
ハリエットさんは眉をひそめた。「なぜ」
「軽いアクア・アルタの日は、観光客が多いので」
ハリエットさんは口をすぼめて頷いた。「なに食べたい?」
「メニュー見ても良いですか?」
ハリエットさんは頷いた。「わたしは、アクアパッツァとムール貝の白ワイン蒸しをもらうわ。白ワインのボトルもお願い」
ぼくは、400gのタリアータと、赤ワインのグラスを注文した。「ヨハンナさんがあまり得意ではなくて」
ハリエットさんは笑った。「わたしもよ。だから訓練をさっさと終えたの」
「修了したって聞きましたけど」
「長引かせたくなかったから、さっさと終えたの。あの人、探偵としての腕は確かだからね。おかげで今では1人でのんびり仕事が出来るようになった」
「なるほど。ぼくは一週間で終わりにしました。セクハラが多いから」
「あいつバイだからね」
ぼくは笑った。「知ってます」
「わたしはね、結婚出来ないタイプなの」
「どうして」
「男の子が好きなのよね」
「ほう」
「ソラみたいな男の子」
ぼくは、ビールを啜った。自然と視線がハリエットさんから逸れてしまう。「ぼくは、その、心は男なんですけどね、身体は女なので」
「そうね」ハリエットさんはビールを啜った。「ソラはどんな人がタイプなの?」
「わかりません。付き合ったこともないし、たぶん今後もそうなんじゃないかな。素敵だなって人がいたらそうなるかも知れないけど」
「男にモテると思うよ」
「あ、知ってます。うっす」ぼくは、照れ笑いをこらえもせずに、上半身を揺らして小刻みに頷いた。「でもほら、ぼくってどっちかって言うと控えめサイズじゃないですか。自分で言うのもなんだけど、ぼくに声かけてくる男ってちょっと……、ってなっちゃうんですよね」
「大変ね」ハリエットさんは、シャンパンゴールド色の瞳で、ぼくの目を見た。「好きだって言われると、冷めちゃうタイプでしょ。気持ちわるってなる感じ」
「なんでわかったんですか?」
「なんかそんな感じがしたの」
「そうなんですよね。子供の頃、男の子から好きだって言われたんですけど、そっからなんかやだなってなっちゃって。それまでは友達だったし、それからも友達だったんですけど、なんか距離出来ちゃって、これってなんなんですかね」
「子どもってことでしょ」
ぼくは笑った。「たぶん今もそうですね。好きだって言われたら、同じ反応しちゃうと思います。相手が男でも女でも」
ハリエットさんは、うんうんと頷きながら、テーブルに運ばれてきた白ワインをグラスに注いだ。「んじゃ、乾杯」
「あ、どうもっす。ありがとうございます」ぼくは、上半身を揺らしながら小刻みに頷いた。「乾杯。その、〇〇〇〇」ぼくは、イタリア語で乾杯をして、小さく笑った。それで笑ってしまう自分がバカバカしく思えてしまい、少し大きめの笑い声が口から漏れた。
こつ、こつ、こつ、と、ブーツで石畳を鳴らしながら、ぼくは細い路地を歩いていた。
時折、幸せそうに腕を組むカップルとすれ違う度に、深夜のこの街が醸し出す独特の雰囲気を好むのはぼくだけではないのだと思い、なんだか安心してしまう。
細い路地を進むうちに、明かりが増えていき、目的の場所が近いことを感じる。
周囲の景色は、いつからか薄暗い路地から明るい通りへと変わっていった。
周囲の人影も増えていく。
ぼくは、通りの端に寄り、歩みを進めた。
それから少しして、たどり着いた先は、サン・マルコ広場。
四角い広場の端にあるカフェでは、正装に身を包んだオーケストラが演奏をしていた。
広場のあちらこちらには、薄い水たまりがあった。
アックア・アルタだ。
水たまりには、夜空に浮かぶ星々が映っていた。
ぼくは、人混みに紛れて広場の真ん中を進んだ。
みんな、カメラやスマホで写真や動画を撮ったり、恋人と腕を組んで、楽しそうな顔でどこかを指さしたりしている。
ぼくは、カフェに入った。「すみません、コーヒーをお願いします」
正装に身を包んだヒゲの店員さんは、ゆったりと頷いた。
すぐにコーヒーが出てきた。
コーヒーは、当然のように料金表の値段よりもちょっとだけ高かった。
ぼくは、チップボックスに1ユーロ硬貨を落として、コーヒーとともにテラス席に腰を下ろした。
オーケストラの紡ぎ出す曲に耳を傾ける。
ゆったりとしたテンポ、壮大さを感じさせる、奥行きのある音の渦。
ぼくは、コーヒーを啜り、これと言って特徴のないコーヒーの香りを堪能しながら、瞳を閉じた。
皮膚を撫でる音に包まれ、音の渦に吸い込まれていくような感覚。
演奏の善し悪しはわからない。
ただ、この音楽に耳を傾け、音の世界に吸い込まれていく感覚が心地良い。
ぼくがそう思っているのだから、おそらくこのオーケストラは、ぼくのようにこの音楽に心を奪われている人たちにとっては、上質な演奏をしていると言えるのだろう。
この街が好きだ。
幸せが満ちている。
住んでいる人たちは、この街に住んでいることの幸せもそれほど強くは感じていないようだ。
冬になれば、満潮が来る度に海の中に浅く沈み、悪臭が漂う。
夏になれば運河から湧いた蚊がそこら中に溢れる。
そんなことを知らないただの観光客たちは、ただただ、この街の美しさだけに目を向けて、将来沈むと言われているこの街を歩けることの幸せを堪能している。
万物には、魔素が宿っている。
生命の細胞の一つ一つ、元素の一つ一つ、大気中に漂う空気の中にも。
魔素は生命の源の1つであり、生命の魔法を扱うぼくは、万物に宿る魔素という生命力に敏感だった。
生命の身に宿る魔素には、感情や意思や意図や思考が薄っすらと宿っている。
幸せを感じている命が多いところでは、軽快で温かい幸せが満ちており、それを強く感じられる。
逆に不幸を感じている命が多いところでは、重厚で湿っぽい、冷たい感情が満ちており、冷たい空気が肌を凍らせる。
生命の魔法を扱うぼくは、周囲を漂う魔素から得られる情報に敏感だった。
だから、ぼくは、ぼくを包みこんでいた音楽の世界から抜け出すようにまぶたを上げ、首をひねって右側を見た。
そこには、今まさに背もたれに手をかけ、椅子を引こうとしていたハリエットさんがいた。
手にはビールのジョッキを2つ持っている。
「良い?」
ぼくは小さく微笑んで頷いた。「どうぞ」
ハリエットさんは、ぼくの前にジョッキを置いた。
「いただきます」ぼくは、ジョッキを取り、ハリエットさんと乾杯をした。「気づかれちゃいました?」
「なにが?」
「抜け出したこと」
「偶然よ。オーケストラの演奏に見惚れてたら、きみを見かけた」ハリエットさんは、唇の泡を舐め、メニューを開きながらぼくを見た。リラックスした眼差し。取り繕っている感じはない。まだ出会ってから1日も経っていないけれど、ハリエットさんはいつも自然体で、たぶんいつも素の自分をぼくや周囲に見せている。「1人が好きなの?」
「必要なんです。1人の時間が」
「昼間の様子でわかったわ。気を使っちゃうのね」
「あとは、警戒心も強いし、心を開くのには時間がかかるんです。相手の色んなことが見えてしまうから」
「生まれつき?」
「子供の頃からですね。気がついたら自分はこういう性格なんだって思うようになってました。頑張って変わろうと思ったけど、結局自分を痛めつけるだけだった。変われませんでした」
「人は変わらないわ。自分や周囲が変えようと思っても、結局は元の自分に戻る。変わったように見えるのは、経験を経て自己表現が洗練されただけのこと。子供の頃は、自分をどうやって表現したら良いかわからないから周囲を傷つけてしまって、変わろうと思ってしまうのよ」
ぼくは頷いた。「ぼくたちを呼んだのは、本当にただ楽しんで欲しいからですか?」
「そうよ。わたしは違うけれどね。名探偵は事件に目ざとい。だからどこに行っても仕事になる」
「その時は手伝いますよ。出来ることがあれば」
「大丈夫。わたしはいつも1人で仕事をするの」ハリエットさんは、人差し指を立てて、ウェイターさんを呼んだ。「ディナーはまだ大丈夫?」
「はい」ウェイターさんは頷いた。「今夜はラストオーダーを引き伸ばしてあります」
ハリエットさんは眉をひそめた。「なぜ」
「軽いアクア・アルタの日は、観光客が多いので」
ハリエットさんは口をすぼめて頷いた。「なに食べたい?」
「メニュー見ても良いですか?」
ハリエットさんは頷いた。「わたしは、アクアパッツァとムール貝の白ワイン蒸しをもらうわ。白ワインのボトルもお願い」
ぼくは、400gのタリアータと、赤ワインのグラスを注文した。「ヨハンナさんがあまり得意ではなくて」
ハリエットさんは笑った。「わたしもよ。だから訓練をさっさと終えたの」
「修了したって聞きましたけど」
「長引かせたくなかったから、さっさと終えたの。あの人、探偵としての腕は確かだからね。おかげで今では1人でのんびり仕事が出来るようになった」
「なるほど。ぼくは一週間で終わりにしました。セクハラが多いから」
「あいつバイだからね」
ぼくは笑った。「知ってます」
「わたしはね、結婚出来ないタイプなの」
「どうして」
「男の子が好きなのよね」
「ほう」
「ソラみたいな男の子」
ぼくは、ビールを啜った。自然と視線がハリエットさんから逸れてしまう。「ぼくは、その、心は男なんですけどね、身体は女なので」
「そうね」ハリエットさんはビールを啜った。「ソラはどんな人がタイプなの?」
「わかりません。付き合ったこともないし、たぶん今後もそうなんじゃないかな。素敵だなって人がいたらそうなるかも知れないけど」
「男にモテると思うよ」
「あ、知ってます。うっす」ぼくは、照れ笑いをこらえもせずに、上半身を揺らして小刻みに頷いた。「でもほら、ぼくってどっちかって言うと控えめサイズじゃないですか。自分で言うのもなんだけど、ぼくに声かけてくる男ってちょっと……、ってなっちゃうんですよね」
「大変ね」ハリエットさんは、シャンパンゴールド色の瞳で、ぼくの目を見た。「好きだって言われると、冷めちゃうタイプでしょ。気持ちわるってなる感じ」
「なんでわかったんですか?」
「なんかそんな感じがしたの」
「そうなんですよね。子供の頃、男の子から好きだって言われたんですけど、そっからなんかやだなってなっちゃって。それまでは友達だったし、それからも友達だったんですけど、なんか距離出来ちゃって、これってなんなんですかね」
「子どもってことでしょ」
ぼくは笑った。「たぶん今もそうですね。好きだって言われたら、同じ反応しちゃうと思います。相手が男でも女でも」
ハリエットさんは、うんうんと頷きながら、テーブルに運ばれてきた白ワインをグラスに注いだ。「んじゃ、乾杯」
「あ、どうもっす。ありがとうございます」ぼくは、上半身を揺らしながら小刻みに頷いた。「乾杯。その、〇〇〇〇」ぼくは、イタリア語で乾杯をして、小さく笑った。それで笑ってしまう自分がバカバカしく思えてしまい、少し大きめの笑い声が口から漏れた。
30
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる