155 / 231
ハートビート
16P
しおりを挟む「そのことなんだけどさ。この前、またDBに潜入して調べてきたよ。変装してたけどあそこガードゆるいね、誰も気づかない。はいこれ、7年前の事件が書かれた資料」
セイフォンに頭突きを食らわせて脱出したシャオリンは1冊の黒いファイルをアタシの手に持たせる。赤い付箋を貼っているのが7年前の事件が書かれたページ。
この前のようにDBの組員に変装して侵入、倉庫にはそんなに難しくなかったと鍵をピッキングで開けて入ってお目当ての資料を入手。
ビルの中の防犯カメラも細工して映らないようにしていたらしいから、今もバレてないみたいね。アタシ、何の努力もしないでこんなに早く真相に辿りついちゃってもいいの?
シャオリンが優秀過ぎて、思わず抱きしめちゃった。頭をナデナデしちゃって、それでセイフォンに引き離される。
「さすがね、明日にでも手作りチョコをプレゼントするわ。2人は……もう読んだのね」
全力のガッツポーズをするシャオリンをよそに、アタシはページをめくって7年前の記述へ。見出しには当時の日付と“虎龍からの襲撃事件”と書かれている。
えーっと、確か虎龍ってどこかの組の名前だった気がする。DBに潰されてなくなったけど、かなり強い組織だったって。
ノルが28歳だった頃のこと。彼がなぜ記憶を失うことになったのか、ちゃんと知らなきゃ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
14
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる