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オモチャで遊んでやる
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しおりを挟む「ンニャッ!……ニャッ!ニャッ!ニャッ!ニャッ!」
くっ!え、エモノが、まるで本物の生きたエモノのように見えるんだけどっ!ネコが苦手なくせにオモチャの扱いまで上手いなんて天才かよ。
くっそー、捕まえられそうで捕まえられない。だんだん本気になってきて、体が熱い。
エモノの動きも俺の動きも早くなって、男が大きく竿を振ったものだから俺はダッシュ!あれ、エモノがない?
「フッ、ちょろいな」
飛んで行ったはずの方向へ飛びかかった俺は何もつかめず、恐る恐る振り返る。エモノは、男の手の中にあった。
しかも、ものすっごいドヤ顔。こ、こ、こ、この俺が、いつも客を遊んでやっているこの俺が!こんなオッサンに弄ばれただと!?
……………………いや、だめだ。これは仕事これは仕事これは仕事これは仕事これは仕事これは仕事これは仕事これは仕事……
「あはははっ、可愛いっ!次、あたしの番ね。ほら、おいでおいでー」
俺はここの看板白猫。ゼンリョクデオキャクサマヲタノシマセマス。ドウゾゴユックリ、シアワセナオジカンヲ。
プライド?そんなもの捨ててやったよ。女が男から奪った竿を振って、俺はエモノに飛びつく。たまにわざと失敗して、女を楽しませる。
あぁ、竿を振りながら写メを撮るなんて器用だな。
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