ユキ・シオン

那月

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ネコ、拾いました

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 はぁ。ばっちゃんごめん、今日はお見舞いに行けそうにねぇ。ばっちゃんが入院して初めて、お見舞いに行けねぇ理由がこれなんてな。


 つか、いくら先生に助けられて安心したからって。優しく介抱してもらったからって。


 ドキドキする。体が熱い。真っ裸に布団で寒いはずなのに、顔を中心に熱くてバクバク高鳴る鼓動がうるさい。何なんだよこれ。


 先生がいなくなった途端に体が発火したみたいに熱くなってさ。汗こそは出ないけどのぼせるような感じ。


 輪姦されたせいで熱が出たのかもしれない。きっとそうだ。水分補給用に置いてくれている水をまた飲んで、首までしっかり布団をかぶる。


 あの先生も先生だろ。普段から俺の商売に気付いていても注意するどころかスルー。しかも男ばっかで、レイプ現場に飛び込んでも俺のことは守ってくれるとか。


 普通なら現場を見ただけで絶叫なり何か叫んだりしてさ。男同士だし、汚いものを見るような目で見たり。


 警察をすぐに呼ぶだろ。金をもらっている俺も例外じゃなくて、あいつ以外が刑務所送り。罰はしっかり受けさせて、大学への処分はあいつの両親がもみ消す。


 なのに、不思議な先生だ。保健室で昼寝をしていた時のこともそうだ。優しいというか、俺に甘い。マジで惚れてんのか?なんてな。



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