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悪夢再び
4P
しおりを挟むストーキングしていた。2回か3回、いや5回くらい?変身がコントロールでき始めた頃、白猫姿でよく散歩していてそうなった。
だから俺が言ったことは全部が事実。直也の青い瞳は不安そうにゆらめいて、俺の顔を映すとまぶたの裏に姿を隠す。
直也の真実を聞いても、後ろの3人が大人しいのが妙に気になるが。驚きのあまり声も出ねぇか?
俺は直也が改心してくれたら、罪を認め、罰を受ける覚悟ができたらこの包丁を引く。直也の前から姿を消して、誰にも見つからない場所で終わる。
直也の本心をわかっているから俺は、信じている。ばっちゃんが俺を信じてくれているように。けどもしも黒い笑顔を見せたら。
その時はひと思いにこの包丁を手元まで深く突き立て、潔く俺も命を散らそう。死にたくないわけじゃねぇけど、そうならないことを祈るばかりだ。
「すぅ……はぁ……」
沈黙が続き、深呼吸。やがて再び青い瞳が俺の顔を映した時、直也は笑った。
黒い笑みだ!それも、今までに見たことがないほどの、寒気がするほどのおぞましい笑み。不気味に口の端がつり上がり、コテンと首を傾ける直也は俺の顎をつかんだ。
「僕も知ってるんだよ。シオン君の秘密をね。君、猫科の擬人化種でしょ?授業に遅刻しそうになって塀を軽々飛び越えたりするの見てたし、ヤる時にも体が異常に柔らかいのはネコだから。それに今日僕を襲った時のこの傷、爪が出ちゃってたねぇ?」
こいつ、包丁が見えてねぇのか?グッと顔を近づけてきたから少し切れて、包丁が赤く染まる。
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