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寿司パーティーと侵略者
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しおりを挟む店長は、かわいそうに。悲痛な叫びをあげて俺の隣に避難。大丈夫、悠一が守ってくれるさ。何事かわかんねぇけど。
危険だとか守るとか、一体何なんだよ?悠一と緋桜さんが睨みつける窓。レースカーテンは引いてあるが、風が涼しいから開けてある。
なぁ悠一、ミキちゃんって誰だよ?明らかに女の名前だよな?苗字の三木じゃねぇだろ。女友達か?嫉妬するぞコラ。
なんて。なんだかよくわからない時にアホなことを考えちまった。でも、悠一のことが好きだからこそ、こういうのには敏感になってんだよなぁ。
恋人である俺に夢中になっている悠一が、まさか浮気だとかは有り得ねぇ。けどさ、気になるよなぁ?
気を紛らわせるために目を向ける。白いレースカーテンがヒラヒラゆらめいて。その向こうに、何か人影が見えた。誰!?
「いいなぁ、美味しそうだなぁ、たぶん。楽しそうだなぁ、たぶん。あーあ、吾輩も功労者なんだから呼んで欲しかったなぁ。新入りの子猫ちゃんを味見したい、かも――ぬわぁぁぁぁっ!!?」
一瞬だった。恨めしそうな声が窓から聞こえてきたと思ったら緋桜さんが飛び出して、湾曲した鋭い爪が伸びている手を振り上げた。
そしてシャッ!とレースカーテンと網戸を開け放つと隠れている不審者の首をつかんで引きずり込む。
これぞわしづかみ。イヌワシだし。両腕をひねり上げながらダンッ!と床に叩き伏せ、逃げられないように踏みつける。うわ、緋桜さんの眼が氷のように冷たいぜ。
いや、それより誰?子猫ちゃんって、もしかして俺のことか?あ、味見って何だよ。
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