ユキ・シオン

那月

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寿司パーティーと侵略者

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 …………とりあえずわかったのはこのオッサンが“ドクトル”ってことと、皆からものすっごい嫌われているってこと。


 “ドクトル”って人が擬人化種専門の医者でその腕前は天才、けどとんでもない性癖の持ち主だっていうのは悠一から聞いたことがある。


 ゲイで属性はネコとタチの両方。もはや病気、犯罪級の変態で、誰かれ構わず男なら抱くし抱かれる。すぐに触ってくるし、それに噛みついてくる。


 大変危険な奴だからって、悠一は俺が大怪我をしてもドクトルには見せなかったんだってさ。


 まぁ、納得した。俺もこの街にある危険地帯の噂は知ってる。香さんが言うようなおぞましい場所だが、それでもドクトルはニヤァと恍惚。


 うっ、目が合った。鮮やかな紫色の目が俺を捕らえて「会いたかった、かも」と笑う。また、悪寒が走った。


「のうドクトルよ。今回おぬしは、わしらの邪魔をしたり助けてくれたり邪魔をしたり良いことを言ったり邪魔をしたり邪魔をしたり邪魔をしたり……」


「そ、そんなに邪魔してないよねぇ、たぶんっ!?どっちかというと命がけで守ったと、ぐえっ!」


「そうじゃったかのう?よいわ。とにかく、おぬしはシオン君達とは一切関わっておらぬ。この集まりはシオン君から感謝のお礼。おぬしが呼ばれぬのは至極当然のことじゃ」


「そんなこと言ったらさぁ、小鳥ちゃんだって直接子猫ちゃんとの関わりはないんでしょー、たぶん?新入りの子猫ちゃんが大怪我したって聞いたから待ってたのに、たぶん。でも来ないしさぁ」


「私は、香さんからの紹介ッスから。特別枠です。それに、香さんの秘書ということで存在は明かされていますので」


「なにそれ酷い、かも。吾輩だって子猫ちゃんとお近づきになりたーい!お寿司たべたーい!」


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