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対談
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しおりを挟む「ん、どういうことだ?イエネコのシオンには力がない。あなたも今さっき、そう言ったはずだろう?」
「あぁ。我も、お前の体に移る前まではそう思っていた。だが違う。持っていないと思われるような、目には見えない力を持っている」
「持っていないような?目に見えない?俺限定、の………………誘惑?」
「ボケているのか本気かわからない発言はやめろ。おそらく、直也に対してもその力は、今も継続的に働いていると思われる。あの人間の子の中にも、シオン君の心をわずかに感じた」
「直也はシオンに執着し狂った。あんなやつの中にシオンの心があるなんて、あってはならないことだろ」
「お前が直也を恨むのは無理ない。しかしお前もわかっているだろう?シオン君は、直也の更生を諦めていない。ずっと友でいようと……」
「直也がシオンにした仕打ち、過去は変えられない。だから俺は直也を憎む。だがシオンがあいつを信じ、もしもマトモに更生したら。手を差し出してやってもいいかと、思っている。憎み続けるのは疲れるし、なにより、シオンを悲しませたくない」
「そう。シオン君は直也が更生する、そしてお前が直也を認めるとも信じている。それこそが、シオン君の真の力の正体」
「信じる力?」
「そうだ。…………そうか。あの時、シオン君は自分とお前を信じて蛇の子と向き合い諦めなかったから。だから我の魂が呼び起こされ、力が解放されたのか」
「なるほど。どんなに離れていても、シオンの心が俺の中にあって俺を信じてくれていたから、俺はライガーから擬人化できて力も自由に使えるようになったのか。すごいな、それ」
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