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再会
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しおりを挟むもうすぐ、直也が出所する。
その前に俺と悠一が面談をして、直也にかかった悠一の魅了の力が問題ないかどうかを確かめる。と、香さんから連絡があった。
「そんな不安そうな顔をするな。何かあれば俺が――」
「ちげぇよ。直也の顔を見たら悠一、絶対すぐに怒鳴って殴りがかるだろ?怒ってくれるのは嬉しいけどさ、いい加減、しつこい」
「なっ!?だってお前、直也にどれだけ酷いことをされたのか忘れたのか?言っただろ。シオンが許すって言っても、俺は一生許すことはできない。けどな、直也が改心しないとは思ってない。俺も、信じているさ」
香さんとは現地集合の予定。今日、直也に会いに行く。支度をして最近香さんに買ってもらった新車に乗り込み、隣に悠一。
先月、1発で免許を取得したんだ。納車してから毎日運転しているし、もう慣れたもんだ。
ナビに刑務所を入力し、出発。死ぬまで用事がないと思っていた刑務所に、緊張する。異常に、久しぶりに直也に会えると思うと胸がドキドキする。
直也は俺の友達だから。直也にとって俺は性処理の道具のネコヒメ、超珍しい擬人化種かもしれない。悠一にいたっては家族を壊し直也の人生をブチ壊した極悪人かもしれない。
でも俺は、また直也が俺のことを「友達だ」って言ってくれるって信じている。
何もかもを失って1人ぼっちになった直也。その弱みにつけ込むわけじゃないけどさ、直也には俺がいるから。
もうセックスはできねぇけど、仲良くしてくれよ。他の擬人化種を紹介するから、たくさん話がしたいんだ。けどその前に。
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