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ツノナシ
6P
しおりを挟む『あははははっ!痛い痛い、痛いじゃない。でも、鬼の体だからすぐに傷が塞がるのよ。進化して手に入れたこの力で、鬼達なんてみぃーんな殺してあげる!』
『ってぇ!くそ、いきなり動きやがって!けど……お互いの背中を守りながらなんて、俺様達は最強だなぁ!くははははっ!』
夫婦のツノナシの体が、傷がみるみるうちに癒えていく。人間化した鬼の厄介な、鬼の時よりも格段に強まった治癒力だ。
加えて、緑色の炎や物を溶かす液体のように、特殊な力に目覚めることもよくある。ゆえに、絶滅した人間よりも強い鬼よりも、強い。
体は1つに2人のツノナシ。さっきのように片方が動けばもう片方が引っ張られるように、かなり動きづらいはずなのに。
笑い叫び、一気に戦闘意欲が増した夫婦のツノナシは阿吽の呼吸。本当は2人共、お互いを深く愛し合っている。それが目に見えてわかるほど、お互いを庇いつつ攻撃を繰り出す。
お互いの意思がわかる双子という、似たような右京と左京でも追い詰められない。
緑色の炎と物を溶かす液体が襲いかかってくるので避けなければならないし、撃って命中してもすぐに塞がる。だから、恒彦を呼んだ。
けれどこれは完全に遠距離攻撃戦。刀を武器とする恒彦には、間合いに入るわずかな隙も見当たらなかった。
せっかく挟み撃ちにしたが、右京と左京が同じ向きに戻り男ツノナシか女ツノナシのどちらかに集中すれば。右京と左京の反対側を、恒彦が狙っていける。
それは右京と左京も、夫婦のツノナシもわかっていた。そうはさせまいと、夫婦のツノナシの怒涛の連続攻撃が威力を増す。
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