139 / 217
5.元聖女は自分のことを知る決心をしました。
第138話
しおりを挟む
「国王陛下! 何を血迷ったことを……」
国王様の言葉を受けて、大司教様は顔色を蒼白にして、右手だけで頭を抱えた。
エイダン様は勝ち誇ったように鼻で笑うと、兵士さんたちに命令した。
「聞こえなかったか? 父上はお前を解任すると言ったのだ。――兵士たちよ、ミハイル元大司教を捕らえよ。魔法使いたちに引き渡すまで逃がすわけにいかないからな」
兵士たちは俯いたままの国王様とエイダン様を順番に見てから、エイダン様に向かって「はっ」と声を揃えて答えると、だだだっと大司教様に向かって走り出した。
「――ふざけるな!」
叫んだ大司教様は大神殿の崩れた壁の穴に向かって駆け出す。それをライガが通せんぼして止める。駆けつけた兵士さんたちは大司教様を取り押さえた。
――大司教様、捕まってしまいました……。
私はその様子を見ながら、混乱する頭を整理していた。
エイダン様、大司教様が私を密売人――、あのノアくんを攫った人たちの元締めの人のさらに元締めの、レイヴィスって人から買ったって言ってましたよね?
レイヴィスって人はライガを売ってた人でもあって、それってつまり、私とライガは同じ人から売られてた?
大司教様、私の親はミアラって村の宿屋の夫婦って言っていませんでした?
——けれど、私の思い出した記憶の中のお父さんは、宿屋の夫婦、ではなかったです。
どういうことですか?
頭の中で疑問符が回転する。
エイダン様はざわざわとしている神官たちの方へ近づいて行った。
「――――エイダン、奥の黒髪の男と、茶色い髪の女、それから太めの金髪の男は大司教のやっていたことについて、詳しく知ってそうだよ」
ステファンが耳打ちすると、エイダン様は頷いてから神官たちに声をかけた。
「お前たち! 竜は今ここにいるので全部か?」
「はい――、全部で10匹ですので、全てです……」
「では、もうこれ以上、襲ってくるのはいないだろうか」
エイダン様は私に聞いた。
はっとして、振り返って祭壇の奥、祈りの間から天井に向かって立っている女神像見ると、真っ赤になっていた色は消えて、白く輝いていた。――さっき祈った効果で、白く光ってるんだろうか。
私は改めて自分がしでかした事の大きさに気付いて、頭を抱えて座り込んだ。
「――――すいません、私が火竜に、大司教様を黙らせてって祈ったらこんなことに――。他の竜まで、来るなんて思っていなくて……」
「気にするな。幸い怪我人は出ているが死んでいる者はいなさそうだし。――むしろ大神殿が壊れて良かった。父上に大司教が諸悪の根源だと早く理解してもらえたからな」
エイダン様はふっと笑うと、神官たちに呼びかけた。
「お前たち! お前たちからも後から話を聞かせてもらうからな! ――だが、今は怪我人の救護を! 王宮へ運んで治療してくれ!」
彼らは頷くと、床に倒れたままの人たちを助けに向かった。
てきぱきと命令を連呼するエイダン様を見ながら、私はステファンに聞いた。
「ステファン、私って――、レイヴィスって人から大司教様に売られたんですか?」
ステファンは頷くと、口を開いた。
「そのことなんだけど、レイラ、君の父親は――」
その時、ぐらりと視界が揺れた。
意識が遠のく。あ、これ、最初にステファンたちと会った時にもなった魔法の使い過ぎのやつです――――。
***
暗闇の中で、私は『お父さん』の声を聞いていた。
『レイラはお母さんに似てきたね』
私を見つめて、『お父さん』はそう呟く。
『おかあさん…………どこにいるの』
『お母さんはお前とお父さんの心の中に、いるんだよ』
そして、お父さんは私の髪を撫でて部屋を出て行く。
『レイラ、いい子だから待っていなさい。お父さんが戻って来るまで、待っているんだよ』
だけどお父さんはいつになっても戻ってこなくて、我慢できなくなって、泣いていたら、
耳が長くない、大人が二人来て、私をどこかへ連れて行って、それから、泣くと頭をぶってくるおじさんのところに連れて行かれた。
それから――、そのおじさんのところに、別のおじさん、白い服を着たおじさんが来た。
『安くしとくよ、魔力だけはあるんだこいつは。まだ魔法らしい魔法を覚えてるわけじゃない。耳を切っちまえば、変なことはできなくなるんじゃねぇか。気に入らなきゃ処分すりゃいい』
『確かに――魔力は――十分だが……。わかった、試しに買ってみよう』
私を持ち上げて、そう言ったその白い服のおじさんは大司教様だ。
そして、大司教様は大きい鋏を持って来て――。
「きゃぁぁあああ!」
悲鳴を開けて飛び起きる。そしたらふかふかした感触に身体が弾んだ。
「レイラ! 大丈夫!?」
「大丈夫か?」
慌てたようなステファンとライガの顔があった。
私はあたりを見回して、額の汗を拭うと、もう一度その場に何度か弾んでみた。
――何だか豪華な部屋の、とんでもなくふかふかしたベッドにいます。上には天蓋がついたベッドです。お姫様の寝ていそうな、そんなベッドです。
「ここ、どこ?」
「王宮だよ。エイダンがここを使えって」
「大丈夫か? 水でも飲むか?」
「ありがとう。飲みます」
差し出された水を一気に飲んで咳き込むと、ステファンがハンカチをくれた。
「魔力の使い過ぎかな。ゆっくり休んだらいいよ。神殿の怪我人とかは、大体片付いたみたいだから。さすが光神教の大神殿、みんな回復魔法使えるし、神官たちも大丈夫だよ。——大司教は、サミュエルさんたち魔術師ギルドの人たちが到着するまで、牢屋に入れとくって」
「――そうですか」
私は俯くと、呟いた。
「――私の耳切ったの、大司教様でした」
「夢かなんか、見てた?」
私は耳を押さえて俯く。ジョキンっという金属音が耳元で反響している気がした。
ふと、大きい手が私の手の上に添えられた。それから、安心する声が。
「――もう大丈夫だよ」
私は手を耳から離して、顔を覆った。ぼたぼたと涙が落ちてくる。
「――ありがとうございます。来てくれて」
さっきもらったハンカチで目元を拭って鼻をかんで、ようやく顔を上げると、ステファンが深く頭を下げていた。
「――あんなことになってるなんて気づかなくて、遅くなってごめんね。あと、レイラがこの前の闘技会のこと、気にしてるのわかってたのに、そのままにしてごめん」
ライガがぽんぽんっと背中を叩く。
「俺は気にしてねぇからよ、お前も気にすんなよ」
「だって――、もしかしたらライガがステファン食べちゃってたかもって思ったら――、私のせいでそんなことになったら――」
ステファンは胸を叩くと、笑って言った。
「食べられる前にこいつくらい、片手で止められるから大丈夫だよ。今まで戦った分で僕の方が勝ちが多いから」
「――――いや、五分五分だろ」
「話の腰を折るなよ」
ライガを肘で小突いてから、ステファンは私に向き直る。
「とにかく、そんなことにならなかったから、いいんだよ、レイラ」
一瞬黙って、ステファンがゆっくりと言葉を続けた。
「それより、君が急にいなくなって、寂しかったよ。僕の長い魔物退治やらの説明を真剣に聞いてくれる人、他にいないしさ。僕は君がいた方が、楽しいよ」
私はまたハンカチを顔に押し当てた。さっき目元を拭いて鼻をかんだハンカチは生温かく湿っていて気持ち悪かったけど、人前に出せる顔じゃないから、そうせざるを得なかった。二人の言葉がとっても有難かった。
「――ありがとう、ございます」
そのとき、ジャラリという音がした。ハンカチをどけると、ライガが私の手に、あの宿屋に置きっぱなしにしていった、緑の傷だらけの石がついたペンダントを握らせていた。
「これ置き忘れてたから、返すぜ。――これ見たら、俺も思い出してな。覚えてるかわかんねぇが、俺、レイヴィスのところにいたときにお前の面倒見てたみたいだ。お前が勝手に『ぎん』とか名前つけてたの、俺だ」
私は何度も瞬いた。
そう、あの頭をぶってくるおじさんのところには銀色の毛の犬、二足歩行の犬がいた。
銀色の毛だったから、『ぎん』って呼んでた――。記憶が、繋がる。
「あの犬……ライガ?」
「犬じゃねぇけどな。まあ、だから、お前はある意味、実の妹みたいなもんだ。困ってたらいつでも助けてやるからよ、相談しろよ」
顔を出すと、ライガは頭をぼりぼりと掻いて唸っている。
その様子に思わず笑うと、ステファンも笑った。
「――君が自分のことを知りたいって思うなら、僕も協力するよ」
「ありがとう――ございます」
何回ありがとうって言ったかな。でも何回言っても言い足りない。
私はそう笑ってから聞いた。
「ステファン、倒れる前、私のお父さんがって言いかけたのは――」
ああ、とステファンは頷いて私を見つめて言った。
「君のお父さんの行方はきっと、エルフが知ってると思う」
国王様の言葉を受けて、大司教様は顔色を蒼白にして、右手だけで頭を抱えた。
エイダン様は勝ち誇ったように鼻で笑うと、兵士さんたちに命令した。
「聞こえなかったか? 父上はお前を解任すると言ったのだ。――兵士たちよ、ミハイル元大司教を捕らえよ。魔法使いたちに引き渡すまで逃がすわけにいかないからな」
兵士たちは俯いたままの国王様とエイダン様を順番に見てから、エイダン様に向かって「はっ」と声を揃えて答えると、だだだっと大司教様に向かって走り出した。
「――ふざけるな!」
叫んだ大司教様は大神殿の崩れた壁の穴に向かって駆け出す。それをライガが通せんぼして止める。駆けつけた兵士さんたちは大司教様を取り押さえた。
――大司教様、捕まってしまいました……。
私はその様子を見ながら、混乱する頭を整理していた。
エイダン様、大司教様が私を密売人――、あのノアくんを攫った人たちの元締めの人のさらに元締めの、レイヴィスって人から買ったって言ってましたよね?
レイヴィスって人はライガを売ってた人でもあって、それってつまり、私とライガは同じ人から売られてた?
大司教様、私の親はミアラって村の宿屋の夫婦って言っていませんでした?
——けれど、私の思い出した記憶の中のお父さんは、宿屋の夫婦、ではなかったです。
どういうことですか?
頭の中で疑問符が回転する。
エイダン様はざわざわとしている神官たちの方へ近づいて行った。
「――――エイダン、奥の黒髪の男と、茶色い髪の女、それから太めの金髪の男は大司教のやっていたことについて、詳しく知ってそうだよ」
ステファンが耳打ちすると、エイダン様は頷いてから神官たちに声をかけた。
「お前たち! 竜は今ここにいるので全部か?」
「はい――、全部で10匹ですので、全てです……」
「では、もうこれ以上、襲ってくるのはいないだろうか」
エイダン様は私に聞いた。
はっとして、振り返って祭壇の奥、祈りの間から天井に向かって立っている女神像見ると、真っ赤になっていた色は消えて、白く輝いていた。――さっき祈った効果で、白く光ってるんだろうか。
私は改めて自分がしでかした事の大きさに気付いて、頭を抱えて座り込んだ。
「――――すいません、私が火竜に、大司教様を黙らせてって祈ったらこんなことに――。他の竜まで、来るなんて思っていなくて……」
「気にするな。幸い怪我人は出ているが死んでいる者はいなさそうだし。――むしろ大神殿が壊れて良かった。父上に大司教が諸悪の根源だと早く理解してもらえたからな」
エイダン様はふっと笑うと、神官たちに呼びかけた。
「お前たち! お前たちからも後から話を聞かせてもらうからな! ――だが、今は怪我人の救護を! 王宮へ運んで治療してくれ!」
彼らは頷くと、床に倒れたままの人たちを助けに向かった。
てきぱきと命令を連呼するエイダン様を見ながら、私はステファンに聞いた。
「ステファン、私って――、レイヴィスって人から大司教様に売られたんですか?」
ステファンは頷くと、口を開いた。
「そのことなんだけど、レイラ、君の父親は――」
その時、ぐらりと視界が揺れた。
意識が遠のく。あ、これ、最初にステファンたちと会った時にもなった魔法の使い過ぎのやつです――――。
***
暗闇の中で、私は『お父さん』の声を聞いていた。
『レイラはお母さんに似てきたね』
私を見つめて、『お父さん』はそう呟く。
『おかあさん…………どこにいるの』
『お母さんはお前とお父さんの心の中に、いるんだよ』
そして、お父さんは私の髪を撫でて部屋を出て行く。
『レイラ、いい子だから待っていなさい。お父さんが戻って来るまで、待っているんだよ』
だけどお父さんはいつになっても戻ってこなくて、我慢できなくなって、泣いていたら、
耳が長くない、大人が二人来て、私をどこかへ連れて行って、それから、泣くと頭をぶってくるおじさんのところに連れて行かれた。
それから――、そのおじさんのところに、別のおじさん、白い服を着たおじさんが来た。
『安くしとくよ、魔力だけはあるんだこいつは。まだ魔法らしい魔法を覚えてるわけじゃない。耳を切っちまえば、変なことはできなくなるんじゃねぇか。気に入らなきゃ処分すりゃいい』
『確かに――魔力は――十分だが……。わかった、試しに買ってみよう』
私を持ち上げて、そう言ったその白い服のおじさんは大司教様だ。
そして、大司教様は大きい鋏を持って来て――。
「きゃぁぁあああ!」
悲鳴を開けて飛び起きる。そしたらふかふかした感触に身体が弾んだ。
「レイラ! 大丈夫!?」
「大丈夫か?」
慌てたようなステファンとライガの顔があった。
私はあたりを見回して、額の汗を拭うと、もう一度その場に何度か弾んでみた。
――何だか豪華な部屋の、とんでもなくふかふかしたベッドにいます。上には天蓋がついたベッドです。お姫様の寝ていそうな、そんなベッドです。
「ここ、どこ?」
「王宮だよ。エイダンがここを使えって」
「大丈夫か? 水でも飲むか?」
「ありがとう。飲みます」
差し出された水を一気に飲んで咳き込むと、ステファンがハンカチをくれた。
「魔力の使い過ぎかな。ゆっくり休んだらいいよ。神殿の怪我人とかは、大体片付いたみたいだから。さすが光神教の大神殿、みんな回復魔法使えるし、神官たちも大丈夫だよ。——大司教は、サミュエルさんたち魔術師ギルドの人たちが到着するまで、牢屋に入れとくって」
「――そうですか」
私は俯くと、呟いた。
「――私の耳切ったの、大司教様でした」
「夢かなんか、見てた?」
私は耳を押さえて俯く。ジョキンっという金属音が耳元で反響している気がした。
ふと、大きい手が私の手の上に添えられた。それから、安心する声が。
「――もう大丈夫だよ」
私は手を耳から離して、顔を覆った。ぼたぼたと涙が落ちてくる。
「――ありがとうございます。来てくれて」
さっきもらったハンカチで目元を拭って鼻をかんで、ようやく顔を上げると、ステファンが深く頭を下げていた。
「――あんなことになってるなんて気づかなくて、遅くなってごめんね。あと、レイラがこの前の闘技会のこと、気にしてるのわかってたのに、そのままにしてごめん」
ライガがぽんぽんっと背中を叩く。
「俺は気にしてねぇからよ、お前も気にすんなよ」
「だって――、もしかしたらライガがステファン食べちゃってたかもって思ったら――、私のせいでそんなことになったら――」
ステファンは胸を叩くと、笑って言った。
「食べられる前にこいつくらい、片手で止められるから大丈夫だよ。今まで戦った分で僕の方が勝ちが多いから」
「――――いや、五分五分だろ」
「話の腰を折るなよ」
ライガを肘で小突いてから、ステファンは私に向き直る。
「とにかく、そんなことにならなかったから、いいんだよ、レイラ」
一瞬黙って、ステファンがゆっくりと言葉を続けた。
「それより、君が急にいなくなって、寂しかったよ。僕の長い魔物退治やらの説明を真剣に聞いてくれる人、他にいないしさ。僕は君がいた方が、楽しいよ」
私はまたハンカチを顔に押し当てた。さっき目元を拭いて鼻をかんだハンカチは生温かく湿っていて気持ち悪かったけど、人前に出せる顔じゃないから、そうせざるを得なかった。二人の言葉がとっても有難かった。
「――ありがとう、ございます」
そのとき、ジャラリという音がした。ハンカチをどけると、ライガが私の手に、あの宿屋に置きっぱなしにしていった、緑の傷だらけの石がついたペンダントを握らせていた。
「これ置き忘れてたから、返すぜ。――これ見たら、俺も思い出してな。覚えてるかわかんねぇが、俺、レイヴィスのところにいたときにお前の面倒見てたみたいだ。お前が勝手に『ぎん』とか名前つけてたの、俺だ」
私は何度も瞬いた。
そう、あの頭をぶってくるおじさんのところには銀色の毛の犬、二足歩行の犬がいた。
銀色の毛だったから、『ぎん』って呼んでた――。記憶が、繋がる。
「あの犬……ライガ?」
「犬じゃねぇけどな。まあ、だから、お前はある意味、実の妹みたいなもんだ。困ってたらいつでも助けてやるからよ、相談しろよ」
顔を出すと、ライガは頭をぼりぼりと掻いて唸っている。
その様子に思わず笑うと、ステファンも笑った。
「――君が自分のことを知りたいって思うなら、僕も協力するよ」
「ありがとう――ございます」
何回ありがとうって言ったかな。でも何回言っても言い足りない。
私はそう笑ってから聞いた。
「ステファン、倒れる前、私のお父さんがって言いかけたのは――」
ああ、とステファンは頷いて私を見つめて言った。
「君のお父さんの行方はきっと、エルフが知ってると思う」
139
あなたにおすすめの小説
転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。
桜城恋詠
ファンタジー
聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。
異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。
彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。
迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。
「絶対、誰にも渡さない」
「君を深く愛している」
「あなたは私の、最愛の娘よ」
公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。
そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?
命乞いをしたって、もう遅い。
あなたたちは絶対に、許さないんだから!
☆ ☆ ☆
★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。
こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。
※9/28 誤字修正
二人分働いてたのに、「聖女はもう時代遅れ。これからはヒーラーの時代」と言われてクビにされました。でも、ヒーラーは防御魔法を使えませんよ?
小平ニコ
ファンタジー
「ディーナ。お前には今日で、俺たちのパーティーを抜けてもらう。異論は受け付けない」
勇者ラジアスはそう言い、私をパーティーから追放した。……異論がないわけではなかったが、もうずっと前に僧侶と戦士がパーティーを離脱し、必死になって彼らの抜けた穴を埋めていた私としては、自分から頭を下げてまでパーティーに残りたいとは思わなかった。
ほとんど喧嘩別れのような形で勇者パーティーを脱退した私は、故郷には帰らず、戦闘もこなせる武闘派聖女としての力を活かし、賞金首狩りをして生活費を稼いでいた。
そんなある日のこと。
何気なく見た新聞の一面に、驚くべき記事が載っていた。
『勇者パーティー、またも敗走! 魔王軍四天王の前に、なすすべなし!』
どうやら、私がいなくなった後の勇者パーティーは、うまく機能していないらしい。最新の回復職である『ヒーラー』を仲間に加えるって言ってたから、心配ないと思ってたのに。
……あれ、もしかして『ヒーラー』って、完全に回復に特化した職業で、聖女みたいに、防御の結界を張ることはできないのかしら?
私がその可能性に思い至った頃。
勇者ラジアスもまた、自分の判断が間違っていたことに気がついた。
そして勇者ラジアスは、再び私の前に姿を現したのだった……
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
追放された魔女は、実は聖女でした。聖なる加護がなくなった国は、もうおしまいのようです【第一部完】
小平ニコ
ファンタジー
人里離れた森の奥で、ずっと魔法の研究をしていたラディアは、ある日突然、軍隊を率いてやって来た王太子デルロックに『邪悪な魔女』呼ばわりされ、国を追放される。
魔法の天才であるラディアは、その気になれば軍隊を蹴散らすこともできたが、争いを好まず、物や場所にまったく執着しない性格なので、素直に国を出て、『せっかくだから』と、旅をすることにした。
『邪悪な魔女』を追い払い、国民たちから喝采を浴びるデルロックだったが、彼は知らなかった。魔女だと思っていたラディアが、本人も気づかぬうちに、災いから国を守っていた聖女であることを……
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです
ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」
宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。
聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。
しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。
冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。
婚約破棄された公爵令嬢は冤罪で地下牢へ、前世の記憶を思い出したので、スキル引きこもりを使って王子たちに復讐します!
山田 バルス
ファンタジー
王宮大広間は春の祝宴で黄金色に輝き、各地の貴族たちの笑い声と音楽で満ちていた。しかしその中心で、空気を切り裂くように響いたのは、第1王子アルベルトの声だった。
「ローゼ・フォン・エルンスト! おまえとの婚約は、今日をもって破棄する!」
周囲の視線が一斉にローゼに注がれ、彼女は凍りついた。「……は?」唇からもれる言葉は震え、理解できないまま広間のざわめきが広がっていく。幼い頃から王子の隣で育ち、未来の王妃として教育を受けてきたローゼ――その誇り高き公爵令嬢が、今まさに公開の場で突き放されたのだ。
アルベルトは勝ち誇る笑みを浮かべ、隣に立つ淡いピンク髪の少女ミーアを差し置き、「おれはこの天使を選ぶ」と宣言した。ミーアは目を潤ませ、か細い声で応じる。取り巻きの貴族たちも次々にローゼの罪を指摘し、アーサーやマッスルといった証人が証言を加えることで、非難の声は広間を震わせた。
ローゼは必死に抗う。「わたしは何もしていない……」だが、王子の視線と群衆の圧力の前に言葉は届かない。アルベルトは公然と彼女を罪人扱いし、地下牢への収監を命じる。近衛兵に両腕を拘束され、引きずられるローゼ。広間には王子を讃える喝采と、哀れむ視線だけが残った。
その孤立無援の絶望の中で、ローゼの胸にかすかな光がともる。それは前世の記憶――ブラック企業で心身をすり減らし、引きこもりとなった過去の記憶だった。地下牢という絶望的な空間が、彼女の心に小さな希望を芽生えさせる。
そして――スキル《引きこもり》が発動する兆しを見せた。絶望の牢獄は、ローゼにとって新たな力を得る場となる。《マイルーム》が呼び出され、誰にも侵入されない自分だけの聖域が生まれる。泣き崩れる心に、未来への決意が灯る。ここから、ローゼの再起と逆転の物語が始まるのだった。
公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる