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【5】聖女 勇者と再会する
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「えぇー、怒られたぁ」
言葉とは裏腹に、ジェイドは犬歯を見せて笑いながら立ち上がる。
その声に、その表情に、わたしの脳裏で過去の記憶がフラッシュバックした。
あ、あ、
「ああぁぁ!! 勇者ー!」
ビシッと指さし叫べば、
「あっ!!」
ゴーシェもはっとして目を見開く。
どこかで見たことあると思った!
姿は若干違うものの、笑った顔と何より声が、百年前にわたしをゴーシェごと封印した勇者・ギベオンにそっっっくりだったのだ。
叫んでしまった口を慌てて押さえたわたしに代わって、ゴーシェが恐る恐る聞く。
「あの……つかぬ事をお伺いしますが、ご親戚に『ギベオン』さんという方いらっしゃいます?」
「え? いないと思うけど。
なになに? オレ勇者サマみたいに格好良かった?」
じゃあ、生まれ変わりとか……知らないくらい遠縁とか……?
「あー、でもごめんねルチルっち。オレこう、スタイルが良くて優しい年上のお姉さんに癒されたい派だからさ」
ジェイドは両手で胸の辺りの膨らみを表現しながら言った。
……は? ケンカ売られたんか、これ。
「……絶妙に人をイラつかせるところもそっくりですね」
呆れた表情でぼそりとゴーシェ。
まったくだよ!!
「勇者サマ御一行で言えばさ。モルガナさん、あの人盗賊の孫の孫? 孫の孫の孫? 孫の妹の孫?」
孫がゲシュタルト崩壊。
「とにかく親戚らしいよ」
「ええぇ!?」
大声を上げたのはゴーシェ。
「う、嘘だ! あ、あんな地味でコミュ障で人と目を合わせられない社会不適合者のスフェンさんが!?」
おい、失礼だぞ。事実だけれど。
「け、結婚して子供作って幸せ家族計画したっていうんですか!? 信じない! 僕は信じませんよそんな――……むぐぅ!」
わたし達が知らないはずの事を、ペラペラ喋るぬいぐるみの口を手で塞ぐ。
単純にうるさかったのもある。
「ルチルっちの人形って、時々バグるよなー」
それは否定できない。
言葉とは裏腹に、ジェイドは犬歯を見せて笑いながら立ち上がる。
その声に、その表情に、わたしの脳裏で過去の記憶がフラッシュバックした。
あ、あ、
「ああぁぁ!! 勇者ー!」
ビシッと指さし叫べば、
「あっ!!」
ゴーシェもはっとして目を見開く。
どこかで見たことあると思った!
姿は若干違うものの、笑った顔と何より声が、百年前にわたしをゴーシェごと封印した勇者・ギベオンにそっっっくりだったのだ。
叫んでしまった口を慌てて押さえたわたしに代わって、ゴーシェが恐る恐る聞く。
「あの……つかぬ事をお伺いしますが、ご親戚に『ギベオン』さんという方いらっしゃいます?」
「え? いないと思うけど。
なになに? オレ勇者サマみたいに格好良かった?」
じゃあ、生まれ変わりとか……知らないくらい遠縁とか……?
「あー、でもごめんねルチルっち。オレこう、スタイルが良くて優しい年上のお姉さんに癒されたい派だからさ」
ジェイドは両手で胸の辺りの膨らみを表現しながら言った。
……は? ケンカ売られたんか、これ。
「……絶妙に人をイラつかせるところもそっくりですね」
呆れた表情でぼそりとゴーシェ。
まったくだよ!!
「勇者サマ御一行で言えばさ。モルガナさん、あの人盗賊の孫の孫? 孫の孫の孫? 孫の妹の孫?」
孫がゲシュタルト崩壊。
「とにかく親戚らしいよ」
「ええぇ!?」
大声を上げたのはゴーシェ。
「う、嘘だ! あ、あんな地味でコミュ障で人と目を合わせられない社会不適合者のスフェンさんが!?」
おい、失礼だぞ。事実だけれど。
「け、結婚して子供作って幸せ家族計画したっていうんですか!? 信じない! 僕は信じませんよそんな――……むぐぅ!」
わたし達が知らないはずの事を、ペラペラ喋るぬいぐるみの口を手で塞ぐ。
単純にうるさかったのもある。
「ルチルっちの人形って、時々バグるよなー」
それは否定できない。
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