朝焼けの女神

小笠原雅

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朝焼けの女神11 タントラの魅力

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朝焼けの女神 11
 タントラの魅力

コアガズムという言葉がある。
女性がヨガのポーズを
取ってる時にエクスタシィを
感じる状態をいう。

ジムの中でも鍛える時に
エクスタシィを感じる女性は
10人中に1人の割合でいると
聞いた事がある。
夜明けの神秘性や、裸になった。
と言う興奮、呼吸で身体が熱くなり
エクスタシィを呼んだのも
不思議ではない。

タントラフィーリング
と言う男女交合の儀式をする事を
文子はそうは言った。

男性の陽の気と、女性の陰の気を
合わせて、
クンダリーニの上昇を助け
光の世界へ導く儀式だ。

文子の部屋でバスタオルを床に敷き2人は座った。

瞑想に入っている。
何処から光が一直線に文子に届き
女の身体を光らせている。

三浦は裸になり
文子の前で礼拝をした。
軽く膝てを当てて、
蓮華座で座る彼女の両膝を立てさせた。
三浦の目の前に文子の
股間の女神の印が
軽く口を開き、
唇から白い液体を垂らしている。
そっと口付けをして、礼拝をした。

そっと手を取り文子を
立ち上がらせようとした時。
文子は三浦の手を外し、
三浦の身体に礼拝をした。
そして三浦の男のシンボルに
口付けをして礼拝をする。
それだけで腰が跳ねる様な快感が走った。
文子は少し微笑んで
再度優しく手を取り、
三浦をバスタブに連れて行った。

シャワーを出して湯気で浴室を温める。
2人でバスタブの中には入り、
手で石鹸を泡立てて
2人の身体を清める。

腕の上を何度も優しく
指を滑らせて指の先まで
心を込めて清めた。
三浦は初めての経験でまるで
ヨーロッパの映画の中にいる様な気がした。
三浦も真似をして優しい文子の身体の線を
石鹸を泡立ててた手でなぞった。

抱きしめるように背中に手を回し、
背中からお尻。
太ももふくろはぎへと、
三浦の手が文子の身体をなぞる。

泡立てた手で、上に向いた
乳房も両手で持ち上げるように、
優しく優しく三浦の手が這っていく。
文子が首を振り言った。
「これは愛撫じゃないのよ、清めなの。でもずいぶん久しぶりだからとっても素敵だわ」
しっかりとシャワーを
浴びて浴室を出て。
三浦は文子の身体に
バスタオルで優しく吹き上げた。
温まって頬が赤くなって文子は可愛い
少女の様に三浦の手の動きに
されるままになっている。
文子の身体を清める事に
満足した文子はは、
文子にプレゼントで買った花束が飾られていた花瓶から
花の花びらを取り、
三浦の身体に振りまき荘厳した。

これはタントラの儀式か?

ベットの上で2人は向かい合う、
手のひらにある労宮のツボを合わせる様に両手を合わせる。
気を互いに相手の身体に流して、
気の交流を完成させる。

違和感なく力を抜いて
安心感が湧くように呼吸を合わせる。
2人の額を軽く付けて、
仙骨から腕を通じて相手に気を回し、
合わせた額を通して自分に戻す。

気が回る事が喜びになり
一体になりたい思いが募る。

もっと2人の一体感への欲求が高まる。
三浦があぐら座に座り
文子が向かい合う様に、
三浦の足の間に腰を落とす。

抱き合うように背中に手を回し、
背中を愛撫する様に互いに撫で合う。
恥骨と丹田を付ける様に腹を合わせる。
上半身を互いに抱き合い身体を揺らす様に
軽く回して腰の強張りを緩める。
一体感が増してくると、
三浦の男の陽のエネルギーが
文子の丹田に入り。
文子の中で陽のエネルギーが
脊髄を走り、
女性の陰のエネルギーに変わり、
眉間から三浦の中に入って行く。

三浦が言った。
「これがそうだろ、これがあの朝、君の身体に起こったんだろう?」

流している快感がはっきり
感じ取れると、多幸感に包まれる。

それは強い波動だ。
文子の身体が蠢く
身を震わせて快感に耐えている。

三浦の問いに答えることも出来ない。

三浦のシンボルが巨大に膨らみ、
女神の入り口を押し上げている。
文子は腰を前後に動かして入る
角度を探している。
三浦は文子の身体を抱き上げて、
文子の中に挿入した。
2人の身体が共鳴して
ありえない快感を味わう。

今までなら狂ったように腰が動いただろうが、いまは必死に呼吸に意識を移して丹田のエネルギーが背中に登るのを感じている。

文子は幸せだった。
三浦の手が仙骨からヒップ、
背中をゆっくり愛撫して行く。
唇を合わせて三浦が背筋に上げたエネルギーを吸い取る様にイメージをすると口から胸にかけて暖かい物が降りて来るから
暖かい物は文子の細胞に染み混むように感じた。
細胞が喜ぶ様に光り出す。

文子の世界は金色になり、
その上、瞑想状態になっている。
もうろうとした意識の中で
三浦の手は肩を這い
文子の頬へと動いていく。

その手が頬に触れ、
やさしい愛撫をされた時、
内側から爆発が起こった。

三浦のシンボルが蛇に変わっている。
それに太くなって文子の
内臓を押し上げているのだ。
自分の中が三浦でいっぱいになって、
その蛇は文子の内臓を
突き破ろうとしている。

文子が吠えた。

ほら貝を吹く音を
聞いたことがある。
そのなんとも切ない苦しくて、
でも力強い。
その喜びを感じれるような、
あの不思議な音。
女の口から野獣の声と思う、
ほら貝の音と思う、
風が鳴く音、
そんな声が。
白い喉から絞り出している。

蛇は文子の中で爆発を起こし、
文子の脊髄を上り始める。

爆発と共に文子に溢れる涙は
喜びと感謝が入り混じった
不思議な涙だった。

脊髄に快感が走り、
文子は背筋を伸ばして
アゴをあげて叫びながら
快感を受け続けている。

文子は泣いた。
そして吠えた。
自分でもわからない深い感情だった。
イキつづけ三浦にしがみつき、
とっても幸せだった。

三浦の蛇は脊髄を登った後、
脇を食い破り、乳房に絡み付いた。
チロチロと胸の果実を舐めて、
乳房の周りを鱗で撫で回す。

そして2人を縛り付け様に
トグロを巻く。

快感に2人は縛りつけられる。
蛇が動きを止めるまで
永遠に続いていくと思った。

2人はグングン宇宙に
登り飛び出した感覚だ。
文子の頭の中はどんどん
白くなっていく。

三浦に終わりが来た

オオカミが月に吠える
有り様のように。

雄々しい雄叫びを

部屋に響かせている。

文子は女性である喜びの
一撃を経験する。
文子の中が三浦で
いっぱいになったのだ。

この瞬間を感じるできるという
幸せと共にイク事ができる幸せ。

三浦のシンボルからは
無限と思うエネルギーの放出がある。

ああなんて幸せなのだろう。

一体感とエネルギーの爆破。

これが愛の交ぐあいなのでは。


文子は三浦の胸で目が覚めた。
気がつけば、
三浦の身体を抱き締めている
深い安心感の中で目覚めた。
この部屋で出会った夕日は、
柔らかい朝の光となっていた。

文子は三浦の寝顔を見ながら、
あの海で幸せへの
太陽の道を渡って良かったと
少し思った。


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