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終わりではじまり

また繰り返す

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また繰り返してしまった…
昨日また彼女を死なせてしまった。
理由はわからないずじまい、これは夢なのか?と思うほどに鮮明に今も思いだす。昨日彼女は生きてた多分
俺にはわからない。現実か夢なのかでも確かに君は
俺の隣で笑って話して歩いて映画を観て帰りも一緒に帰ったはず。きっと…

「クソなんなんだ…ホントに現実なのか
 夢なのか俺にはわからない。」

俺はどうすればいい。わからない、わかりたくないのかも知れない。なぜかはわからない、でもわかっていなければ
ならない。きっと…

まず昨日何が起きたか考えよう。
1:何故か3週間前に戻っていた。
2:俺は時が戻っていたのに気づいたのが駅のホームだった。
3:死んだはずの彼女が生きていた。死んだ日と同じ
 格好で。
4:話した内容が次々と思い出す。まるであの日の出来事を     
 繰り返すかのように。
5:忘れてた。三週間連続で同じ夢を見てたのだ。
6:何かの偶然?それとも何か言ってはいけない言葉を
 言ってしまったのが、原因なのか?
7:そう俺は確かに言ったのだ。彼女は今日死ぬと    
 あれが原因なのか?多分それ以外ないと思う。

「なら俺はどうすればよかったのか?言わない方が
 良かったのかな?言わなければ死ななかったのか」

思えば思うほどわからなくなってくる。
俺はどうすればいい?一生このままか?
何か策でもあれば、でもまたループするとは限らない
とりあえずまた三週間経たないとわからない。
この間に何か策でもあれば。

~計画~
1:彼女とは会わない。
2:もし会っても喋らない。
3:もし彼女が家に来ることがあっても無視する。
4:もしもしだよ、また喋ったり、会ってしまったら
 次は違う内容違う場所に行こう。
5:彼女今日君は死ぬとは言わないでおこう。
6:出来る限り人目がないところに行こう。
 以上この6つ

「よし、準備万端。」

それからという日は毎日が苦痛で怖くて毎日あの夢を見る
初めて彼女が死んだ日の映像を、

「何故だ?二回目に死んだ彼女の姿が消えていく。
 いや、消されていく。なんでだ?」

とっさにメモを取った。あの日起こった出来事を
忘れないようにより正確に鮮明に思い出しより丁寧に
いつもの何倍も頭を働かせて。書いていく。

「なんでだよ!!なんでなんだ、俺はまた繰り返すのか
 そんなこ嫌だ。もう二度と彼女を失いたくない。」
 
そんなことを思いながら必死に必死に書いて書いて書いて
書きまくった。

「よし一通り書き終えた。あの日起きた出来事を。」

そっとそのメモ紙を通学バックの中に入れた
入れ終えたと同時に
急に激しい目眩におそわれた…

「死にたくない。死にたくない。死にたくない。」

「きっと助けるから。お前をきっと。何度君を失っても
 僕は諦めない。絶対に。君を忘れない。」

「待ってるから、」

そうして夢かわからない夢が終わった。

「なんだ、あの夢?初めて見た光景だ。」

自分でも何が起こってるのか分からず
ただただ助けたいと心の憶測で想う。

「何かが、変わろうとしてるのか?俺と彼女のなかで」

変な確信を持ちながらも三週間つまり君が死んだ日まで
たくさん考えた。君のことを一度も忘れずに。
ただひたすら想ってきた君のことを…

今日寝ればきっとまた彼女が死んだ日に戻っるはずきっと
そんなことを思いながら長い夜が終わろうとしてた。

朝目が覚め時計を見なかった俺は時が戻ってるのには
気づかなかった。でも、やはり時が戻ってた
でも本人は気づいていない。忘れている本人は
気づかないまま…通学の支度をしていつも通りの時間に
家をでて駅のホームで汽車が来るのを待ってた。
それもそのはずそもそも時が戻ることなのど前代未聞。
でもここは彼女が死んだ場所呼吸が荒い。ホームで
しゃがみ込んでいると聞き覚えのある声が

「大丈夫…?」

「あぁ…大丈夫。えっ?なんで君の声が、君はここであの日
 きみは死んだはずと」
 ボソッと聞こえない程度で俺は言った。

「んー何?何を言ってるの?全然聞こえないよ?
 とりあえず大丈夫?水でも飲む?そこの自販機で何か
 買ってこようか?」

「ありがとう。」

「んっほい!水」

いま起こってることに混乱しながら水を飲みながら
考えこんでる。

「だいぶ楽になったよ!ありがと!」

「それは良かった!さっ汽車がもう来るよ!」

「あっその前にさっきの水代を返さないと」
通学バックの中から財布を取り出す時に
パサリ

「んっなんだこの紙は?俺の字なのか?いやこれは
 確かに俺の字だ。珍しく綺麗に書いてるな。」

そう思いながらその紙に目を通しながら
時間を確認してたら。

「んっ?今日は確か登校日のはずじゃ?なんでだ
 今日は何日だ?なんで君がいるの?」

メモの最後に時が戻ってると一言

ここでようやく彼女の存在に気づいたのだ
いつも当たり前にいる彼女が死んだことを忘れるはずがないでも、一瞬忘れてた。あまりにも当たり前に俺に話かけてくるので忘れてたのだ。
紙の中に目を通したら

「これは俺が書いたメモと計画表?彼女にもし会って 
 しまった時の対処法が書いてある。なぜだ?
 時が戻ったのか?それなら俺は何回戻ったのか?
 わからない。」

記憶の中にそんなのは何もない。
ならこれからの事について考えなければ
まずはメモに書いてあることからやっていこうと思いながら到着した汽車に乗りながら実行した。
ここで確か彼女が
さっ今日映画を観にいくんだよって言う。

「さっ今日は映画を観にいくんだよ!」

ホントに言った。なんでわかったんだ?
ただ何となく言うと思った気がしたから思ったら
ホントに言うとは思ってなかった。
計画表を見ながらまずは話を逸らしてみるから始めるか!

「ねっ今日映画見にいくの辞めない?」
と俺が言うと彼女は

「・・・」
返事が何故か返ってこない?なぜだ?

そう俺は確か映画観にいくについて答えてないのだ
しくっあの日の俺のバカ何してんだよ!どうすればいいんだよ!話できないじゃないか。
ならいっそ彼女が話しかけてくるまで黙ってまってよう。

「ねぇちゃんと聞いてる?」

「あっ悪い、聞いてなかった
 ごめんもう一回言って?」

「ねぇさっきらどうしたの?
 何か様子が変だよ?」

「大丈夫大丈夫
 変な夢がここ最近続いててちょっとボッと
 してだけだから」

「変な夢って?」

「そ それは気持ち悪い格好した
 ちょー意味不明なおじさんが俺を
 走って追いかけてる夢だよ。」

ほんとに自分なのかと疑うほど言葉が
ペラペラとでてくる。
これからどうしよう、何を話そう。
と悩んでいるうちに目的地の駅に着き降りた。
そのままずっと考えていたが
いい案がまったく浮かばないまま映画を観終わり
買い物にさしかかろうとして時。

「ねっ買い物終わったら近くの海にいかない?」
どうせまた反応しないだろって思いながら
一応言ってみたら

「そうだね、まだ時間あるもんね!」

えっ返事が返ってきた、何故ださっき汽車に乗ってる時は何も返答がなかったのに。何かが変わった?
としか思えない。
そのまま買い物も終わり海へ向かいながら
何か話そうと思っても話しかけても返事がない。

「もうすぐで海につくよ、」
って言っても返事はいつも

「・・・」
相変わらず返事はなし
海についてもただ立ち尽くしたまま海を眺めてる
何も一言も言わずに

「海きれいだよなぁ」

「・・・」

すると彼女がボソット聞こえない程度で

「死にたくない」

「んッ今なんか言った?」

「・・・」

やっぱり返事はしてない?

この後どうしようと悩みながら
時刻はもう8時をまわろうとしてた。
1日ってほんとはやい。あっという間だ。
そんなことを思いながらも何もいい案が思い浮かばない。
ならいっそここに時間が過ぎるまで待つか?
24時過ぎるまでここに、
ぼんやりと海を眺めていたら
もう少しで24時をまわろとしてた。
24時まであと20分
24時になったらアラームがなるようにセットし終わった
その時
なぜか体が勝手に彼女に向かって歩きだす。
1歩1歩徐々に彼女に向かってゆっくりと歩きだす。
波の音とあわせるかのように

「とまれ!とまれ!止まってくれ、
  おい!俺から離れろ彼女頼むから。お願いだ」

すると彼女が
「死にたくない」
と言った。確かに聞こえた今死にたくないって
そんなことを言ってももう彼女の目の前に
少し見つめあって数秒たった瞬間
スッと彼女の首に俺の手が

「やめろ。やめろ。やめろ。やめろ。やめろ。やめろ。
   やめろ。やめろ。やめろ。やめろ。やめろ。やめろ。
   やめろ。」何度もひたすら言った。
次に気づいた時は

ピピピッピピピッピピピッ

アラームの音と同時に気づいた。
彼女はぐったりとし息をしてなかった。

バサッ


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