21 / 37
モテ過ぎる副隊長さまはとっとと結婚する
しおりを挟む
婚約してから半年が過ぎ、とうとう結婚式まで後僅かになった。
私は結婚後も変わらず事務官を続ける事になり、公私共に充実した毎日を過ごしている。
あれから仕分けという名の雑用も減った。というか、ほぼない。
たまに来るのは、第二隊にお世話になった人からの感謝の手紙だ。
こういうのは大歓迎。むしろ、隊員たちの励みになる。大いに結構。
第二隊の隊員に姉御と呼ばれる剛腕の私に戦いを挑む者もなく、平穏無事に事務官として勤務している。
これだよ、これ。私の求めてた仕事は!
相変わらず、筋肉もBLも大好きで、仲良く話している隊員同士を見ると、ついカップリングして妄想してしまうが、このくらい許して欲しい。
人の性とはそうそう変われないものなのだ。
ローザとも会っている。
彼女の勤務しているJ.Sでウェディングドレスを作ったため、会う頻度も増えていた。
グラントと二人でJ.Sを訪れ、ウェディングドレスを発注する時、ローザは感激と感動のあまり、涙を流しながら承ってくれた。
そして、素晴らしいウェディングドレスが出来上がって来たのだ。ローザには感謝しかない。
「まさかさぁ、半年前はあのグラント副隊長と結婚するなんて思いもしなかったよね、ミランダ」
「ほんと、ほんと。本人が一番驚いてるよ」
今日もお気に入りのグロリア亭でローザと飲んでいる。
いつものカウンターだ。
仕事終わりに彼女と待ち合わせして、ご飯でも食べながら飲もうとやって来た。
「ローザもシモンさんとどう?上手くいってる?」
ローザも騎士団で人気の高いシモンさんと交際を続けている。
グラントの補佐官で信頼も厚い彼なら心配は無い。
ローザはうっとりするくらい綺麗に微笑んだ。
まさか・・・
「うちらもね、結婚しようって。この間プロポーズされたの」
「え!そうなの!おめでとう。良かったねぇ~、ローザ」
それはめでたい!薄々そうではないかと思ってけど、彼女の口から聞けたのは本当に嬉しかった。
左手の薬指にはきらりと光るリングがあった。
店を出て、ローザと帰る。
「もうすぐ結婚式だよね。私もこれから色々決めるから、アドバイスよろしくね」
「任せて!なんて、参考になるかどうかわからないけど~」
あははと、笑って帰る。
いやぁ、本当に。仕事に友人に婚約者にと、恵まれているなあ。
元々結婚も恋愛も興味は無くて、仕事に生きるつもりだったけど、仕事と家庭と両立するのも良いかもね、うん。
***
11月吉日。結婚式はよく晴れていた。
J.Sのウェディングドレスにベールをかけて、父親が来るのを待つ。
ノックの音がしたので、どうぞと応じると、入って来たのはグラントだった。
結婚式なので、式典用の黒の軍服を身につけている。
私がぜひにと頼んだからだ。
入隊式で見たまま、いや、それ以上の感動だ!
なんて素晴らしい!この人が今日から私の夫なのだ。
目も眩みそうな理想の肉体に呆然と見惚れてると、明らかに私の状態を悟ったグラントはクスクス笑って抱きしめて来た。
おぉっとぉ!鼻血出そうになったよ。ヤバイ、ヤバイ。
花婿に見惚れて鼻血噴き出す花嫁なんていないよね。
「相変わらずだな、ミランダは」
「すみません。グラントが素敵過ぎるからいけないんだと思
う」
その軍服姿はもはや罪だ。目の毒だ。
「ミランダ、綺麗だ。君と結婚出来るなんて夢みたいだ」
嘘でしょ。逆だよ逆。
「それを言うなら私の方だよ。グラントじゃなかったら結婚出来なかった。ありがとう」
「ミランダ、幸せになろう」
「もちろん!楽しい毎日にしようね」
グラントはもう一度私を抱きしめてから軽くキスすると、また後で、と部屋から出て行った。
ふぅ~。ヤバかった。あれ以上抱きしめられてたら、のぼせて鼻血出すとこだったぞ。セーフ!
そして父が迎えに来て、私を見るなり泣き出し、心配で付き添ってた母と二人で父を支えて教会の扉の前に立った。
何だこの図は!どっちが花嫁なんだ、全く。
「あらあら、もう泣き止んで、ヴィクトル。でも泣いてるあなたも素敵よ」
じゃないよ、母!父を甘やかすなっっ!!
どうしてこういう時に『花嫁の父』という役に徹してくれないのだ。
それでも役者といえるのか、全くもう。
なんとか父を宥めて、いざ、祭壇へ。
後からローザに聞いたら、涙を流し続ける父を励ましながらも引き摺るように祭壇に向かう私の姿はとても男前だったという。
放っとけ!!
なんとか無事グラントの元にたどり着き、父は母が受け取りに来て席に座らせた。
ヒヤヒヤさせたが、それからはさすが副隊長さまの絶対安定のエスコートで無事に式を済ます事が出来た。ほっ。
披露宴はロックス家の広い庭でガーデンパーティーだった。
クリストファーさんとウォルフさんとビルさんには、グラントから婚約者として紹介してもらってから何度か会っている。
クリストファーさんのイメージは私の中ではエトワールのままだったのだが、6年経って、180cm超えてるのを間近で見れば、なるほど、これは確かにエトワールとは別人だとわかる。
人外の美貌度は前より上がってはいるが、私の好みからしたらまだ線が細い。もうちょっと鍛えて欲しいところだ。
うーん、惜しい・・・
そして、クリストファーさんの父、レオナルドさんがいた。
ローザも憧れのレオンを彷彿とさせるレオナルドさんに緊張気味だ。
「はじめまして、ミランダです。今日は参列いただ・・」
「よう!おめでとうっっ。肩っ苦しい挨拶はいらねぇ~よ。あんただろ、レーベンの狂犬仕一撃で留めたの。すげぇな!グラントは良い嫁もらったじゃないか!」
豪快に笑いながらバンバンと肩を叩かれて、地味に痛い。そして声がデカい!
良い声だけに響き渡る。
本当にレオンのモデル?あのダンディな?マリモリ先生ぇ~、イメージ違い過ぎますよ。
ローザもびっくりして口をあんぐりと開けている。
無理もない、レオナルドさんのファンでもあったのだ。
まあ、遠目から見ただけで、どんな人かは知らなかったが。
「一撃じゃ無いですよ。正確には2回攻撃しましたから」
「わぁっはっはっ!面白れぇ~な。ナイフ砕いたのは?」
「それは本当です。不愉快だったので思わず砕いてしまいました」
「やるじゃね~か!さすがゴリサマの娘だな」
「母をご存じですか?」
「モーリスと同級生だろ?知ってるよ。剛腕のゴリサマ。怒らせるととんでもなく怖いって有名だったんだ」
「へ、へぇ~、そうだったんですね」
「まぁ、ロックス家はそのくらいじゃなきゃ嫁は勤まんねぇだろうな。頑張れよ」
「はぁ、頑張ります」
何だ?嫁は別メニューで修行でもあるのか?鍛錬とか?聞いてないぞ、グラント。
彼を見ると、ニッコリして私を見ていた。
披露宴も無事終わり、グラントと新居に帰って来た。
彼は少し前から住んでいたが、私はここに泊まるのは初だ。
そう、何てったって、初夜なのだ。
実はあれから、ボタン3つ外したまでしか見ていない。
真面目なうちらは結婚するまでは、と今どき珍しく清い交際を続けて来たのだ。
グラントは交際1日目からキスして来たので、そっちも速攻かと思って期待していたのだが、案外とそれ以上はなく、いつも礼儀正しく家まで送ってくれた。さすが騎士様だ。
さぁ!今日こそ全部見せてもらおうじゃないか、生グラント!
油断すると気を失いそうだけどね。
お風呂にも入ってキングサイズのベッドで夫となったグラントを待つ。
こういう時は布団の上?中?下?どこが正解?
ちょっと寒いし、中で待っとくか。
ゴソゴソと布団の中で待つ。うわっ暖かぁぁ。
マットレスも丁度良い感じ。寝心地も良いな。
軽く目を閉じるだけ。グラントが来たら、すぐに起きるから大丈夫。
***
「大変申し訳ございません」
翌朝、私は新婚1日目にしてベッドの上で土下座していた。
何やってんだ、ミランダ!寝落ちとは情けないぞ。
「グラント、本当にごめんなさい。お詫びに何でもします」
「何でも?」
ピクっとその言葉に反応したグラント。
ん?
「じゃあ、早速、今から昨日の夜の続きしよっか」
ニッコリいい笑顔でベッドの上にぽふんと押し倒される。
ん?んん?今から?夜じゃ無くて?それって初夜じゃ無くて、初朝なんだけど・・・
「あの、グラントもう朝なんだけど・・・」
「大丈夫、問題ない。ぐっすり寝たから疲れも取れただろ?丁度良かった」
「そうなの?え~っと」
丁度良いとは?オロオロしてると
「何でもするって言ったよね」
ドアップの推しの顔にややひるみながら、コクコクと頷いた。
そして、その言葉を後悔したのは、翌日なのだった。
私は結婚後も変わらず事務官を続ける事になり、公私共に充実した毎日を過ごしている。
あれから仕分けという名の雑用も減った。というか、ほぼない。
たまに来るのは、第二隊にお世話になった人からの感謝の手紙だ。
こういうのは大歓迎。むしろ、隊員たちの励みになる。大いに結構。
第二隊の隊員に姉御と呼ばれる剛腕の私に戦いを挑む者もなく、平穏無事に事務官として勤務している。
これだよ、これ。私の求めてた仕事は!
相変わらず、筋肉もBLも大好きで、仲良く話している隊員同士を見ると、ついカップリングして妄想してしまうが、このくらい許して欲しい。
人の性とはそうそう変われないものなのだ。
ローザとも会っている。
彼女の勤務しているJ.Sでウェディングドレスを作ったため、会う頻度も増えていた。
グラントと二人でJ.Sを訪れ、ウェディングドレスを発注する時、ローザは感激と感動のあまり、涙を流しながら承ってくれた。
そして、素晴らしいウェディングドレスが出来上がって来たのだ。ローザには感謝しかない。
「まさかさぁ、半年前はあのグラント副隊長と結婚するなんて思いもしなかったよね、ミランダ」
「ほんと、ほんと。本人が一番驚いてるよ」
今日もお気に入りのグロリア亭でローザと飲んでいる。
いつものカウンターだ。
仕事終わりに彼女と待ち合わせして、ご飯でも食べながら飲もうとやって来た。
「ローザもシモンさんとどう?上手くいってる?」
ローザも騎士団で人気の高いシモンさんと交際を続けている。
グラントの補佐官で信頼も厚い彼なら心配は無い。
ローザはうっとりするくらい綺麗に微笑んだ。
まさか・・・
「うちらもね、結婚しようって。この間プロポーズされたの」
「え!そうなの!おめでとう。良かったねぇ~、ローザ」
それはめでたい!薄々そうではないかと思ってけど、彼女の口から聞けたのは本当に嬉しかった。
左手の薬指にはきらりと光るリングがあった。
店を出て、ローザと帰る。
「もうすぐ結婚式だよね。私もこれから色々決めるから、アドバイスよろしくね」
「任せて!なんて、参考になるかどうかわからないけど~」
あははと、笑って帰る。
いやぁ、本当に。仕事に友人に婚約者にと、恵まれているなあ。
元々結婚も恋愛も興味は無くて、仕事に生きるつもりだったけど、仕事と家庭と両立するのも良いかもね、うん。
***
11月吉日。結婚式はよく晴れていた。
J.Sのウェディングドレスにベールをかけて、父親が来るのを待つ。
ノックの音がしたので、どうぞと応じると、入って来たのはグラントだった。
結婚式なので、式典用の黒の軍服を身につけている。
私がぜひにと頼んだからだ。
入隊式で見たまま、いや、それ以上の感動だ!
なんて素晴らしい!この人が今日から私の夫なのだ。
目も眩みそうな理想の肉体に呆然と見惚れてると、明らかに私の状態を悟ったグラントはクスクス笑って抱きしめて来た。
おぉっとぉ!鼻血出そうになったよ。ヤバイ、ヤバイ。
花婿に見惚れて鼻血噴き出す花嫁なんていないよね。
「相変わらずだな、ミランダは」
「すみません。グラントが素敵過ぎるからいけないんだと思
う」
その軍服姿はもはや罪だ。目の毒だ。
「ミランダ、綺麗だ。君と結婚出来るなんて夢みたいだ」
嘘でしょ。逆だよ逆。
「それを言うなら私の方だよ。グラントじゃなかったら結婚出来なかった。ありがとう」
「ミランダ、幸せになろう」
「もちろん!楽しい毎日にしようね」
グラントはもう一度私を抱きしめてから軽くキスすると、また後で、と部屋から出て行った。
ふぅ~。ヤバかった。あれ以上抱きしめられてたら、のぼせて鼻血出すとこだったぞ。セーフ!
そして父が迎えに来て、私を見るなり泣き出し、心配で付き添ってた母と二人で父を支えて教会の扉の前に立った。
何だこの図は!どっちが花嫁なんだ、全く。
「あらあら、もう泣き止んで、ヴィクトル。でも泣いてるあなたも素敵よ」
じゃないよ、母!父を甘やかすなっっ!!
どうしてこういう時に『花嫁の父』という役に徹してくれないのだ。
それでも役者といえるのか、全くもう。
なんとか父を宥めて、いざ、祭壇へ。
後からローザに聞いたら、涙を流し続ける父を励ましながらも引き摺るように祭壇に向かう私の姿はとても男前だったという。
放っとけ!!
なんとか無事グラントの元にたどり着き、父は母が受け取りに来て席に座らせた。
ヒヤヒヤさせたが、それからはさすが副隊長さまの絶対安定のエスコートで無事に式を済ます事が出来た。ほっ。
披露宴はロックス家の広い庭でガーデンパーティーだった。
クリストファーさんとウォルフさんとビルさんには、グラントから婚約者として紹介してもらってから何度か会っている。
クリストファーさんのイメージは私の中ではエトワールのままだったのだが、6年経って、180cm超えてるのを間近で見れば、なるほど、これは確かにエトワールとは別人だとわかる。
人外の美貌度は前より上がってはいるが、私の好みからしたらまだ線が細い。もうちょっと鍛えて欲しいところだ。
うーん、惜しい・・・
そして、クリストファーさんの父、レオナルドさんがいた。
ローザも憧れのレオンを彷彿とさせるレオナルドさんに緊張気味だ。
「はじめまして、ミランダです。今日は参列いただ・・」
「よう!おめでとうっっ。肩っ苦しい挨拶はいらねぇ~よ。あんただろ、レーベンの狂犬仕一撃で留めたの。すげぇな!グラントは良い嫁もらったじゃないか!」
豪快に笑いながらバンバンと肩を叩かれて、地味に痛い。そして声がデカい!
良い声だけに響き渡る。
本当にレオンのモデル?あのダンディな?マリモリ先生ぇ~、イメージ違い過ぎますよ。
ローザもびっくりして口をあんぐりと開けている。
無理もない、レオナルドさんのファンでもあったのだ。
まあ、遠目から見ただけで、どんな人かは知らなかったが。
「一撃じゃ無いですよ。正確には2回攻撃しましたから」
「わぁっはっはっ!面白れぇ~な。ナイフ砕いたのは?」
「それは本当です。不愉快だったので思わず砕いてしまいました」
「やるじゃね~か!さすがゴリサマの娘だな」
「母をご存じですか?」
「モーリスと同級生だろ?知ってるよ。剛腕のゴリサマ。怒らせるととんでもなく怖いって有名だったんだ」
「へ、へぇ~、そうだったんですね」
「まぁ、ロックス家はそのくらいじゃなきゃ嫁は勤まんねぇだろうな。頑張れよ」
「はぁ、頑張ります」
何だ?嫁は別メニューで修行でもあるのか?鍛錬とか?聞いてないぞ、グラント。
彼を見ると、ニッコリして私を見ていた。
披露宴も無事終わり、グラントと新居に帰って来た。
彼は少し前から住んでいたが、私はここに泊まるのは初だ。
そう、何てったって、初夜なのだ。
実はあれから、ボタン3つ外したまでしか見ていない。
真面目なうちらは結婚するまでは、と今どき珍しく清い交際を続けて来たのだ。
グラントは交際1日目からキスして来たので、そっちも速攻かと思って期待していたのだが、案外とそれ以上はなく、いつも礼儀正しく家まで送ってくれた。さすが騎士様だ。
さぁ!今日こそ全部見せてもらおうじゃないか、生グラント!
油断すると気を失いそうだけどね。
お風呂にも入ってキングサイズのベッドで夫となったグラントを待つ。
こういう時は布団の上?中?下?どこが正解?
ちょっと寒いし、中で待っとくか。
ゴソゴソと布団の中で待つ。うわっ暖かぁぁ。
マットレスも丁度良い感じ。寝心地も良いな。
軽く目を閉じるだけ。グラントが来たら、すぐに起きるから大丈夫。
***
「大変申し訳ございません」
翌朝、私は新婚1日目にしてベッドの上で土下座していた。
何やってんだ、ミランダ!寝落ちとは情けないぞ。
「グラント、本当にごめんなさい。お詫びに何でもします」
「何でも?」
ピクっとその言葉に反応したグラント。
ん?
「じゃあ、早速、今から昨日の夜の続きしよっか」
ニッコリいい笑顔でベッドの上にぽふんと押し倒される。
ん?んん?今から?夜じゃ無くて?それって初夜じゃ無くて、初朝なんだけど・・・
「あの、グラントもう朝なんだけど・・・」
「大丈夫、問題ない。ぐっすり寝たから疲れも取れただろ?丁度良かった」
「そうなの?え~っと」
丁度良いとは?オロオロしてると
「何でもするって言ったよね」
ドアップの推しの顔にややひるみながら、コクコクと頷いた。
そして、その言葉を後悔したのは、翌日なのだった。
2
あなたにおすすめの小説
「転生したら推しの悪役宰相と婚約してました!?」〜推しが今日も溺愛してきます〜 (旧題:転生したら報われない悪役夫を溺愛することになった件)
透子(とおるこ)
恋愛
読んでいた小説の中で一番好きだった“悪役宰相グラヴィス”。
有能で冷たく見えるけど、本当は一途で優しい――そんな彼が、報われずに処刑された。
「今度こそ、彼を幸せにしてあげたい」
そう願った瞬間、気づけば私は物語の姫ジェニエットに転生していて――
しかも、彼との“政略結婚”が目前!?
婚約から始まる、再構築系・年の差溺愛ラブ。
“報われない推し”が、今度こそ幸せになるお話。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
結婚結婚煩いので、愛人持ちの幼馴染と偽装結婚してみた
夏菜しの
恋愛
幼馴染のルーカスの態度は、年頃になっても相変わらず気安い。
彼のその変わらぬ態度のお陰で、周りから男女の仲だと勘違いされて、公爵令嬢エーデルトラウトの相手はなかなか決まらない。
そんな現状をヤキモキしているというのに、ルーカスの方は素知らぬ顔。
彼は思いのままに平民の娘と恋人関係を持っていた。
いっそそのまま結婚してくれれば、噂は間違いだったと知れるのに、あちらもやっぱり公爵家で、平民との結婚など許さんと反対されていた。
のらりくらりと躱すがもう限界。
いよいよ親が煩くなってきたころ、ルーカスがやってきて『偽装結婚しないか?』と提案された。
彼の愛人を黙認する代わりに、贅沢と自由が得られる。
これで煩く言われないとすると、悪くない提案じゃない?
エーデルトラウトは軽い気持ちでその提案に乗った。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さくら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる