83 / 177
2章
34 これは……なに?
しおりを挟む
太ももの間にサイベリアンの立派な剛直を感じる。抜き差しされる動きで熱く固いそれが健介のペニスを刺激する。
「ん、んふっ! んぁ?」
サイベリアンの先端が健介の玉を突き、サイベリアンのカリが健介の裏筋を刺激する。
「ん、ん」
何が起こっているのかわからなかった。
太ももの間にものを挟んだからといって、どうなるというのか?
と思っていた少し前の自分を殴りたい。
腰が打ち付けられると、肌を打つ音が部屋に響く。健介の先走りとサイベリアンの先走りが絡み合い、じゅちゅっと卑猥な水音を立てる。
これは挿入していないだけで、セックスだった。
困惑する健介の頭は性器を刺激される快楽と耳から入る淫猥な響きでぐちゃぐちゃに蕩けていく。
覆いかぶさったサイベリアンが健介の首筋に舌を這わせた。ぬるりと舐められた感覚に健介の肌はぞわぞわと粟立つ。
「ひぃ、ぅうっ」
じゅっと音を立てて強く吸われて、「はっあぁ……」と口から喘ぎを漏らしながら快楽から逃げるように身体を反らす。
「首、気持ちいい?」
「ん、いい……きもち、いいです」
「素直に答えられてエライよ、『いい子』だ」
褒められて、ふわふわとした意識がより深く悦びに浸る。
歯を立てられて甘噛みされると、捕食されるような感覚に健介の身体はいっそう昂ぶりを見せた。
「ああ!」
絶えずサイベリアンのペニスで下を刺激され、首を舐られ、指で胸のしこりをくりくりと弄られる。同時に何か所もを攻められて、健介は快楽の波に翻弄された。
我慢しなくては。
(出したい……)
もう、出したい。
(まだ、我慢しなくては……)
頭の中でぐるぐると思考が空転する。
「気持ちがいいね」
「いい、いいです。んあっ! あ、いぃ……」
何を口走っているのか自分でもよくわからない。ただただ、ふわふわと全身が気持ちがいいのだ。
健介はいま自分がサイベリアンと何をしているのか、もうわからなかった。
ただ、快楽に溺れているだけ。
健介の前はもうはち切れそうなほどに昂っている。
もう、解放したくてたまらない。
「あぁ! もう……」
「まだ、だ」
どうして、どうして。
これ以上は気が狂いそうだ。
出したい、出したい、出したい!
それしか頭に無くなる。
「あ、あぁっ、んぅ、イキ……も、もぉ……イかせてぇ……っ」
「『いいこ』。 ちゃんと言えてえらいね」
そう言って、健介のぷっくりと膨れた乳首をぎゅっとつねりあげる。
「ひうっ」
刺激に先端から少しだけ溢れ出てしまう。堪えきれない声と一緒に口の端からだらだらと唾液がこぼれ、涙と鼻水で顔はぐちゃぐちゃだ。
「ふふっ、かわい……。そろそろ限界かな……」
健介の腰を持つ手に力がこもる。
ぎゅっと閉じた股の間の熱い塊が、一層健介のものをゴリゴリと刺激する。
「んあっ、あ、あっ」
「一緒に……。『イケ』」
命令が放たれた瞬間、健介の前は熱い迸りを放った。それと同じくして、股の間のサイベリアンも大きく「どくんっ」と蠢いてから性をはきだす。二人の出した白濁でシーツの上に水溜りが出来る。
「は、ぁあ、はぁ……」
「『いいこ』」
サイベリアンが掴んでいた健介の腰から手を離す。支えを失った健介は水溜りも気にせずべしゃりとベッドに崩れこんだ。サイベリアンはその背中を優しく労わるように撫でる。
大きな手の温かさが気持ちがいい。健介は疲労感と性を出した倦怠感で、うとうとし始めた。
手放しそうな意識の端で、「やはりこうなってしまった」と思う。そう、口の中のものはグラスに出さずに飲み込んで良かったのだ。
そう考えながら意識を手放した。
そして、本当に事態が動いたのはその翌日のことだった。
「ん、んふっ! んぁ?」
サイベリアンの先端が健介の玉を突き、サイベリアンのカリが健介の裏筋を刺激する。
「ん、ん」
何が起こっているのかわからなかった。
太ももの間にものを挟んだからといって、どうなるというのか?
と思っていた少し前の自分を殴りたい。
腰が打ち付けられると、肌を打つ音が部屋に響く。健介の先走りとサイベリアンの先走りが絡み合い、じゅちゅっと卑猥な水音を立てる。
これは挿入していないだけで、セックスだった。
困惑する健介の頭は性器を刺激される快楽と耳から入る淫猥な響きでぐちゃぐちゃに蕩けていく。
覆いかぶさったサイベリアンが健介の首筋に舌を這わせた。ぬるりと舐められた感覚に健介の肌はぞわぞわと粟立つ。
「ひぃ、ぅうっ」
じゅっと音を立てて強く吸われて、「はっあぁ……」と口から喘ぎを漏らしながら快楽から逃げるように身体を反らす。
「首、気持ちいい?」
「ん、いい……きもち、いいです」
「素直に答えられてエライよ、『いい子』だ」
褒められて、ふわふわとした意識がより深く悦びに浸る。
歯を立てられて甘噛みされると、捕食されるような感覚に健介の身体はいっそう昂ぶりを見せた。
「ああ!」
絶えずサイベリアンのペニスで下を刺激され、首を舐られ、指で胸のしこりをくりくりと弄られる。同時に何か所もを攻められて、健介は快楽の波に翻弄された。
我慢しなくては。
(出したい……)
もう、出したい。
(まだ、我慢しなくては……)
頭の中でぐるぐると思考が空転する。
「気持ちがいいね」
「いい、いいです。んあっ! あ、いぃ……」
何を口走っているのか自分でもよくわからない。ただただ、ふわふわと全身が気持ちがいいのだ。
健介はいま自分がサイベリアンと何をしているのか、もうわからなかった。
ただ、快楽に溺れているだけ。
健介の前はもうはち切れそうなほどに昂っている。
もう、解放したくてたまらない。
「あぁ! もう……」
「まだ、だ」
どうして、どうして。
これ以上は気が狂いそうだ。
出したい、出したい、出したい!
それしか頭に無くなる。
「あ、あぁっ、んぅ、イキ……も、もぉ……イかせてぇ……っ」
「『いいこ』。 ちゃんと言えてえらいね」
そう言って、健介のぷっくりと膨れた乳首をぎゅっとつねりあげる。
「ひうっ」
刺激に先端から少しだけ溢れ出てしまう。堪えきれない声と一緒に口の端からだらだらと唾液がこぼれ、涙と鼻水で顔はぐちゃぐちゃだ。
「ふふっ、かわい……。そろそろ限界かな……」
健介の腰を持つ手に力がこもる。
ぎゅっと閉じた股の間の熱い塊が、一層健介のものをゴリゴリと刺激する。
「んあっ、あ、あっ」
「一緒に……。『イケ』」
命令が放たれた瞬間、健介の前は熱い迸りを放った。それと同じくして、股の間のサイベリアンも大きく「どくんっ」と蠢いてから性をはきだす。二人の出した白濁でシーツの上に水溜りが出来る。
「は、ぁあ、はぁ……」
「『いいこ』」
サイベリアンが掴んでいた健介の腰から手を離す。支えを失った健介は水溜りも気にせずべしゃりとベッドに崩れこんだ。サイベリアンはその背中を優しく労わるように撫でる。
大きな手の温かさが気持ちがいい。健介は疲労感と性を出した倦怠感で、うとうとし始めた。
手放しそうな意識の端で、「やはりこうなってしまった」と思う。そう、口の中のものはグラスに出さずに飲み込んで良かったのだ。
そう考えながら意識を手放した。
そして、本当に事態が動いたのはその翌日のことだった。
217
あなたにおすすめの小説
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
カメラ越しのシリウス イケメン俳優と俺が運命なんてありえない!
野原 耳子
BL
★執着溺愛系イケメン俳優α×平凡なカメラマンΩ
平凡なオメガである保(たもつ)は、ある日テレビで見たイケメン俳優が自分の『運命』だと気付くが、
どうせ結ばれない恋だと思って、速攻で諦めることにする。
数年後、テレビカメラマンとなった保は、生放送番組で運命である藍人(あいと)と初めて出会う。
きっと自分の存在に気付くことはないだろうと思っていたのに、
生放送中、藍人はカメラ越しに保を見据えて、こう言い放つ。
「やっと見つけた。もう絶対に逃がさない」
それから藍人は、混乱する保を囲い込もうと色々と動き始めて――
俺がこんなにモテるのはおかしいだろ!? 〜魔法と弟を愛でたいだけなのに、なぜそんなに執着してくるんだ!!!〜
小屋瀬
BL
「兄さんは僕に守られてればいい。ずっと、僕の側にいたらいい。」
魔法高等学校入学式。自覚ありのブラコン、レイ−クレシスは、今日入学してくる大好きな弟との再会に心を踊らせていた。“これからは毎日弟を愛でながら、大好きな魔法制作に明け暮れる日々を過ごせる”そう思っていたレイに待ち受けていたのは、波乱万丈な毎日で―――
義弟からの激しい束縛、王子からの謎の執着、親友からの重い愛⋯俺はただ、普通に過ごしたいだけなのにーーー!!!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる