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 シーナが大きく目を見開き、たまらずザラから口を離すと大きく息を吸い込み、んやぁっ、と喘ぐ。
 そうして慌てて扉へと視線をやると、声がもれぬように口元に手をやり上目遣いで見上げてくる。

 その上目遣いも、一体何人の男にしてきたのか。

 激情に身をまかせ思い切り律動を開始する。
 ザラよりも頭1つ半程低いシーナとは立って挿入すると結合部分の高さが微妙に合わない。
 今のようにザラが少し背を屈めなければ、無理だ。
 より深く、繋がれるように。
 ゆるく律動しながら右手でシーナの左足を持ち上げ高さを合わすと左手をシーナの背中に回しキツく抱きしめ持ち上げる。
 自然シーナの右足は床から離れ、結合部にその全体重がのしかかりザラの先端がシーナの子宮口を上へと押し上げた。
「は、あぁぁっ……っ!」
 シーナが口元を押さえていた手を離し、ザラの背中へと両手を回してバランスをとる。
「む、むりぃ、おね、おねがいっ、おろ、して……っ!」
 きつく眉根を寄せて涙目で訴えてくるシーナに知らずゾクリと背を泡立たせる。
 腰をより密着させ、壁へと押しつけ律動を少しずつ強くしてゆく。
「むり?シーナ。無理じゃないでしょう?……これがシーナの仕事でしょう?」
 そう思ってもいないことを口走っては、シーナを傷つける。
 案の定、シーナはいつも通り悲しい顔をして視線を逸らした。
 もう、これ以上、傷つけたくはないのに。

 男の嫉妬とは此ほどに醜いものか。

 ぬち、ぬちゃ、ちっ、と濡れた音が響く。
「は、あ、ぁ、んんぁ、」
 シーナは悲哀に満ちた顔で力なく顔を振りながら、それでも彼女の絶頂が近いことを、ザラは敏感に感じとっていた。
 持ち上げている足に力が入り、縮こまろうとする。
 悲しそうな顔をしているくせに下半身は、もっと、とばかりに腰を揺らして押しつけてくる。
 背中が徐々に、反り返る。
 中がうねりを増し絡みついて、子宮口がより近くに。
 吸い付いて搾り取ろうと蠕動を繰り返す。
 それをねじ伏せ奥へ奥へとザラは肉棒を叩き込む。
 本来早い方ではないが、こんなところでゆっくりもしていられない。
「ま、まっ、て、……っ!」
 シーナの懇願を無視して、奥へと突き上げるとシーナがそのまま達したのがわかった。
 その瞬間に繋がった部分からシーナへと魔力が流れて行くのを、ザラは感じた。
 主人が言うには、どのタイミングで循環と浄化が始まるのかは女によるらしいのだが、シーナは、シーナ自身の絶頂をもってそれを為す。
 ザラ自信は達していないのだが、ずるりと魔力が引き出されるのは、射精するのと同じくらいの快感をもたらした。
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