異界娘に恋をしたら運命が変わった男の話〜不幸の吹き溜り、薄幸の美姫と言われていた俺が、英雄と呼ばれ、幸運の女神と結ばれて幸せを掴むまで〜

春紫苑

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異母様 8

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 前を歩く使用人達について進むだけなので、俺はちらりと周りを確認した。
 相変わらず、屋敷の中は豪奢だ。異母様の趣味。俺にはわあ高そう。くらいの感想しか無いのだが。
 セイバーンが実り豊かな地だから良いものの、男爵程度の地位の貴族には不相応な気がする高級調度品に、サヤは周りをキョロキョロと見渡している。無骨な外観の中がこんなだとは思わなかったことだろう。
 騎士や、使用人。こちらに意識が向いているのが分かる。久しぶりに本館の中を歩く俺と、サヤに興味があるのだろう。サヤの黒髪が珍しいことも、要因かな……。
 他の事を考えて、極力過去を思い出さないように努力した。異母様にお会いする前に、自分の過去に押しつぶされてしまったら意味が無いのだ。

「あの……レイシール様。いま、ちょっと困ったことに気が付いたんですが」

 二階に上がる階段に差し掛かった時、サヤが神妙な声でそう言って来た。俺にも緊張が走る。
 困ったこと?ここまで来て困ったことに気づかれても……困る!

「何……一体今更何に困るんだよ」

 この状況が一番困る状態だよ。けどまあこれ以上困るのも嫌なので、できるならば解決したい。

「私、使用人のきちんとした挨拶、知りません」

 その一言に、前を歩く二人の使用人すら足元を崩した。
 ええっ?   だっていつも普通にやってたでしょ⁉︎

「私は、私の国の常識に則って行動してたのですけど。問題無かったですか?   何か長い挨拶とか、そういったものは必要無いのですか?   お辞儀の仕方とか、手の位置とか、そんな決まりは?   レイシール様は何もおっしゃらないから、普通にしてましたけど……異母様に失礼だったりはしないかなと、思って」
「サヤは、騎士じゃないから……。お辞儀は腰を垂直になるまで曲げる。視線を上げるのは許可があってから。使用人としての挨拶というなら、それくらいだよ。あと、相手が許可するまで勝手に喋らないとか?」

 溜息を吐きつつ、早口で教える。サヤは普段からきちんとしてたから、知ってるものとばかり思っていた……。そうか、文化が違うのだものな……あまりに普通だから思い至らなかった。

「何かあれば、教えるから」

 前の二人には聞こえないような小声で呟く。するとサヤは「レイシール様がついて来て下さって良かったです」と言って笑った。……俺もいまつくづくそう思った。

「あの……そろそろなので」

 俺たちがあまりに緊張感が無いと思ったのか、前の使用人……女中の方がこそりとそう呟く。
 こっちを気にしてくれたのかな?「すまない」と謝罪をして居住まいを正した。
 応接室の扉が見えてくる。
 扉が開かれ、中に招かれると、そこには誰も居なかった。
 あれ?と、首をかしげるサヤ。
 今から来るんだよと小声で教える。
 椅子は一つしかなく、当然異母様用であるわけだから、そのまま待つ。
 暫く待っていると、サヤがピクリと反応した。
 異母様達がやって来たのが分かったのだと思う。俺は、先にすっと腰を折った。お辞儀をした状態で異母様を待つ。サヤも慌てて、俺より低くお辞儀をした。
 動悸が激しくなる……。異母様の前に出るときは、いつもそうだ。できるなら、ここに居たくない。息苦しい……早く来い。そして、早く終わってくれ……!
 時間にすれば、頭の中で五つ数える程度。それがひどく長く感じた。そしてやっと、俺たちが入って来たのとは別の扉が開いた。
 先程の執事を連れた異母様だ。視界の端で、今から夜会にでも出席するのかと思うほど着飾った姿が横切るのが分かる。

「まあ……私はサヤを呼んだのですよ?」

 異母様の言葉に、一瞬身が竦んだ。
 止めた息を、意識してゆっくりと吐き、また吸う。焦っては駄目だ。今日はサヤがいる。俺一人じゃないのだから……失敗しては駄目なのだ。
 異母様が口を開いたので、俺は顔を上げた。一応家族に分類される身なので礼儀の部分は果たした。恐怖を押し殺し、異母様を見る。

「申し訳ありません。ですが、サヤは子供です。
 異母様に失礼があってはなりません。私の従者見習いですから、それは私の無作法でしょう?」

 そう答える俺の横で、サヤはまだ頭を下げている。
 異母様の指示が無いからだ。そのサヤをじっくりと見つめてから、異母様はやっと口を開いた。

「サヤ、面をお上げ」

 異母様の指示を受け、サヤが顔を上げる。俺は口を動かさないように注意つつ、まだ喋るなと注意する。
 暫く黙ったまま沈黙が続く。
 そして異母様がふむ。と、呟いた。

「美しい顔だこと。まるで少女のよう……。サヤ。この度は良き事を教えてくれましたね。礼を言います。それにしても……其方、何故このようなやり方を知っているのですか?   口を開くことを許します。教えておくれ」

 ちらりと俺の方を伺ってから、サヤは慎重に口を開く。

「勿体無いお言葉、有難うございます。
 私は島国の生まれです。私の国は、土埃が酷く、髪が砂まみれになりますので、このやり方が当たり前でした」
「ほぅも島国……。それはどこにあるのです?」
「説明できかねます。目標の無い海の中で、季節や潮の流れによって船の行き先も定まりません。故に、私も故郷に帰る術がござません。名前だけならお伝えできます。日本と言うのですが……」

 サヤの言動に俺は内心で感嘆していた。
 おっとりと優しい雰囲気のサヤばかり見て来たから、ハキハキと少年らしく喋るサヤは想像していなかった。しかもきちんと言うべき内容を選んである。追求しにくいよう……おかしな部分が無いよう、きちんと組み立ててあるのだ。

「ニホン……聞いたこもない名ね……その方、何故ここに?」
「家族と逸れ、一人旅をしているところをレイシール様に拾って頂きました。
 行く当てがあるわけでもございませんのでお世話になることに……」
「ほう……幼い子供のその方を、泥塗れになるほど働かせているというのに?」
「私が、世話になるだけは嫌だと言いました。
 自分の面倒は自分で見なければなりません。祖母にそう躾けられております。
 それに……子供はまともな仕事にありつけないのが常。レイシール様は、良心的な、良い仕事を世話して下さったと思ってます。とてもやり甲斐があります」
「私なら、もっと楽しく、優しい仕事を紹介してやることもできますよ。髪のことを教えてくれた礼に、よければ世話してあげましょうか?」

 本題が来たな。そう思った。そして、不安が一気に膨れ上がる。
 異母様を不快にしてはいけない……なんと言って断れば、そうならないか……まるで自分に詰問されているかのような緊張を強いられる。しかしサヤは、まるで緊張などしていないかのように、口を開く。

「有難いお言葉ですが、髪の洗い方程度で礼などは不要でございます。
 私にとっては当たり前のこと。礼を頂くほどのことではございません」

 口を笑みの形にして、そう答える。満点だと思った。少し、気持ちが軽くなる。しかし、次の言葉に、俺の心臓は鷲掴みにされた。

「それではこちらの気がおさまらぬのです。
 ……それとね、私は其方のその髪の結い方も気になっているのですよ。是非ともそれを知りたいのです。その謝礼に、私の小姓となるのはどう?   汗水流して働かずとも良いのですよ」

 優しい笑顔でおっとりと言う。しかし、俺には異母様が笑っていようには見えなかった。俺を値踏みしているときの顔だ……。失敗してしまえば、黒蛇に豹変する。
 過去の記憶に身を縛られる心地だった。それがサヤに向くのだと思うと、恐ろしくて仕方がない。
 いざとなったら身を呈してでもサヤを庇うつもりで来たけれど、刷り込まれた恐怖で、足を縛り上げられているような、指先から恐怖という名の痺れが侵食してくるような、そんな圧迫感に、俺は喘いでいた。
 異母様の言葉に、サヤは眼をまん丸に見開く。
 そして、びっくりしましたと言いたげに数拍間を空けてから……。

「そのような失礼なこと、私には出来ません」

 と、答えた。
 …………失礼?

「失礼とは?」

 奇しくも同じ事を疑問に思ったらしい異母様が、サヤにそう聞き返す。
 サヤは、言っても良いのかなと言うように、チラリと俺に視線をよこし……。

「あの……だってこれは、男の髪型ですよ?」

 と、言ったのだ。

「私の国では、高貴な女性は髪をおろしておくものです。女性では、罪人しか結い上げたり縛ったり致しません。異母様はとても高貴な方。罪人の髪型など、すべきではないです……」

 呆気にとられた顔をしたのは異母様だけではなかった。執事もだ。
 まさか罪人の髪型などと言われるとは思っていなかったらしい。俺も初耳だ。

「そう……なのですか?」
「はい。レイシール様は男性ですから、髪が邪魔だとおっしゃるので結いましたが……女性は……とくに異母様の様な高貴な方は……やめておかれた方が……」
「……そう。そうね。やめておこう」
「はい。それに、せっかくの綺麗な御髪、勿体無うございます」

 波打つ赤毛を綺麗と言われれば満更でもないらしい。
 異母様は損ねかけた機嫌を直し、執事も若干胸を撫で下ろした。

「手間を取らせました。下がっても良い」
「はい。では、失礼致します」

 深く頭を下げるサヤ。
 俺はサヤを伴って、応接室を退室した。
 先導しようとした使用人を必要無いと断って、サヤと2人で外に向かう。
 心臓が早鐘を打っていた。無事だった……何事も無く退室できた。それをまるで奇跡のように感じる。
 チラリとサヤを見ると、視線は前を向いたまま、しかし心ここに在らずといった様子で、何かに集中してるのだなと伺えたので、声を掛けることは控えておく。
 ふう……やっと……やっと考える余裕が出てきた気がする……。

 そのまま外に出て、別館に足を向ける。無言のまま歩き、別館が視界に入ると、サヤがさっと先に進み、扉を開いて俺を中に迎える。
 パタン。と、扉を閉めてから……。

「はあ!   緊張しましたね!」

 やっと、いつも通りのサヤに戻った。

「緊張したのはこっちだよ。……サヤ、使用人の挨拶がわからないなんて、嘘だろ。すごく上手に、やってたじゃないか」
「レイシール様が喋るなって言ってくれなかったら喋ってましたよ。
 あそこであんな風に沈黙するなんて思いません」

 あれは異母様の意地悪だったのだが……あれが通常の礼儀作法の一部だと考えているなら、確かに知らなかったんだろうな……。
 サヤの言葉に苦笑するしかない。

「外には誰もいません。良かった。こっそりついてきて見張られたりしたらどうしようと、ドキドキしたんです。
 嘘がバレたりしないかと、もうずっと怖くって」
「どの部分が嘘なんだよ……全然分からなかったけど」
「ほぼ全部じゃないですか。
 私の国は島国ですけど、この世界には無いですし、砂埃がひどかったのは数百年前だし、髪の手入れ方法だって今の時代は全然違いますから」
「……ええ?」
「罪人の髪型というのも嘘です。私の国では男の人はだいたい短髪だし。結ったりするのはもっぱら女性ですよ」
「ええっ⁉︎」

 唖然とするしか無い。まさか嘘をあんなに堂々と喋っていたとは……。

「そんな国は無いとか、突っ込まれたりしたらどうするつもりだったんだ……」
「それは絶対に無いでしょ?
 私は私の世界の全体像を知ってますけど、どこにどんな国があるかなんて、覚えきれません。
 きっとこの世界もそうか、もしくはこの世界の方が、より情報が少ないと思うんですけど。
 世界地図とか、地球儀とか、ギルさんのお宅にも無かったし……レイシール様も持ってないでしょう?」
「せ、セカイチズ?チキュウギ?」
「世界の形を図面にしたものですよ。やっぱり無いでしょう?」
「だってそんな……他国の地形なんて機密情報だぞ?」
「私の国では筒抜けです。知ってても知らないものですよ……。案外ね」

 ニコリと笑って意味深なことを言うサヤ。
 俺は唖然としてしまった。
 サヤは適当なでっち上げを思いつきのままやったのではないのだ。根拠があって、つききれると判断した嘘をついたのだ。
 こちらの世界で生活してたかだか十数日。しかも俺の狭い生活圏の中で、それだけの限られた情報で、これだけのことを判断したのだ。
 サヤの聡明さに唖然とするしかない……。そしてその豪胆さにもだ。

「おや、おかえりまさいませ。
 戻っていたなら教えてください。
 サヤ、問題なかったようで何よりです。夕食の準備を手伝ってください」
「あ、はいっ。ではレイシール様、部屋で休憩してくださいね。
 今日はもうお仕事は駄目ですよ」

 サヤがそう言って食堂に向かおうとし、扉に手を掛けてから動きを止めた。

「あ、それから……。
 ついてきてくれて、ありがとうございます。
 実はちょっと……不安だったから……」

 心なしか頬を染めて、ちらりとこっちを見てから呟くように零す。
 胸を弓で射抜かれたかと思うような衝撃だ。サヤがすぐ横にいたら、無意識に抱きしめてたかもしれない……そう思った。
 そのまま照れたように、サッと扉の向こうに消えてしまう。

 俺はヨロヨロと、おぼつかない足で二階に上がり、俺の部屋に戻る。そのまま寝室に行き、寝台に崩れた。
 精神を相当削られた……。過去の恐怖と、サヤを失うかもしれない恐怖……正直生きた心地がしなかったのだ。
 結局、サヤは自分でなんとかしてしまった……。俺の出る幕なんて無かったな……。
 それどころか、動けていたかどうかも怪しい。

 今まで緊張で忘れていた、朝の夢がまた頭をぐるぐる回っていた。先程のはにかんだサヤの顔が、夢でカナくんに向けていた顔と重なる……。
 追い出せ。その夢も、サヤへの気持ちもだ。
 サヤの幸せは、故郷にしか無い。
 サヤは優しいから、俺のことを心配してくれるし、村のことに親身になってくれる。
 それだけだよ……。特別な意味なんて無い。あるわけない。俺みたいな、何もない人間には、似合わない聡明な子。強くて、優しくて、賢いサヤ。

「…………何も、ない……」

 剣も振るえず、家督を継ぐでもない妾の子。勉強も途中止めで、ただ父上が病を癒す間の、繋ぎでしかない領主代行。
 過去の恐怖にすら打ち勝てない、惰弱な男……。
 そしてそもそも俺は、何も持ってはいけないのだ。欲しいと思ってはいけない。そのように生まれたのだから。
 そんな人間が、サヤを求めて良いはずがないのだ……。

 ……なんで、俺はこんななんだろろうな……。
 自分を卑下することしかできない卑屈な人間……。醜い……。

 そのまま仰向けになって目を瞑った。
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