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アギー再び 7
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面会を求めてきた者らに、思う存分サヤを自慢してやる時間を堪能。
この綺麗なサヤを見せびらかすのはちょっと……と、初めは思っていたのだけど……むしろ最高に楽しかった。だって、サヤを粗野で乱暴者だと思っていた連中の鼻を明かしてやれたのだ!
この、望みもしない新たな縁を押し付けられ、それを退けるという不毛なやり取り……これの何が苦痛だったかって、彼女を知りもしない者らの勝手なサヤ像で、俺のサヤを侮辱されるのに、それを笑って聞き流さねばならなかったことなのだ!
近衛姿や、従者姿のキリリとしたサヤを目にしていた者らも、可憐に着飾って恥じらうサヤの初々しい姿には頬を染めていた。そこは少々腹立たしかったが、わざわざ紹介目的で娘を連れて来ていた面々は、その話をサヤの前で出すこともできず、すごすごと帰っていった。
「…………どちらかというと、サヤに骨抜きすぎる貴方の状況に断念したのだと思いますが」
「明らかにサヤくんしか眼中にありませんでしたからねぇ……」
眼中? サヤを見るのに全精力を注いでいたいのに、わざわざ他に割く時間があるとでも⁉︎
「だいぶん浮ついて気持ち悪いことになってますよ」
なんとでも言ってくれ。
サヤ個人が、自分に可愛いは似合わないと今まで避けていた、その可愛いは、俺的に最高にサヤが輝いて見えていたのだが、サヤ本人には結局不評で、仕事が終わったらさっさと着替えると退室してしまって誠に残念な状況だ。
「貴方が仕事になりそうになかったからでは?」
「可愛いはここぞという時に取っておいてもらう方が良さそうですねぇ……」
コソコソと話し合うハインとマル。そうこうしてる間に夕食の時間が近付いてきて、ハインはその準備に向かった。
「それで、夜会の日時はもう定まった?」
「今年は集まりが良いらしいですよ。明後日には開催される見込みですって報せがありました」
「そうか…………もっと後でも良かったのに……」
「……夜会を頑張った後、もう一回サヤくんに可愛くなってもらうので頑張りましょう」
ううぅ、それならば若干、やる気が出る気がする……!
そうして夕食を堪能し、そろそろ休もうかという時間帯になって……。
アギー公爵様より、面会希望が入った。
無論、この時間だから非公式なものだ。
「伺います」
サヤとマルが指名されていたため、その二人を伴って使者に続くと、連れてこられたのはいつぞやの隠し部屋……。
そこにいたのは、アギー公爵様のみならず……。
「陛下……」
だけではない。リヴィ様に、ディート殿。そこにグラヴィスハイド様がいらっしゃることには少々驚いた。そして部屋で休んでいるとばかり思っていたクララまでもが揃っている……? いや、これは当然、クオン様としていらっしゃるのだよな。ならば……やはりそういうことか。
陛下はクリスタ様としての、灰髪のカツラを付けていたから、本日夕刻、こちらに到着したばかりということか。
…………これは、ルオード様はまた留守番させられているんだろうなぁ……。
「久しいな、レイシールよ」
「は。今年も無事に冬を超え、春を迎えましたこと、誠におめでとうございます」
「うむ」
そう言った陛下は少々お疲れの様子だった。
病もあるのに遠出してアギーまで来ているわけだしな……。
リヴィ様がご帰郷されているのも、里帰りと共に陛下の護衛を兼ねていたのだろう。
そう思いつつも、違和感を感じていた。
ここに何故、グラヴィスハイド様とクオン様が?
これは、後継候補がお二人ということなのか?
「我が代も三年。だいぶん国内も落ち着いて来たようだ。
交易路計画の方も、滞りなく進んでおるようだし、王宮の湯殿も、順調に建設が進んでおる。
して、肝心の手押し式汲み上げ機はどうなっておるのだ?」
「は……まだ分かりませんが……今年ひとつ、光明を得ました」
「…………そうか」
ホッと胸を撫で下ろす陛下。
「其方がそう言うのだから、手応えはあると言うことだな」
「……そのご期待に添えるよう、精進致します」
「うむ、任せる。
では、本日呼んだ理由を話そうか」
陛下にしては、前置きが長かった。
大抵陛下は、単刀直入に本題に入るのだ。つまり言いあぐねるほどに、重要なことなのだろう。
ゴクリと唾を嚥下して、腹に力を込めた。
隣のサヤも、どことなく緊張しているよう……。
リヴィ様やアギー公爵様の表情も固く…………。
「どうやら懐妊した」
…………………………は?
◆
「……らしい」
真面目な顔でそう言われ、らしいってなんだよ⁉︎ と、頭を掻き毟りそうになったのだが。
ここのところ体調が思わしくなくてな。と、続いた陛下の言葉に、怒るのは後回しにしようと、まずは自分に言い聞かせた。
「気分転換と療養を兼ねて、一度アギーに赴いてはどうかとルオードにも勧められて、こちらに来たのだが……。
顔を合わせた途端そこなグラヴが、私の、ここに、意思があると言いおったのよ」
まだ平らな腹をポンと叩く陛下。
陛下の腹に、意思がある? 意味が咀嚼できず、ぽかんと口を開いたまま、その腹を見据えるしかできない俺……。
「確かに月の穢れがずれ込んでおるし、よくよく考えてみれば、取れない疲れ、眠気や吐き気などは、懐妊の兆候でもよく聞く。
それで先程、医師に懐妊の確認とは告げず症状を伝えて、何の病か吟味させたのだが……風邪の引きはじめである可能性が高いと、薬を処方されたわ」
ふん。と、面白くない結果を聞かされたというように、陛下。
「医師の診断だ。症状的にはそうなのだろう。だが、グラヴの悪巫山戯とするには、些か内容が捨て置けぬのよ。
公にすることも憚られる。
万が一、この身に子が宿っておるならば、私は私の役目を全うしなければならない」
かいにん……かいにんって…………懐妊だよな? 腹に意思って、そこに人の思考があるって意味だよな?
それは、陛下と、ルオード様のお子だと、それが、陛下の腹に宿っていると、そういう………………っ⁉︎
「サヤよ」
そこで呼ばれた名に、反射で視線をやった。
隣のサヤも、瞳を見開いて陛下を見ている。
「其方の母は、医療に携わっておった身だと、前に聞いたな。
食欲が落ちている。疲れが取れず、眠気がずっとまとわりついている。吐き気とまでいかぬが、えずくことがあり、頭痛が、ここしばらく取れぬ。
これらは子を授かった兆しだろうか?」
その問いかけに、サヤは顔を伏せ、瞳を揺らした。
これか……。俺たちが呼ばれた理由は。
サヤの母親はジョサンシという、出産に関わる職務に携わっていた経歴を持つ。
俺たちより、遥かに発展しているであろう国からの流民である、サヤの知識ならば……と、そう考えたのだろう。
サヤは、暫く必死で記憶を漁っていたのだと思う。
そうして顔を上げ、まず口にしたことは……。
「……陛下、いくつか、確認させていただいても宜しいでしょうか?」
「許す」
「月の穢れが、最後にあったのは? その時の出血量は普段通りでしたか?」
「最後は一月と半ほど前。出血量は通常通りだったように思うが……終わった後また、少しだけぶり返したな。ほんの少量だが」
「では、胸や腹に、張りや痛みは……」
「特に無い」
「味の好みに、変化は?」
「越冬中に肉を食しすぎている。もう見たくないくらいには思っているが」
「……匂い。匂いに関わることで、何か変化はございますか?」
「ん、これといって……」
「ございます」
陛下の言葉を途中で敢えて遮って、リヴィ様が口を挟んだ。
「今まで好まれていた花茶の香りを……甘くて良い香りだとおっしゃっていたはずですのに、好まれなくなりました。
香水の類でも……このところ甘い花の香りのものは使われておりませんわ。
お茶のご希望も、甘味のあるものより、スッキリされたものをと最近、特にお聞きします」
「む……そうだったか?」
王宮で、陛下にお出しするお茶を、リヴィ様自ら入れていらっしゃったことを思い出す。
日々行っていたからこそ、変化に気付いていたということなのだろう。
その答えにコクリと頷いたサヤは、そこでキュッと、拳を握った。
「では…………最後にもうひとつだけ…………。
あの……その…………お、お耳を、お借りしても、宜しゅうございますか?」
それには、アギー公爵様から否が入った。
「我々に聞かせられぬ問いは謹んでいただこう。
これは、陛下の身の安全のために必要なことゆえ、申し訳ないが受け入れてもらう」
「サヤ、申せ。其方が聞くべきと思うことならば答える」
「…………はぃ……」
だがサヤは、ここで俯いてしまった。
握られた拳が膝で白くなっており、横顔も、緊張で強張っていた。
暫くそうして悩んでいたけれど……己を奮い立たせるように、息を深く吸って。
「では……………………。
その…………さ、最後に…………ルオード様、と、閨を、共にされましたのは……」
この綺麗なサヤを見せびらかすのはちょっと……と、初めは思っていたのだけど……むしろ最高に楽しかった。だって、サヤを粗野で乱暴者だと思っていた連中の鼻を明かしてやれたのだ!
この、望みもしない新たな縁を押し付けられ、それを退けるという不毛なやり取り……これの何が苦痛だったかって、彼女を知りもしない者らの勝手なサヤ像で、俺のサヤを侮辱されるのに、それを笑って聞き流さねばならなかったことなのだ!
近衛姿や、従者姿のキリリとしたサヤを目にしていた者らも、可憐に着飾って恥じらうサヤの初々しい姿には頬を染めていた。そこは少々腹立たしかったが、わざわざ紹介目的で娘を連れて来ていた面々は、その話をサヤの前で出すこともできず、すごすごと帰っていった。
「…………どちらかというと、サヤに骨抜きすぎる貴方の状況に断念したのだと思いますが」
「明らかにサヤくんしか眼中にありませんでしたからねぇ……」
眼中? サヤを見るのに全精力を注いでいたいのに、わざわざ他に割く時間があるとでも⁉︎
「だいぶん浮ついて気持ち悪いことになってますよ」
なんとでも言ってくれ。
サヤ個人が、自分に可愛いは似合わないと今まで避けていた、その可愛いは、俺的に最高にサヤが輝いて見えていたのだが、サヤ本人には結局不評で、仕事が終わったらさっさと着替えると退室してしまって誠に残念な状況だ。
「貴方が仕事になりそうになかったからでは?」
「可愛いはここぞという時に取っておいてもらう方が良さそうですねぇ……」
コソコソと話し合うハインとマル。そうこうしてる間に夕食の時間が近付いてきて、ハインはその準備に向かった。
「それで、夜会の日時はもう定まった?」
「今年は集まりが良いらしいですよ。明後日には開催される見込みですって報せがありました」
「そうか…………もっと後でも良かったのに……」
「……夜会を頑張った後、もう一回サヤくんに可愛くなってもらうので頑張りましょう」
ううぅ、それならば若干、やる気が出る気がする……!
そうして夕食を堪能し、そろそろ休もうかという時間帯になって……。
アギー公爵様より、面会希望が入った。
無論、この時間だから非公式なものだ。
「伺います」
サヤとマルが指名されていたため、その二人を伴って使者に続くと、連れてこられたのはいつぞやの隠し部屋……。
そこにいたのは、アギー公爵様のみならず……。
「陛下……」
だけではない。リヴィ様に、ディート殿。そこにグラヴィスハイド様がいらっしゃることには少々驚いた。そして部屋で休んでいるとばかり思っていたクララまでもが揃っている……? いや、これは当然、クオン様としていらっしゃるのだよな。ならば……やはりそういうことか。
陛下はクリスタ様としての、灰髪のカツラを付けていたから、本日夕刻、こちらに到着したばかりということか。
…………これは、ルオード様はまた留守番させられているんだろうなぁ……。
「久しいな、レイシールよ」
「は。今年も無事に冬を超え、春を迎えましたこと、誠におめでとうございます」
「うむ」
そう言った陛下は少々お疲れの様子だった。
病もあるのに遠出してアギーまで来ているわけだしな……。
リヴィ様がご帰郷されているのも、里帰りと共に陛下の護衛を兼ねていたのだろう。
そう思いつつも、違和感を感じていた。
ここに何故、グラヴィスハイド様とクオン様が?
これは、後継候補がお二人ということなのか?
「我が代も三年。だいぶん国内も落ち着いて来たようだ。
交易路計画の方も、滞りなく進んでおるようだし、王宮の湯殿も、順調に建設が進んでおる。
して、肝心の手押し式汲み上げ機はどうなっておるのだ?」
「は……まだ分かりませんが……今年ひとつ、光明を得ました」
「…………そうか」
ホッと胸を撫で下ろす陛下。
「其方がそう言うのだから、手応えはあると言うことだな」
「……そのご期待に添えるよう、精進致します」
「うむ、任せる。
では、本日呼んだ理由を話そうか」
陛下にしては、前置きが長かった。
大抵陛下は、単刀直入に本題に入るのだ。つまり言いあぐねるほどに、重要なことなのだろう。
ゴクリと唾を嚥下して、腹に力を込めた。
隣のサヤも、どことなく緊張しているよう……。
リヴィ様やアギー公爵様の表情も固く…………。
「どうやら懐妊した」
…………………………は?
◆
「……らしい」
真面目な顔でそう言われ、らしいってなんだよ⁉︎ と、頭を掻き毟りそうになったのだが。
ここのところ体調が思わしくなくてな。と、続いた陛下の言葉に、怒るのは後回しにしようと、まずは自分に言い聞かせた。
「気分転換と療養を兼ねて、一度アギーに赴いてはどうかとルオードにも勧められて、こちらに来たのだが……。
顔を合わせた途端そこなグラヴが、私の、ここに、意思があると言いおったのよ」
まだ平らな腹をポンと叩く陛下。
陛下の腹に、意思がある? 意味が咀嚼できず、ぽかんと口を開いたまま、その腹を見据えるしかできない俺……。
「確かに月の穢れがずれ込んでおるし、よくよく考えてみれば、取れない疲れ、眠気や吐き気などは、懐妊の兆候でもよく聞く。
それで先程、医師に懐妊の確認とは告げず症状を伝えて、何の病か吟味させたのだが……風邪の引きはじめである可能性が高いと、薬を処方されたわ」
ふん。と、面白くない結果を聞かされたというように、陛下。
「医師の診断だ。症状的にはそうなのだろう。だが、グラヴの悪巫山戯とするには、些か内容が捨て置けぬのよ。
公にすることも憚られる。
万が一、この身に子が宿っておるならば、私は私の役目を全うしなければならない」
かいにん……かいにんって…………懐妊だよな? 腹に意思って、そこに人の思考があるって意味だよな?
それは、陛下と、ルオード様のお子だと、それが、陛下の腹に宿っていると、そういう………………っ⁉︎
「サヤよ」
そこで呼ばれた名に、反射で視線をやった。
隣のサヤも、瞳を見開いて陛下を見ている。
「其方の母は、医療に携わっておった身だと、前に聞いたな。
食欲が落ちている。疲れが取れず、眠気がずっとまとわりついている。吐き気とまでいかぬが、えずくことがあり、頭痛が、ここしばらく取れぬ。
これらは子を授かった兆しだろうか?」
その問いかけに、サヤは顔を伏せ、瞳を揺らした。
これか……。俺たちが呼ばれた理由は。
サヤの母親はジョサンシという、出産に関わる職務に携わっていた経歴を持つ。
俺たちより、遥かに発展しているであろう国からの流民である、サヤの知識ならば……と、そう考えたのだろう。
サヤは、暫く必死で記憶を漁っていたのだと思う。
そうして顔を上げ、まず口にしたことは……。
「……陛下、いくつか、確認させていただいても宜しいでしょうか?」
「許す」
「月の穢れが、最後にあったのは? その時の出血量は普段通りでしたか?」
「最後は一月と半ほど前。出血量は通常通りだったように思うが……終わった後また、少しだけぶり返したな。ほんの少量だが」
「では、胸や腹に、張りや痛みは……」
「特に無い」
「味の好みに、変化は?」
「越冬中に肉を食しすぎている。もう見たくないくらいには思っているが」
「……匂い。匂いに関わることで、何か変化はございますか?」
「ん、これといって……」
「ございます」
陛下の言葉を途中で敢えて遮って、リヴィ様が口を挟んだ。
「今まで好まれていた花茶の香りを……甘くて良い香りだとおっしゃっていたはずですのに、好まれなくなりました。
香水の類でも……このところ甘い花の香りのものは使われておりませんわ。
お茶のご希望も、甘味のあるものより、スッキリされたものをと最近、特にお聞きします」
「む……そうだったか?」
王宮で、陛下にお出しするお茶を、リヴィ様自ら入れていらっしゃったことを思い出す。
日々行っていたからこそ、変化に気付いていたということなのだろう。
その答えにコクリと頷いたサヤは、そこでキュッと、拳を握った。
「では…………最後にもうひとつだけ…………。
あの……その…………お、お耳を、お借りしても、宜しゅうございますか?」
それには、アギー公爵様から否が入った。
「我々に聞かせられぬ問いは謹んでいただこう。
これは、陛下の身の安全のために必要なことゆえ、申し訳ないが受け入れてもらう」
「サヤ、申せ。其方が聞くべきと思うことならば答える」
「…………はぃ……」
だがサヤは、ここで俯いてしまった。
握られた拳が膝で白くなっており、横顔も、緊張で強張っていた。
暫くそうして悩んでいたけれど……己を奮い立たせるように、息を深く吸って。
「では……………………。
その…………さ、最後に…………ルオード様、と、閨を、共にされましたのは……」
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