小柄な妻を昔の友人に貸し出したら

MASAJIN

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二話 貸し出しの後

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 どれ位時間が経ったか…体感では永遠とも思えたが、実際には1~2時間くらいだろうか。
 額を汗が伝う。エアコンを点けていなかった。湿気を孕んだ重たい空気が身体に纏わり付く。
「そろそろかえる」
 妻ちゃんからのLINEにやっと身体が動き出す。日付はとっくに変わっている。エアコンを点け、顔を洗う。部屋の空気が少しずつ軽くなる。
 喉がカラカラだったことに気付き、水を飲む。落ち着く事が出来ず、部屋の中をうろつく。焦燥感で息苦しい。窓の外を覗いては妻ちゃんの姿を探す。

 連絡から更に1時間程で、妻ちゃんは帰ってきた。
「…ただいま」
「…おかえり」
 妻ちゃんは恥ずかしいような、気まずいような笑顔である。
 そんな顔を見てられず、玄関先で抱きしめる。石鹸の香りと、微かな知らない香り、少し乱れた髪。たまらずキスをすると、全く知らない唇。柔らかくて瑞々しい、別人のような唇だった。
 リビングに行き、ソファに押し倒す。乱暴に服をはぎ取り、貪るように愛撫する。
「…シた?」
「…シたよ…」
「…イった?」
「…いっぱいイかされた」
「…キスは?」
「…した。いっぱいベロベロされた。しながらイかされた」
 妻ちゃんの体を、ほんの数時間前まで別の男が好き勝手していたと思うと、嫉妬と後悔がわき上がってくる。文字通り上書きするように、全身を舐め回す。
 妻ちゃんも反応し興奮しているようだが、いつもより余裕がある気がする。余程Aさんの方が巧かったのだろうか。
 陰部に手を回す。既にびしょびしょだ。
「Aさんがね、私君に「ちゃんと中仕上げといたよ、子宮降りてるでしょ」だって」
 妻ちゃんの中は、いつもより充血しフワフワしている。指を入れると容易に受け入れ、簡単に子宮口まで到達する。
 クリトリスを舐め回しながら指で子宮口をつつき回すと、直ぐに絶頂する。
 妻ちゃんも、段々饒舌になってくる。
「弱いところすぐにバレた」
「ヤバいところ狙って攻められまくった」
「Aさんの形がエグかった。先が膨らんでて、上に反ってた」
「弱いところ狙ってつつき回された」
「抜くとき先っぽでGスポットを抉られた」
「恥ずかしい言葉も散々言わされた」
 妻ちゃんを黙らせたくて、私も妻ちゃんを攻め立てるが、私のテクニックでは妻ちゃんの余裕を崩すことは出来ない。
 用意していたゴムを取り出すが、焦って手がふるえ落としてしまう。私のはまだ半勃ちだ。
 妻ちゃんに挿入する。中はフワフワで別人のようだ。焦って腰を振る私に妻ちゃんがトドメを刺す。
「……ごめん…ちょっとだけ生でした」
 愕然とする。子作り以外では生でしたことなど無い。
「…生でもイった?」
「……ごめん」
 また私の中で何かが崩れた。半勃ちのまま、イってしまった。
「ええっ!もう?」
 嫉妬と後悔と情けなさで涙が溢れる。妻ちゃんにバレないよう繋がったまま抱き締める。
 そんな私の頭を妻ちゃんが優しく撫でる。余計に涙が零れてくる。
「ちゃんとすぐにつけさせたよ、あいつの指輪つかんで「責任取れんのかアン?」て凄んでやった」
「ア~ンの間違いじゃない?」
 軽口を叩くことで、何とか落ち着きを取り戻し、涙を引っ込める。キスをすると、いつの間にか普段の唇に戻っている。
 沈んでいる私に妻ちゃんが追い討ちをかける。
「Aさんに旦那ので何回イったか報告しなきゃなんだけど?」
「…なんて答えるの?」
「どうすればいい?」
 敗北感に苛まれる。また涙が溢れそうになる。
「好きに答えたら?」
 投げやりに返事するのであった。

 シャワーを浴び、布団で抱き合う。
 その間も沢山話をした。
・Aさんは奥さんとは仲は良いが友達のような関係で、もう何年もしていない
・セフレがいたときもあったが、今はいない。奥さんも多分どこかでしている
・妻ちゃんに声を掛けた時は勿論やる気だったが、「旦那に相談するね」と返されて半ば諦めていた
・食事の後、Aさんの車の中で妻ちゃんが私の性癖を暴露したら「そっか、ホテルはどこにする?」と速攻で連れ込まれた
・ホテルでキスをされ、服を脱がされシャワーを浴びた
・Aさんとは2回半、三回目は中折れしたらしい
・一回目の電話(ワン切り)は、挿入直前にしたらしい。一応許可?を取ろうとしたが切られた
・Aさんは寝取るのは良いが寝取らせは理解出来ないので、旦那(私)が怖くて電話は嫌がった
・妻ちゃんも初めは悩んだが、出掛ける直前に私に「僕とのHの前戯と思って~」と言われて覚悟が出来た。その後こっそり家からゴムを持って行った
・連れ込まれた後はどんどん流されて、身を委ねてしまった
「気持ちよかった?」
「テクがヤバい、イかされまくった、多分今までで一番」
「僕より大きかった?」
「この位?(指先で1~2cm)大きさはそんなにだけど形がエグい」
「好きって言った?」
「…ごめん流されてた、シてる間は言ってたかも」
 夜中までベッドで語り合った。暫くすると隣から小さな寝息が聞こえる。
 私は布団を被るも、電話での妻ちゃんの甘ったるい声と、激しい喘ぎ声が頭から離れない。
 どちらも私の前ではしなかった声。

 その夜は、一睡も出来なかった。
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