これは報われない恋だ。

朝陽天満

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271、特別報酬

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 開いている間に俺の順番がやってきた。

 結構サクサク進むのは、臨時窓口が増設されてるからみたいだ。



「御無事で何よりです。お疲れさまでした。では、依頼報酬の確認をお願いします」



 職員さんがにこやかに紙を一枚提示する。魔物討伐数が載ってるのはどうやって調べてるんだろう。驚いて顔をあげると、ふと目に入った奥の方では紙に何かを必死で考えながら記入している現地の人がいた。もしかしてプレイヤーだけは討伐数が数字になって出るってことかな。



「この魔物の討伐数ってどうやってわかるんですか?」

「異邦人のギルド員様の場合は、ギルドに支給されている魔道具で正確にわかります」

「魔道具……」



 そっと訊くと、職員さんもそっと教えてくれた。魔道具ってなんかすごい。でも使ってる人をほとんど見たことないから一般には出回ってないよね。売ってたら欲しいくらいなんだけど。

 討伐数を見ると、俺が止めを刺した魔物の数はそれほど多くなかったせいかそこまでの数字は載ってなかった。隣の窓口では「お! 俺105匹も倒してたのかよ!」なんて驚いてる声も聞こえたけど。その人の三分の一にも満たない。

 ただし、回復系で活躍したのと、多分ロイさんを助けたので報酬が上乗せされていた。そこまでわかるのか。

 そしてボス撃破報酬が、金銭じゃなかった。報酬欄に『各種技能講義資格券一枚』って書かれていた。何だこれ。



「これってどんな報酬なんですか?」



 『各種技能講義資格券一枚』というところを指さして職員さんに聞いてみると、職員さんは「ボス討伐ありがとうございます」と丁寧に頭を下げた。



「その報酬は、各街で開催されている技能取得講義各種を、お好きな物一つだけ無料で受けることができる券です。その技能を身に着けるまでは無料で行いますので、ご安心して講義を受けてくださいね」

「それはどんな種類でもいいんですか?」

「きちんとギルドに登録されている正規の技能取得講義であればなんでも大丈夫です。あちらの方に各種講義一覧がありますので、よければどうぞ」

「ありがとうございます」



 ええ、すごい。ってことは、俺が剣技を身に着けたいってこれを持って道場に向かったら、剣技を身に着けるまでは教えて貰えるってことか。……うん、無駄になりそうだから剣技はやめとこう。

 討伐数分のお金をもらって、羊皮紙で出来たような趣のあるチケットを一枚手渡されて、俺のクエストは終わりを告げた。

 ギルド秘匿情報開示ってどんなだろう。

 探そうと思ってきょろきょろしていたら、奥の方に見慣れない大きな掲示板が設置されていた。でもそこには、『ただいま準備中』という紙が貼られている。きっとこの報酬受け渡しが終わってからゆっくりと開示されて行くんだろうなあ。でもこれ、クエストを受けなかった人にも開示されるんだ。

 もう一度クエスト欄を開いて報酬欄を見てみると、確かにそんなニュアンスだった。どっちにしろプレイヤーが頑張って街を守ったら秘匿情報は開示されてたってことか。

 それよりも気になったのは、技能講義一覧。何があるかな。

 人ごみを抜けて、数人がぽつぽつ立っている掲示板の方に向かう。

 そこには結構な種類の技能講義が載っていた。こんなにスキルを取得できるところがあったのか。知らなかった。やっぱりたまにはギルドに顔を出さないとダメだってことなんだろうな。



「あ、薬師さんもボス撃破したんだ。でも薬師なのにどうやって? ソロだよね……もしかして恋人さんと森に行ったとか」



 お隣で見てた女の子から、親し気に声を掛けられて俺はそっちを向いた。

 って、何で俺が薬師って。



「私は東の方で大きなサンドワーム倒したんだよ。もちろんパーティーでだけど。アレ、砂漠に出てくる水に寄って来るやつだよね。前に砂漠で見かけて青くなったことあるんだ。大きくて気持ち悪いからさ。薬師さんはどんな大物倒したの? でもいいの貰っちゃったね。私、これで水魔法取得する予定なんだ。まだ火と土しか覚えてなくてさ。でもその二つはレベルかなり上げたんだよ。魔法使いやってるんだけどね。あ、このゲームでは魔道士っていうのかな?」



 女の子は俺が口を挟む隙を与えずにしゃべり続け、後ろから声が掛かった瞬間「あ、呼ばれちゃった。じゃあね。薬師さん」と人ごみに消えていった。俺、一言も話さないまま終わったんだけど。っていうか俺、大分トレの街で顔を知られてる? ……やっぱり掲示板は絶対に見ないことにしよう。そこに書かれてる有力情報は雄太から入手することにしようそうしよう。……おかしい。俺、そこまで大々的に目立つ行動してないはずなのに。あれかな、ヴィデロさんに往来で抱き着くから目立っちゃうのかな。でもそれは絶対に譲れない一線だ。



 気を取り直して技能取得一覧を見る。横には値段も書いてあるんだけど、今回はそれを払わないで受けれるってことなんだ。

 上から順に見ていくと、剣士系技能から始まり、魔法使い技能、そして生産系技能、最後の方に、教会で習える技能が載っていた。あ、「祈り」もある。他の技能とかかる金額の桁が全く違うことにちょっと笑えた。



「どれにしようか、な」



 ムムムと唸りながら一覧を見ていく。生産系かなとも思うんだけど、当たり前なんだけど錬金術系は全くないし、薬師技能もほぼ持ってるし、他に必要なやつは大抵取得済みだから、あんまりこれってのがない。

 教会で教えてる技能にもう一つ『聖魔法』なんてのがあるけど、『祈り』スキルを取ったのも聖水を作りたかっただけだからなあ。しかも値段が他の魔法技能系より二桁ばっかり違うのが。さすがぼったくり。でもいらないけど。



「普通の魔法をとってもいいかもな。MPも増えたことだし」



 ポツンと呟くと、いきなり後ろから「何もこの街でそれを使わなくてもいいのよ?」と声を掛けられた。振り向くと、そこには見慣れた顔そっくりの美人顔があった。



「エミリさん」

「流石ねマック。大物をやっつけたのね」

「はい、でも主に門番さんたちが主流になってたんで俺はまるっきりサポートだったんですけど」

「それでも凄いわよ。戦闘職でもないあなたが大物撃破の一端を担うなんて。でも今回の魔物の大量発生、何とか大事にならずに収まってよかったわ。ありがとう」



 俺の横に立ったエミリさんは、周りからのプレイヤーの歓声に応えるように、ギルド内を一通り見回して、皆に向かって「ありがとう」と笑顔を振りまいていた。

 皆に注目される中、エミリさんは技能講義はその街その街で違っているんだということを教えてくれた。



「隣のクワットロに行くと、また違う技能講義が登録されているし、辺境に行けばさらに実用的な物があったりもするのよ。だから無理にトレで使わなくてもいいわ。期限もないし、じっくり考えなさい」

「そうします」



 頷くと、エミリさんはにっこりと笑った。



「じゃあこの一覧はもういいわね。ちょっとマックに用事があったのよ」

「え?」



 笑顔のままがしっと手首を掴んで俺を捕獲したエミリさんは、そのまま掲示板の裏の方から奥に俺を連れ込んだ。





 皆の死角から階段に向かい、俺の手首を握ったまま階段を上っていく。いつもエミリさんと話をする執務室に連れてこられると、応接セットに座らされた。

 すぐに秘書さんがお茶を淹れてきてくれる。

 エミリさんも目の前に座って、秘書さんの淹れてくれたお茶を手にして、一口飲んでほっと息を吐いた。



「マックったら全然ギルドの方に顔を出さないんだもの。クラッシュの店に行ってもすれ違うし。そろそろクラッシュに伝言を頼もうかと思ってたのよ」

「そ、それはすいません」



 確かにここには全然顔を出さないからなあ。工房と農園とクラッシュの店と門で俺の生活はほぼ事足りてるから。

 頭を下げると、エミリさんが苦笑した。



「用事っていうのは、改めてお願いがあるからなのよ。今教会が内部再生中なんだけど、そこでごり押しして、冒険者ギルドでも聖水を扱えるようになったの。それで、マックに聖水の納品を頼もうかと思って。他にも聖水を作れる人を募集する予定なんだけどね。でもほら、マックの聖水ってランクが高いって聞いたから」

「一応Sまでは作れるようになったんですけど。ああ、そうか。他の人は水魔法で聖水を作るから」

「マックは違うの?」

「俺の場合は魔法陣魔法で出した魔素濃度を濃くした水で作ってるから」

「ああ……それは他の人には作れないわね……ランクBまでは作れる人を確保したんだけど、どうしてもその上となるとねえ」



 俺の答えにエミリさんは小さく溜め息を吐いた。魔法陣魔法を使える人って、セイジさんとクラッシュと俺の他には獣人さんたちくらいしか知らないからなあ。でも古代魔道語を覚え始めた人もいるから、そこから魔法陣魔法に発展しないのかな。……って、それを覚える機会がないのか。



「ディスペルハイポーションだけじゃなくて聖水も並べたら、異邦人たちも気軽にディスペルハイポーションを自作できるようになると思うのよ。もちろんレシピも欲しい人には売るしね」

「確かに聖水があればすぐ作れますね。簡易キットで作れるから、薬師じゃなくても自家製ディスペルハイポーションは簡単ですし」

「だから、聖水を納品してくれないかしら。何もランクが高い物じゃなくていいのよ」



 もちろん否やはなかった。っていうかごり押しとか。教会がごたごたしてるのに乗じて恐ろしいことをするな、エミリさん。しかも教会の売りの解呪とか聖水販売とかにギルドを割り込ませて、教会の専売特許をなくしにかかってる。恐ろしい人だ。



「教会ってどこまで内部再生してるんですか?」



 その話ついでに、俺もちょっと気になっていたことを訊いてみた。だって前にクワットロでレガロさんの所に来た教会の人がいたから。当事者としては聞いてもいいよね。

 エミリさんはんー、と一瞬考えてから、「明日秘匿情報の一つとして掲示板に貼り出そうと思ってたんだけどね」と言いながら教えてくれた。



「教会の上の方がほぼ聖魔法を使えなくなってたから立て直しが大変そうなのよ。まだ育て始めの子たちも大分染まっちゃってたし、それを省いていかないと最悪教会解体まで発展しそうだったの。辛うじて聖魔法を使える人が各教会のトップに一応落ち着いてはいるんだけど、その人たちは強欲主義が当たり前の世代でしょ。だから、前に教会から離れていった司祭を探してる段階なのよ。内部再生って言っても、だから全然捗ってないの。そこが狙い目だったんだけど、あの技能講義一覧の値段も変えないと。すごく不人気だったのよ、教会の技能講義。私だって受けたくないもの、あんな馬鹿みたいな値段の物」



 教会はまだまだ大変そうでした。頭に立てそうな人がいないっていうのは組織としてかなり痛いんじゃないだろうか。かといって誰か適当に着任させるってのも性質上出来なそうだし。聖魔法を使えた人が闇魔法に手を伸ばしちゃったのが痛いらしい。聖魔導士は簡単に闇魔法を使えるようになるけど、闇魔法に手を染めたら、どう頑張っても聖魔法は発動しなくなるからって。勿論両方使える人は例外なくいないらしい。



「ここだけの話、魔法陣魔法だったら闇性質も聖性質も関係ないんだけどね。セイジに教えて貰った事なんだけど。魔法陣魔法は万能だって」

「そうなんですか。でもなんで?」

「何でって魔素の性質の問題じゃなくて、あれは魔法陣に描かれた文字を忠実に再現する魔法でしょ。だから魔素の性質なんて全く関係ないんですって。私にはいまいち魔法陣魔法がわからないから、そこらへんが知りたいなら、セイジに訊いてみるといいわよ」

「はい」

「他にも魔法には相性みたいなものがあるのよ。こういうのは魔道講義で教えて貰えるのよ。例えば火魔法の熟練度を上げた人は後から水魔法を覚えると上がり辛いとかね。まあ憶えようと思えば4大属性魔法と光闇魔法はすべて覚えられるんだけれど。聖魔法だけがちょっと違うのよ。マックはそういう講義は受けてないの?」

「生産系の講義は受けたんですけど魔法は受けなかったです。手広く覚えすぎると後が大変そうだったので」

「ふふ、違いないわ」



 剣技と魔法、特に戦闘用のスキルに関しては全く手掛けてませんでした。そう言うと、エミリさんはマックらしいわ、と笑った。







「あともう一つ。これはマックに指名依頼なんだけど……」



 そう言ってエミリさんから渡された依頼書には、思わぬ人物の名前が書かれていた。





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