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学園入学編
62‐触れ合い地獄※
しおりを挟むぱちゅっにちゅっにちゅっ
「はぁぅッ!アッ♡ぅっ、うッんッ!」
アーノルドが部屋の隅にあった姿見を引っ張り出してきて、僕たちの目の前に置いた。
おかげで僕の痴態が全て丸見えである。
四つん這いになってお尻だけ高くあげてる状態でアーノルドの欲望を後ろから受け入れる。
射精するとこのピアスが付いた耳をちょん切ると脅されているので、僕は今必死に自分の陰茎を手で握り、イかないように意識している。
だが、挿入される前も何回も何回も寸止めされて焦らされていた僕の理性はもうギリギリに削れかけている。手を離して楽になりたい欲望が渦巻いて仕方ない。
少しでも気分転換になるように、溶けた顔をして目の前に視線をずらすと、鏡越しにアーノルドと目が合い、ニヤリと笑われる。
だしたい、だしたい、だしたいっ!
らくになりたい。アーノルドおねがい。
アーノルドッ!らくにして、らくに…
そう思いながら後ろからガツガツと奥を突かれてヨダレを垂らしている僕は本当にメス犬みたいだ。
パンッ!ぱちゅッ!ぱちゅたちゅ!
「んぁあッ♡!んッ!あっ♡!ィっアあ♡!?しょ、しょこだめッッ♡!!だめぇッ!!」
アーノルドが僕の弱い所を攻める。我慢している手が離れそうになる。むしろ離したい。精子がギリギリまで上がってきているのに、強く握っているせいで出せない。痛い。
でも出したら本当に耳を切られてしまうかもしれない。アーノルドは本気でやりかねない。怖い。だしたい。痛いのやだ。もう離したい。
気持ちいいっ!気持ちいいぃ…!
「あーのるどっ、イくっ♡!めしゅイきするっ♡♡!ぁんッ♡おねがっ、とまって!!」
てぇはなれちゃう!おねがいっ!!おねがいッッ!!!
わるいこになっちゃうッ!!おねがいッッ!!!!
鏡越しに見えるアーノルドに目を合わせ懇願する。そんな僕を見てアーノルドは目を細め、愉悦の光を宿したまま告げる。
「だぁめ。イけ、ルーク」
バチュンッッッ♡♡!!
「イギュッッッァ゛ァ゛~~~~~~ッッッ♡♡♡!!」
一際強く前立腺を突かれつま先から頭にかけて快楽の電撃が走り、体が硬直する。
頭が真っ白になり、一瞬何が起こったのか分からなくなる。
はくはくと口で息をして、何とか肺に空気を取り込む。
「はっ…ひゅっ…ぁぅぅ~~……」
今だ快感が続き頭がぼーっとする中で、ハッとして下を見る。
陰茎を握っている手は血管が浮き出るほど強く力を入れており、精子は出てなかった。
あ…よかった…ぼく、わるいこじゃなかったぁ……。
そう思ったからか、手の力が少し抜けてしまった。
ぴゅるっ…
「ぁ…」
少しだけ精子を漏らしてしまった。
ど…どうしよう。どうしよう。ぼく、ぼくっ…
目の前を見上げて鏡の中のアーノルドの表情を伺う。
冷めた目で僕を見て口の端をぺろりと舐めるアーノルドと目が合う。
「あーぁ…出しちゃったね。駄目な子だなぁ、ルーク」
ひゅっと息が詰まる。
「ごめ、なさいっ!つぎ、つぎはちゃんとがまんするから、だから、…っその…」
アーノルドの言葉に慌てて言い訳が勝手に口から出てくる。
「ゆ、ゆるして…おねがぃ…」
いたいのやだ。こわいめしないで。つめたくしないで。
みすてないで。あーのるど。アーノルド。
「っふ、はは!」
そんな僕のみっともない姿を見て、アーノルドがうっとりと愉悦に浸ったかのように笑う。
「僕でいっぱいだね。ルークの中。可愛い♡
いいよ、必死で可愛いルークに免じて許してあげる。
つぎは僕が出すまで出しちゃダメだよ。いいね」
「ぅ、ん。わかったぁッ…ぁっ♡」
またアーノルドが動き始める。先程とは違い、めいいっぱい奥を狙って突いてくる。僕の肉壁が嬉しそうに蕩けて、アーノルドの肉棒を美味しそうにきゅうきゅうと締め付けて食している。
今度こそ漏らさないように陰茎を握る片手だけはギュッと痛くなるほど力を入れる。
ばちゅんっ!たちゅんッ♡ばちゅばちゅ♡♡!!
「ぁーのるどぉっ♡!!アっ、んぁッ♡♡!あ゛ッ♡♡あーのるどっ♡あ゛ん゛ッッ♡!」
いたい、きもちいい、いたい、きもちいいっ!
頭がぐちゃぐちゃになってもう自分が何を喋っているか分からない。
とにかく射精しないことと気持ちいいという事しか分からない。
「っ……!…し、めすぎ。ルーク…
きもちいい?ぼくもう、ルークにしぼりとられそ…」
「はっふ、だしてぇッ♡!!あーのるどッッ♡♡!ぁっ…も、イかせてぇッ…!!」
ラストスパートと言わんばかりにアーノルド残しの動きがバツンバツンと強く早くなって当たる肌がヒリヒリするが、そんなことどうでも良かった。
またきちゃう!メスイキしちゃうっ!!やだっこわい、こわいやだやだやだやぁッッ…!!!
「ッッぅ…!」
「ッッぃ゛ぁ゛~~~~~~ッ♡♡♡!!!」
火花が体全身に走って舌を突き出して、シーツを握りしめ何とか耐えるように身体を震わせる。
「フーーーッ………」
「アァ…ン……ふっ……は……ぁ…」
アーノルドが獣のような息を吐き、僕の中に熱を吐き出している。お腹を温かいものに満たされる感覚にゾクゾクと震えてしまう。
僕も流石に2回目は耐えきれなかったのか、陰茎を握る手は完全に緩んでしまい、トロトロと緩い射精をして精子でベッドを汚していた。
「はーーッ…ン……んん……」
ベッドに伏して涎と生理的涙でシーツを汚しながら、目の前の鏡の自分と目が合う。
上半身をぺったりとベッドに付けて、完全にアーノルドに屈服した形でピクピクと痙攣している身体。
上気した紅く火照った顔に、困ったように下がった眉。だらしなく開けて犬みたいに呼吸する口。
赤く腫れぼったくなって濡れてる目。
本当に、僕動物だ。ただ、性を貪る卑しいメス犬。
そして後ろで顔を赤くし、汗を垂らしている王子様が僕の腰を掴んで自身を引き抜き、息を整えていた。
ギロリとまだギラギラしている翡翠と目が合う。
「フー……トロトロだね。ルーク。
きもちよかったぁ?」
「……ん…」
短く返事をする。
くしゃり、
僕の髪を優しく撫ぜるような感触にひゅっと息が詰まる。
鏡を見るとアーノルドが後ろから僕の頭を撫でていた。
パシンッ!
思わず頭を撫でる手を払い除けてしまった。
手痛かったよね。ごめんなさい。
でもアーノルドが悪い。
なんで、なんで撫でる。
やめてよ。気持ちがゾワゾワして落ち着かないから。
やめて、さわらないで。
そう思いつつも怒っているであろうアーノルドの顔を恐る恐る少し振り向いて様子を見る。
予想よりも怒っている様子はなく、ただ悪い笑みをうかべをて笑っている顔に思わずぎょっと目を見開いてしまう。
ガバッ
「ぃッぅ…!?」
腕を強く引っ張られそのままアーノルドの胸に飛び込んでしまう。
そして片手は後頭部を、もう片手は背中を優しく撫でられる。
「や、アーノルドやめてっ…なんで…っ」
「ルークはさぁ、天邪鬼だよね。
僕知ってるよ。撫でられるの好きだよね。
もっと素直になればいいのに」
「いや、ちがう。好きじゃない。好きじゃないから。離して、アーノルド。やめて」
情事後で力の入らない身体を何とか使い、離れようとするがビクともしない。
「ルーク、撫でさせてくれたらピアスのことは見逃してあげる。耳を切らないであげるし、無理やり外すのもやめる。
どう?抵抗する?」
「っ…」
なんだその選択肢。そんな、そんなの……いや、我慢すればいい。気持ちの痛みなど物理に比べたら軽い。そうだろ?
断罪される時はきっと一瞬だよ。そう。受け入れなきゃいい。そうだよね。
だから大丈夫。大丈夫だよ。
と言うか、やっぱり切り落としたり何かしらで無理矢理はずそうとは思ってたんだ。恐ろしいな。…本当に。アーノルドも酷いね。
「…わかった」
「ふっ…いい子だねルーク」
そう言われた途端、何か胸の奥から出そうになるのを必死に抑える。
撫でるのを再開したアーノルドはさっきよりも丁寧でゆっくりした動作で僕の頭を撫でていく。
より人の手を感じて落ち着かない。心拍数が上がって汗が出てくる。
絶対受け入れるな。だめだ。だめっだめだめだめ。
甘えたくなる気持ちをとにかく抑える。潰す。でもゾンビみたいに湧き上がってきてキリがない。
地獄だ。地獄すぎる。はやく、早く終わってよ。
そんな僕の願いは届かず、撫でられながら挿入されるという正直寸止めよりキツイ第2ラウンドまで始まり、途中やっと戻ってきて僕を探しに来たラルクが開かない部屋のドアを壊すまで甘やかし地獄は続いた。
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