やがて光りの王となり

雉村由壱

文字の大きさ
157 / 208
【 第三章 】やがて光りの王となり

朝日の中で③*

しおりを挟む
 寝室ではマティアスが布団に包まり丸くなっていた。

「すまん、待たせた」

 その丸い物体を撫でながら様子を伺う。興冷めしてしまっただろうかと不安に思っているとマティアスがモソモソと顔を出した。

「誰か来たのか? ……ダンか?」

 マティアスはなんだか不安そうな顔で尋ねてくる。

「ん。追い返した」
「いいのか? 何か大事な用事だったのかも」
「今これより大事な用事なんて無い」

 カイがきっぱりそう言い切るとマティアスは少し目を逸らし「そ、そうか」と小さく言った。

「うう、寒っ」

 カイはそう言ってマティアスが被る上掛けの中に強引に入り、その温かい肌に身を寄せた。

「んっ……冷たぁっ」

 マティアスが抗議してくるがその声も色っぽい。カイは肌を撫でながら若干冷めてしまった空気を戻したくて、少しからかうように囁いた。

「何? ダンに妬いてんの?」

 その言葉にマティアスは唇を噛み締めエメラルドの瞳でじっと睨んできた。

「えっ……まじで……?」

 カイは目を見張った。
 マティアスは目を逸らし「だって……」とむくれながら言う。

「まだ数回しか会ってないのに、私よりもカイと親しくなってるんだもの……」

「そんなこと無いだろう?」

 カイにとってダンは仲良くしておくべき村人でしかない。いや、最近は良き友だと思っているが、カイ自身の心に占める重要度はマティアスには遠く及ばない。

「いや、カイは私にするより遥かに砕けた口調で話してるっ!」

 上掛けの中で向かい合ったマティアスがキッと睨み言ってくる。
 過去の男の浮気に大泣きしていた程ではないしろ、自分にもこうして独占欲を見せ嫉妬しているマティアスにカイは喜びを抑えきれず抱き締めた。

「ああっ、ヤバいっ……!」
「なっ、……んっ!」

 戸惑っているマティアスを抱き寄せ尻を撫で、蕾を探る。そして何度も合わせた唇も吸った。

「これ以上我慢したら俺、歯止めきかなくなるっ」

 カイはベッドから出ると菜種油の土瓶を取り、中身を手のひらに少量出すと上掛けを捲った。

「痛かったらちゃんと言えよ。約束な」

 念押ししつつマティアスの脚を開かせる。
 マティアスは潤んだ瞳で見つめながらもコクリと頷いた。

 柔らかな蕾に指で掬った油を塗り込めつつ、中を探る。油分で濡れたそこはぬるぬると指二本を飲み込んでいく。

「んっ……はぁ……」

 マティアスが艶めかしく溜め息をついた。少し萎えていた中心部が再び硬さを取り戻していく。

「あぁんっ! カイぃぃ……っ!」
「気持ちいいか?」
「も、もうっ!」

 快感に耐えられずマティアスが腰を揺らす。その光景にカイも煽られていった。指を引き抜き、手に残った油を自らの怒張にも塗りたくった。

「入れるぞ」
「う、ん……っ」

 マティアスの濡れた蕾に亀頭を押し付けるとそこはヒクヒクと吸い付いてきた。一気に突き入れたい衝動を抑え、ゆっくりと中へと侵入を試みる。しっかりと解されたそこはズブズブとその肉塊を飲み込んでいった。

「はっ、はあぁぁんっ……っ」
「あぁ、すっげ……」

 エラの張った一番太い部分が肉輪を通った。内壁がきゅうきゅうとカイの欲望の塊に吸い付いてくる。

「痛く、無いか?」

 はぁはぁと荒く呼吸をするマティアスはカイの問いかけに微かに首を縦に振った。

「じゃ、もうちょっと奥……」

 カイがそう言い、腰を進めるとマティアスがカイの腕を掴んできた。

「んあっ! だっ、だめっ!」
「痛いか?」
「んんああぁぁっっ!」

 マティアスは絶叫と共に身体をビクビクと震えさせたと思うと、起立していた可愛らしい果実から白蜜がぴゅっと飛び出した。

「んっ……くっ……ご、ごめんっ……」

 射精と共にその柔らかな蕾がさらにきつくカイを締め付けてくる。カイは激しく揺さぶりたい衝動を必死に堪えた。

「ああ、凄いな。入れただけなのに」

 快楽の波に呑まれたマティアスは恍惚とし蕩けた瞳をカイに向けてくる。どうやら入れた瞬間、マティアスのイイ所を擦り上げてしまったようだ。

「……カイ、好きにして……」
「ん……」

 先に出してしまい申し訳なく思ったのかマティアスがそう言ってきた。カイはマティアスに覆い被さり背中に手を回させた。そしてマティアスにキスをしながら緩く腰を動かす。

「んっ……ぁっ……」

 射精でさらに敏感になった身体。マティアスからは小さな喘ぎが漏れ、それごと吸い込むようにカイはキスを重ねた。キスの合間にマティアスが尋ねる

「カイも……きもち、いい?」
「ああ、すげぇいいよ」

 油断すると千切れてしまいそうな理性をなんとか保ち、マティアスを傷付けないように優しく抱く。するとマティアスが潤んだ瞳を向けて言った。

「奥……出して……いっぱい……」

 カイは驚きながらも静かに答えた。

「あんなこと……もう二度としないよ」

「……なぜ、だ? 私の中、出すの嫌か?」

 マティアスが不安そうに聞いてくる。

「まさか。あんな自分勝手はもうしないよ。……後始末も大変だったろ?」

 カイの問いかけにマティアスはふるふると首を横に振った。

「ま、魔術で……処理したんだ」
「そんなこと……出来るのか……」
「だ、だから……ね……お願い……」

(騎士様にもそうさせてたんだろうか……)

 冷静でいろと言う理性と、むくむくと湧く嫉妬心。そうだ、この無垢な蕾を犯した男が他にもいるのだ。

 カイはグイッとさらに深く突き入れた。

「はあぁぁっんっ!」

 カイは中を大きく抉りながら、マティアスの首筋を舐める。

「あっ、あっ、あんっ」

 激しい突上げだが、マティアスの男性器が再び硬くなっていた。

「いいか……?」
「ぁんっ、いぃ……!」
「中、すげぇ、蕩けてる……」

 互いの快楽を確認しあって上り詰めていく。

「ああっ、もうっ! 中、良いんだなっ?!」
「んっ! ああカイっ! 出してっ!」

 より激しく腰を打ちつけ、カイはマティアスの最奥に子種をぶつけた。

「んんんっ!!!」

 その刺激でマティアスも再び、ビクビクと薄い精を吐き出した。

「ん、ぁ……嬉し……」

 蕩けた瞳で見つめてくるマティアスにカイはもう一度口づけた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

エリート上司に完全に落とされるまで

琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。 彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。 そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。 社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

騎士が花嫁

Kyrie
BL
めでたい結婚式。 花婿は俺。 花嫁は敵国の騎士様。 どうなる、俺? * 他サイトにも掲載。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

うちの鬼上司が僕だけに甘い理由(わけ)

藤吉めぐみ
BL
匠が勤める建築デザイン事務所には、洗練された見た目と完璧な仕事で社員誰もが憧れる一流デザイナーの克彦がいる。しかしとにかく仕事に厳しい姿に、陰で『鬼上司』と呼ばれていた。 そんな克彦が家に帰ると甘く変わることを知っているのは、同棲している恋人の匠だけだった。 けれどこの関係の始まりはお互いに惹かれ合って始めたものではない。 始めは甘やかされることが嬉しかったが、次第に自分の気持ちも克彦の気持ちも分からなくなり、この関係に不安を感じるようになる匠だが――

処理中です...