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少女の狂気
しおりを挟む某日某所
大学進学を機に一人暮らしをしていた私は両親との折り合いが悪く、ここ数年は帰省をしていなかった。
しかしこの日、数年ぶりに実家へと帰省していた。とある目的をもって………
その目的というのは探し物。
私は幼稚園児のときに買ってもらったペディという名前のクマのぬいぐるみを探していた………
「お母さーーん!私のぬいぐるみ知らな~い?」『え?どんなぬいぐるみなの?』「クマのぬいぐるみだよ。クマの。」『そんなの知らないわよ。』
(そんなのって………ったくこの女………いや、母さんは使い物にならないわね……はぁ、どうしよう。おばあちゃんとの思い出のぬいぐるみなのに………)
そう、このぬいぐるみはただのぬいぐるみではないのだ。先月他界した祖母が私の誕生日にとプレゼントしてくれたもので当時の私にとって1番の宝物だった。そしてそれは今も変わらない。祖母の葬式後にペディのことを自分の手元に置きたいと思いこうして実家に探しにきたのだった………
(ない、ない、ない!どうしよう。おばあちゃんにプレゼントしてもらった大切なぬいぐるみだったのに………大切な……そんなぬいぐるみを放ったらかしにした私のバカ………)
私が高校生の時に友人に言われたそんな汚いぬいぐるみを大事にしてるなんて恥ずかしいという一言で私はぬいぐるみを押し入れにしまいこんでしまったのだ。
「お母さん、本当に知らないの?」『知らないわよ~あ、でも去年の大掃除の時になんか、薄汚れててボロ雑巾みたいなぬいぐるみを捨てたような………』
「あ゙ぁ?」
『でもクマのぬいぐるみではなかったはずだよ。クマ耳なかったし。うん、なかった。間違いない。』
「なるほどねぇ。私がずっとペディでばっかり遊んでたせいで耳の綿が無くなっちゃってた私の大切な大切なぬいぐるみを捨てたわけねぇ………」
『いや、その悪気はなかったというか。その、あの、ごめんなさい。』「許せない、許せない、許せない、許せない!!!」『本っ当にごめん!!』「ねぇお母さん、謝罪だけで何やっても許されるなら警察はいらないんだよ。」
『あ、えと、その。』「うるさいなぁ、もう黙ってくれない?見苦しい言い訳なんて聞きたくないから。どれだけ私の怒りに油を注ぐつもりなの?それに私はこれ以上ペディの仇であるあなたの声なんて聞きたくないし、まして顔なんて見たくない。ペディ、待っててね。すぐにあなたの仇は討つよ……」
『え?ちょっと何を持って……』「何って包丁だよ?見てわからない?」
『ちょっと落ち着いt』
「私は冷静だよ。でも、決めたの。仇を討つって。私はペディを殺したあなたが今ものうのうと生きているという事実を許容できそうにないの。だからねお母さん、あなたには死んでもらうよ。」
『え?止めて!こないで!!』
「止めるわけないでしょ、お母さん。お母さん、これまで育ててくれたことには感謝してる、ありがとう。でもあなたは私にとって最も大切な物を踏みにじった。だからもうこれは私の中で決まったことなんだ。」
『じょ、冗談だよねぇ。ウソでしょ?ウソだと言ってy………カハッゴホッゴホッグハッ………』
「あぁやっと静かになった。フフッ仇の片方は討ったよ、クマさん。私もすぐに行くわ。でも私はあなたのいる天国には行けないかもしれない。それでも必ずあなたの元に行くわから待っててね。」
実の母を刺し殺した私はペディの仇のもう1人を包丁で突き刺した。
「カハッ………ハァハァハァ………これで………グハッ………復讐は終わりかぁ………ハァハァ………ペディ………ハァハァ………大好きだよ………」"バタンッ"
おばあちゃんっ子であった彼女にとって祖母の死は彼女を狂わせるのに十分な出来事であったのだろう………
死後彼女がペディに会えたかどうかは神様と彼女しか知り得ないことだが、彼女たちが天国で穏やかに暮らしていることを切に願う。
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