22 / 41
第22話
しおりを挟む
トンネルを掘り始めてから数時間。
夕方まで作業を続けるつもりだったけれど、私はそろそろ区切りをつけようと考えた。
理由は単純、魔力の限界。
まだ完全に枯渇したわけではないけれど、このまま続ければ夕方からのギルの新兵器作りに支障が出る。
私は錬金術で作った測定器――距離を魔力反応で計るメーターを取り出し、針の位置を確認する。
「約三百メートル、ってところか。海までの直線距離がだいたい十五キロ程度だから、進捗率でいえば二パーセントほど……初日にしては上出来ね」
海まで穴をつなげるだけなら、単純計算であと一ヶ月半ということになる。
完成目標が三ヶ月後なので、十分悪くない成果と言えるのだけれど……。
「ふぅ。じゃあ今日はここまでにしておきましょうかね」
「ぜぇ……はぁ……う、うん……そうしよう……」
そこにいたのは、息も絶え絶えに地面に突っ伏しているギルだった。
「あーあ、言わんこっちゃない。だからあれほどペースを考えなさいよと忠告したのに」
ギルの担当は掘り出した土砂の排出。
荷馬車に山盛りの土を積み、往復しながら外へ運び出す――想像以上の重労働だ。
しかも掘れば掘るほどトンネルは長くなり、必然的に出口までの距離が伸びていく。
つまりどんどん往復の負担が増えるという地獄仕様。
だというのに、本人は終始全力ダッシュ。
私が途中で壁に穴を開けて排出口を作ろうかと提案しても、「君の魔力がもったいない」と言って走り続けた。
曰く、これも強くなるための修行だとかなんとか。
で、その結果がこの虫の息状態。
「ねぇ、ほんとに大丈夫?」
「はは……なんのこれしき……ぜんぜん余裕だよ……」
どう見ても余裕ゼロなんだけど。
仕方ない。やっぱり、アレの出番ね。
私はポーチから小瓶を取り出した。
中身はどろりとした緑色の液体。
「はい、口あけて」
「それは……?」
「元気になる“お薬”よ」
「へぇ、それはありがたい……」
ヘトヘトな表情ながらも嬉しそうに頬を緩めるギル……が、しかし。
「ぐぅっ!? んんっ、んんんんんんんぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」
私が彼の口に小瓶を突っ込んだ直後、ギルは目を見開いて地面を転げ回った。
そしてしばらくジタバタしたあと、ようやく息を整え、声を絞り出した。
「ゴホッ! ゴホッ! な、なんだこれ!? この世のものとは思えない味がしたんだけど!?」
「どう? 私が作った改良ポーションは? 体、軽くなったでしょ?」
「え? ……あ、そう言われてみれば……。信じられない。こんな即効性のあるポーションは初めてだ。まさかこれも――」
「ええ、もちろん錬金術の力よ」
「やっぱり。でもすごい、こんなものまで作れるとは」
ギルは腕を振り、足踏みしながら、体の変化を確かめている。
すっかり元気を取り戻した様子だ。
「でしょ? でもね、材料が貴重だから備蓄はほとんどないの。今日は初日だから特別。明日からはペース配分をちゃんと考えて」
「了解。でもこれ、もうちょっと味どうにかならない?」
「……努力はしてるのよ?」
私は肩をすくめながら苦笑する。
ポーションは死の山脈で採れた複数の薬草を調合したもの。瘴気の除去に魔力を割いたから、味まで調える余裕はなかった。
ま、これも良薬口に苦し。
驚異的な疲労回復力と即効性を同時に実現させたんだから、多少の苦味くらいは我慢してもらわないと。
「そっか。それなら仕方ない。……でも残念だな。もしこの薬が大量にあれば、毎日倒れるまで特訓できると思ったのに」
まったく、懲りないわね。
さっきまで地べたをのたうち回っていた人間のものとは思えない感想だこと。まあ、そのやる気だけは買うけど。
ちなみに備蓄については、今ある在庫の数を減らしたくないという本音もある。
来たるべき隣国との戦争のため。
兵の少ないこの国では、戦場に立つ一人ひとりの命が貴重だ。
だからこそ、短時間で兵を戦線に復帰させられるこの薬は命綱になる。
いずれ本格的に量産体制を整えられるまで、なるべく乱用は避けたい。
「まあでもなんだかんだギルが頑張ってくれたおかげで、私も掘ることだけに集中できたわ。ありがとね」
「どういたしまして。俺もいい鍛錬になったよ」
「ならよかった。けど、くれぐれもほんとに無理はしないでね。トンネルづくりはまだ始まったばかりなんだし。それに、ただ穴を掘って終わりってわけでもないしね。無事に海まで辿り着いた後も、やらなきゃいけない作業はたくさんあるんだから」
「そうなのかい? 他には何をしないといけないんだ?」
「まずは徹底した壁の再点検と補強ね。人が通る以上、崩落なんて絶対にあってはいけないもの。ここはとにかく万全を期すわ」
私はトンネルの壁に手を当てながら答えた。
「そしてそれが終わったら今度は雨の日対策なんかね。水の侵入を防ぎつつ、それと同時にもし入り込んでしまった場合に排出するための仕組みづくり。あとは馬車とは別に運搬が楽になる仕掛けなんかもチロッと考えてるから、それもできれば実現したいところね」
「なるほど。そう聞くと大変そうだな」
「うん。だから穴を掘るだけならあと一か月半で終わるけど、最終的には三ヶ月程度かかる見込み」
つまり、目標まではかなりギリギリのスケジュール。
とはいえ、それだけの価値はある。
この道が完成すれば、海と街が一つにつながる。
物資の流通が変わり、国の形そのものが変わる。
「というわけで、その間ギルにはみっちり付き合ってもらうからそのつもりで」
「了解。がんばるよ」
「まあもし二人じゃ間に合わなそうだったら、そのときは軍から人を借りることも考えなくちゃだけど」
とはいえ、それは最終手段だ。
グロウ兄様の率いる部隊はいまも海辺で拠点づくりの真っ最中。できることなら彼らの手は煩わせたくない。
そうでなくても、我が国は全てにおいて慢性的な人手不足なのだ。
だからこうしてたった二人だけの作業というわけ。やれるとこまでは自分たちの手で頑張りたい。
「よし、それじゃあ行きましょうか。グロウ兄様も待っていることでしょうし」
「そうだな」
この後は約束どおり、グロウ兄様によるギルの特訓。
私たちは道具を片付けつつお兄様の待つ海まで向かった。
夕方まで作業を続けるつもりだったけれど、私はそろそろ区切りをつけようと考えた。
理由は単純、魔力の限界。
まだ完全に枯渇したわけではないけれど、このまま続ければ夕方からのギルの新兵器作りに支障が出る。
私は錬金術で作った測定器――距離を魔力反応で計るメーターを取り出し、針の位置を確認する。
「約三百メートル、ってところか。海までの直線距離がだいたい十五キロ程度だから、進捗率でいえば二パーセントほど……初日にしては上出来ね」
海まで穴をつなげるだけなら、単純計算であと一ヶ月半ということになる。
完成目標が三ヶ月後なので、十分悪くない成果と言えるのだけれど……。
「ふぅ。じゃあ今日はここまでにしておきましょうかね」
「ぜぇ……はぁ……う、うん……そうしよう……」
そこにいたのは、息も絶え絶えに地面に突っ伏しているギルだった。
「あーあ、言わんこっちゃない。だからあれほどペースを考えなさいよと忠告したのに」
ギルの担当は掘り出した土砂の排出。
荷馬車に山盛りの土を積み、往復しながら外へ運び出す――想像以上の重労働だ。
しかも掘れば掘るほどトンネルは長くなり、必然的に出口までの距離が伸びていく。
つまりどんどん往復の負担が増えるという地獄仕様。
だというのに、本人は終始全力ダッシュ。
私が途中で壁に穴を開けて排出口を作ろうかと提案しても、「君の魔力がもったいない」と言って走り続けた。
曰く、これも強くなるための修行だとかなんとか。
で、その結果がこの虫の息状態。
「ねぇ、ほんとに大丈夫?」
「はは……なんのこれしき……ぜんぜん余裕だよ……」
どう見ても余裕ゼロなんだけど。
仕方ない。やっぱり、アレの出番ね。
私はポーチから小瓶を取り出した。
中身はどろりとした緑色の液体。
「はい、口あけて」
「それは……?」
「元気になる“お薬”よ」
「へぇ、それはありがたい……」
ヘトヘトな表情ながらも嬉しそうに頬を緩めるギル……が、しかし。
「ぐぅっ!? んんっ、んんんんんんんぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」
私が彼の口に小瓶を突っ込んだ直後、ギルは目を見開いて地面を転げ回った。
そしてしばらくジタバタしたあと、ようやく息を整え、声を絞り出した。
「ゴホッ! ゴホッ! な、なんだこれ!? この世のものとは思えない味がしたんだけど!?」
「どう? 私が作った改良ポーションは? 体、軽くなったでしょ?」
「え? ……あ、そう言われてみれば……。信じられない。こんな即効性のあるポーションは初めてだ。まさかこれも――」
「ええ、もちろん錬金術の力よ」
「やっぱり。でもすごい、こんなものまで作れるとは」
ギルは腕を振り、足踏みしながら、体の変化を確かめている。
すっかり元気を取り戻した様子だ。
「でしょ? でもね、材料が貴重だから備蓄はほとんどないの。今日は初日だから特別。明日からはペース配分をちゃんと考えて」
「了解。でもこれ、もうちょっと味どうにかならない?」
「……努力はしてるのよ?」
私は肩をすくめながら苦笑する。
ポーションは死の山脈で採れた複数の薬草を調合したもの。瘴気の除去に魔力を割いたから、味まで調える余裕はなかった。
ま、これも良薬口に苦し。
驚異的な疲労回復力と即効性を同時に実現させたんだから、多少の苦味くらいは我慢してもらわないと。
「そっか。それなら仕方ない。……でも残念だな。もしこの薬が大量にあれば、毎日倒れるまで特訓できると思ったのに」
まったく、懲りないわね。
さっきまで地べたをのたうち回っていた人間のものとは思えない感想だこと。まあ、そのやる気だけは買うけど。
ちなみに備蓄については、今ある在庫の数を減らしたくないという本音もある。
来たるべき隣国との戦争のため。
兵の少ないこの国では、戦場に立つ一人ひとりの命が貴重だ。
だからこそ、短時間で兵を戦線に復帰させられるこの薬は命綱になる。
いずれ本格的に量産体制を整えられるまで、なるべく乱用は避けたい。
「まあでもなんだかんだギルが頑張ってくれたおかげで、私も掘ることだけに集中できたわ。ありがとね」
「どういたしまして。俺もいい鍛錬になったよ」
「ならよかった。けど、くれぐれもほんとに無理はしないでね。トンネルづくりはまだ始まったばかりなんだし。それに、ただ穴を掘って終わりってわけでもないしね。無事に海まで辿り着いた後も、やらなきゃいけない作業はたくさんあるんだから」
「そうなのかい? 他には何をしないといけないんだ?」
「まずは徹底した壁の再点検と補強ね。人が通る以上、崩落なんて絶対にあってはいけないもの。ここはとにかく万全を期すわ」
私はトンネルの壁に手を当てながら答えた。
「そしてそれが終わったら今度は雨の日対策なんかね。水の侵入を防ぎつつ、それと同時にもし入り込んでしまった場合に排出するための仕組みづくり。あとは馬車とは別に運搬が楽になる仕掛けなんかもチロッと考えてるから、それもできれば実現したいところね」
「なるほど。そう聞くと大変そうだな」
「うん。だから穴を掘るだけならあと一か月半で終わるけど、最終的には三ヶ月程度かかる見込み」
つまり、目標まではかなりギリギリのスケジュール。
とはいえ、それだけの価値はある。
この道が完成すれば、海と街が一つにつながる。
物資の流通が変わり、国の形そのものが変わる。
「というわけで、その間ギルにはみっちり付き合ってもらうからそのつもりで」
「了解。がんばるよ」
「まあもし二人じゃ間に合わなそうだったら、そのときは軍から人を借りることも考えなくちゃだけど」
とはいえ、それは最終手段だ。
グロウ兄様の率いる部隊はいまも海辺で拠点づくりの真っ最中。できることなら彼らの手は煩わせたくない。
そうでなくても、我が国は全てにおいて慢性的な人手不足なのだ。
だからこうしてたった二人だけの作業というわけ。やれるとこまでは自分たちの手で頑張りたい。
「よし、それじゃあ行きましょうか。グロウ兄様も待っていることでしょうし」
「そうだな」
この後は約束どおり、グロウ兄様によるギルの特訓。
私たちは道具を片付けつつお兄様の待つ海まで向かった。
2
あなたにおすすめの小説
『ゴミ溜め場の聖女』と蔑まれた浄化師の私、一族に使い潰されかけたので前世の知識で独立します
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
呪いを浄化する『浄化師』の一族に生まれたセレン。
しかし、微弱な魔力しか持たない彼女は『ゴミ溜め場の聖女』と蔑まれ、命を削る危険な呪具の浄化ばかりを押し付けられる日々を送っていた。
ある日、一族の次期当主である兄に、身代わりとして死の呪いがかかった遺物の浄化を強要される。
死を覚悟した瞬間、セレンは前世の記憶を思い出す。――自分が、歴史的な遺物を修復する『文化財修復師』だったことを。
「これは、呪いじゃない。……経年劣化による、素材の悲鳴だ」
化学知識と修復技術。前世のスキルを応用し、奇跡的に生還したセレンは、搾取されるだけの人生に別れを告げる。
これは、ガラクタ同然の呪具に秘められた真の価値を見出す少女が、自らの工房を立ち上げ、やがて国中の誰もが無視できない存在へと成り上がっていく物語。
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
役立たずの【清浄】スキルと追放された私、聖女の浄化が効かない『呪われた森』を清めたら、もふもふ達と精霊に囲まれる楽園になりました
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
侯爵令嬢のエリアーナは、ただ汚れを落とすだけの地味なスキル【清浄】を持つことから、役立たずと蔑まれていた。
ある日、絶大な聖なる力を持つ「聖女」が現れたことで、婚約者である王太子から婚約破棄と国外追放を言い渡されてしまう。
行くあてもなく、誰も近づかない『呪われた森』へと逃げ込んだエリアーナ。
しかし、彼女が何気なくスキルを使うと、森を覆っていた邪悪な呪いがみるみる浄化されていく。
実は彼女の【清浄】は、あらゆる穢れや呪いを根源から消し去る、伝説級の浄化能力だったのだ。
呪いが解けた森は本来の美しい姿を取り戻し、伝説の聖域として蘇る。
その力に引き寄せられ、エリアーナのもとには聖獣の子供や精霊、もふもふの動物たちが次々と集まってきて……。
一方その頃、聖女の力では浄化できない災厄に見舞われた王国は、エリアーナを追放したことを激しく後悔し始めていた。
転生先の説明書を見るとどうやら俺はモブキャラらしい
夢見望
ファンタジー
レインは、前世で子供を助けるために車の前に飛び出し、そのまま死んでしまう。神様に転生しなくてはならないことを言われ、せめて転生先の世界の事を教えて欲しいと願うが何も説明を受けずに転生されてしまう。転生してから数年後に、神様から手紙が届いておりその中身には1冊の説明書が入っていた。
【完結】人々に魔女と呼ばれていた私が実は聖女でした。聖女様治療して下さい?誰がんな事すっかバーカ!
隣のカキ
ファンタジー
私は魔法が使える。そのせいで故郷の村では魔女と迫害され、悲しい思いをたくさんした。でも、村を出てからは聖女となり活躍しています。私の唯一の味方であったお母さん。またすぐに会いに行きますからね。あと村人、テメぇらはブッ叩く。
※三章からバトル多めです。
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
何故か転生?したらしいので【この子】を幸せにしたい。
くらげ
ファンタジー
俺、 鷹中 結糸(たかなか ゆいと) は…36歳 独身のどこにでも居る普通のサラリーマンの筈だった。
しかし…ある日、会社終わりに事故に合ったらしく…目が覚めたら細く小さい少年に転生?憑依?していた!
しかも…【この子】は、どうやら家族からも、国からも、嫌われているようで……!?
よし!じゃあ!冒険者になって自由にスローライフ目指して生きようと思った矢先…何故か色々な事に巻き込まれてしまい……?!
「これ…スローライフ目指せるのか?」
この物語は、【この子】と俺が…この異世界で幸せスローライフを目指して奮闘する物語!
無能だと捨てられた第七王女、前世の『カウンセラー』知識で人の心を読み解き、言葉だけで最強の騎士団を作り上げる
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
エルミート王国の第七王女リリアーナは、王族でありながら魔力を持たない『無能』として生まれ、北の塔に長年幽閉されていた。
ある日、高熱で生死の境をさまよった彼女は、前世で臨床心理士(カウンセラー)だった記憶を取り戻す。
時を同じくして、リリアーナは厄介払いのように、魔物の跋扈する極寒の地を治める『氷の辺境伯』アシュトン・グレイウォールに嫁がされることが決定する。
死地へ送られるも同然の状況だったが、リリアーナは絶望しなかった。
彼女には、前世で培った心理学の知識と言葉の力があったからだ。
心を閉ざした辺境伯、戦争のトラウマに苦しむ騎士たち、貧困にあえぐ領民。
リリアーナは彼らの声に耳を傾け、その知識を駆使して一人ひとりの心を丁寧に癒していく。
やがて彼女の言葉は、ならず者集団と揶揄された騎士団を鉄の結束を誇る最強の部隊へと変え、痩せた辺境の地を着実に豊かな場所へと改革していくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる