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「おい、少し落ち着けよな!ばか!」
……しまった、最後の”ばか”はいらなかったか。
けど、こんなに我慢させた優真が悪い。
俺は感情のままに、優真の胸ぐらを引っ掴んだ。
「ひ、陽斗君……?」
「お前さ、恋愛初心者なのはいいけど……俺の事、もっと見ろよ」
「あ……」
俺の言葉に、優真はどうやらハッとしたらしい。
急に大人しくなった。
ちょっと面白い。
俺は続ける。
「今、優真が嬉しいのも分かるし、テンション爆上がりするのも、いいと思う。けど、俺の事……もっと、構えよなっ……!」
ああ、恥ずかしい。
自分から”構え”なんて、どんだけだよ。
それに、そこまで言わないと構ってくれない優真にも腹が立つ。
俺は不機嫌になり、顔を俯けた。
すると、頭上から柔らかな声音が降ってきた。
「ごめん、陽斗君……僕としたことが、君を放って、何をしているんだろうね……おいで?」
「……っ」
俯いたままでいると、そっと腰元を引き寄せられ、腕の中に閉じ込められた。
そして、耳元に唇が寄せられると、甘い声で囁かれる。
「嬉しくて、舞い上がってしまったんだ……許してくれる?」
「ん……っ、耳、や……」
「……陽斗?」
「あっ……」
艶めいた声で呼び捨てにされ、俺は思わず全身を跳ねさせた。
でも、まだ許してやらない。
優真の胸に顔を埋め、俺は願望を口にする。
「もっと……触れてくれなきゃ、許さねーから」
……しまった、最後の”ばか”はいらなかったか。
けど、こんなに我慢させた優真が悪い。
俺は感情のままに、優真の胸ぐらを引っ掴んだ。
「ひ、陽斗君……?」
「お前さ、恋愛初心者なのはいいけど……俺の事、もっと見ろよ」
「あ……」
俺の言葉に、優真はどうやらハッとしたらしい。
急に大人しくなった。
ちょっと面白い。
俺は続ける。
「今、優真が嬉しいのも分かるし、テンション爆上がりするのも、いいと思う。けど、俺の事……もっと、構えよなっ……!」
ああ、恥ずかしい。
自分から”構え”なんて、どんだけだよ。
それに、そこまで言わないと構ってくれない優真にも腹が立つ。
俺は不機嫌になり、顔を俯けた。
すると、頭上から柔らかな声音が降ってきた。
「ごめん、陽斗君……僕としたことが、君を放って、何をしているんだろうね……おいで?」
「……っ」
俯いたままでいると、そっと腰元を引き寄せられ、腕の中に閉じ込められた。
そして、耳元に唇が寄せられると、甘い声で囁かれる。
「嬉しくて、舞い上がってしまったんだ……許してくれる?」
「ん……っ、耳、や……」
「……陽斗?」
「あっ……」
艶めいた声で呼び捨てにされ、俺は思わず全身を跳ねさせた。
でも、まだ許してやらない。
優真の胸に顔を埋め、俺は願望を口にする。
「もっと……触れてくれなきゃ、許さねーから」
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