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お兄ちゃんの歪んだ愛情
お兄ちゃんの歪んだ愛情
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「怒ってるよ。当たり前だろ。橘がいなくなり、遥琉がいなくなり、気付いたら千里と裕貴までいなくなってて。俺だって、未知を実の妹のように思ってるんだ。俺だけ置いてきぼりなんて」
ふて腐れながら不満を口にする笹原さん。何かに気が付いたみたい。
「裕貴、橘の隣にいる男は?」
「菱沼組の幹部で、菱沼ビルディングの取締役の柚原だ」
「俺は夢でも見てるのか?あの橘が遥琉や未知以外の男と一緒にいる。しかも手を繋いで・・・」
目を見張りかなり驚いていた。
「橘の尻に敷かれたいと自ら志願し、プロポーズした」
「へぇ~~変わった物好きもいるものだ」
橘さんに背中を支えて貰いながら立ち上がり、笹原さんに頭を下げる柚原さん。
「初めまして、柚原です」
「笹原です。義兄がお世話になってます」
ぎこちなく挨拶を交わすと「帰るぞ」片腕で軽々と千里さんを肩に担いだ。
「ダーリン、パンツ見えちゃうから下ろして!それにアタシ帰んない!」
「誰が家に帰るって言った?ホテルに行くに決まってるだろ。最近忙しくて全然構ってやれなかったから、他の男をたぶらかそうととしていたんだろ?」
「そんな訳ないでしょ!柚原とは本当に何でもないの!ただの友達」
「じゃあ聞くが、なんでこんな格好してるんだ?一晩かけてじっくり聞いてやる」
「ちょっと何でそうなるの!」
千里さんと笹原さんのやり取りに、永原先生と南先生が呆気にとられていた。
すみません、お騒がせして。
彼と平謝りするしかなかった。
柚原さんら菱沼組の若い衆の皆さんに守ってもらいながら帰宅すると、寝ないで待っていてくれた一太と遥香が泣きながら走ってきた。
一太は大好きなパパに。
遥香は大好きなママとままたんに。
それぞれしがみついて、安心したのか二人ともわんわんと大泣きして、なかなか泣き止まなかった。
橘さんからなかなか離れようとしない思わぬ小さな強敵に柚原さんも為術もなく、大人しく待つしかなくて。
裕貴さんや心さんにからかわれていた。
ふて腐れながら不満を口にする笹原さん。何かに気が付いたみたい。
「裕貴、橘の隣にいる男は?」
「菱沼組の幹部で、菱沼ビルディングの取締役の柚原だ」
「俺は夢でも見てるのか?あの橘が遥琉や未知以外の男と一緒にいる。しかも手を繋いで・・・」
目を見張りかなり驚いていた。
「橘の尻に敷かれたいと自ら志願し、プロポーズした」
「へぇ~~変わった物好きもいるものだ」
橘さんに背中を支えて貰いながら立ち上がり、笹原さんに頭を下げる柚原さん。
「初めまして、柚原です」
「笹原です。義兄がお世話になってます」
ぎこちなく挨拶を交わすと「帰るぞ」片腕で軽々と千里さんを肩に担いだ。
「ダーリン、パンツ見えちゃうから下ろして!それにアタシ帰んない!」
「誰が家に帰るって言った?ホテルに行くに決まってるだろ。最近忙しくて全然構ってやれなかったから、他の男をたぶらかそうととしていたんだろ?」
「そんな訳ないでしょ!柚原とは本当に何でもないの!ただの友達」
「じゃあ聞くが、なんでこんな格好してるんだ?一晩かけてじっくり聞いてやる」
「ちょっと何でそうなるの!」
千里さんと笹原さんのやり取りに、永原先生と南先生が呆気にとられていた。
すみません、お騒がせして。
彼と平謝りするしかなかった。
柚原さんら菱沼組の若い衆の皆さんに守ってもらいながら帰宅すると、寝ないで待っていてくれた一太と遥香が泣きながら走ってきた。
一太は大好きなパパに。
遥香は大好きなママとままたんに。
それぞれしがみついて、安心したのか二人ともわんわんと大泣きして、なかなか泣き止まなかった。
橘さんからなかなか離れようとしない思わぬ小さな強敵に柚原さんも為術もなく、大人しく待つしかなくて。
裕貴さんや心さんにからかわれていた。
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