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第二章
少女はお揃いが好き。
しおりを挟む明日から夏休みである。
「ちょっと来て下ださる?」
ソフィア様は、私とアビゲール様を喫茶室に呼び出した。
小いさな赤い箱が二人に渡された。
なんだろう?
「さあさあ、開けてみて下さいまし、」
綺麗なネックレスがはいっていた。
「まぁ、なんて綺麗な緑魔石!」
アビゲール様が声を上げた。
私のは金の魔石だ!
「そして、わたくしはこれ!」
ソフィア様の胸元には白い石のネックレス。
石にはウレクラの花が彫ってあり
周りはレースのように彫金された縁飾りがついていた。
小ぶりだか、とても手の込んだ逸品だ。
石の色は違えど、同じ細工。
「こんなにも、素晴らしいお品物、、、
いただけませんわ。」
アビゲール様が辞退する。
「ダメよ、これはお揃いなの。
私たちお友達でしょ!受け取って下さいな。」
そしてアビゲール様の耳元で何か囁いた。
「まぁ!、、それでしたらわたくし、是非いただきますわ。」
ニッコリ笑って、私を見た。
「ほら、マリアベル様、付けてご覧になって。」
アビゲール様が付けてくれた。
「よくお似合いになってよ!わたくし達、お揃いですわね。」
「そうね、お揃いね!」
ソフィアとアビゲール、二人並んで私を見てニッコリと微笑んだ。
——————-
ソフィアはマリアベルにネックレスという名の探知機を付けたのであった。
「これで、少しは安心だわ、ウフフ」
——————-
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