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Part2 Rasidensy Days of the Southern Hospital
Chapter_08.謹慎事件(1)お味噌汁を作ってもらった話~多恵子、自宅謹慎処分となる
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At the Southern Hospital, Nakagusuku Village, Okinawa; 8:22AM JST November 17, 1999.
The narrator of this story is Tsutomu Uema.
季節は夏から秋へと移り、はや十一月。サザン・ホスピタルでもかなり長袖姿が目立ってきた。騒がれた一九九九年も、あと一ヶ月ちょっとでおしまいだ。
今日は十一月十七日。あの、しし座流星群がやってくる。僕の記憶に間違いがなければ、かなり大規模な流星群のはずだ。
たしか去年は雨だった。今年もちょっと、期待薄。
願い事、したいんだけどな。
え、何の願い事かって?
一つ目は、アメリカの医師免許を来年には取れますように。
もう一つは……、言わずと知れた、多恵子のことだ。
あれからもう四ヶ月も経つのに、全然進展がない。それとなく遠まわしに攻めているつもりなのだが、彼女は非常に、非常に鈍い人だ。
一度など、こちらとしてはかなり捨て身の覚悟で
「味噌汁作ってよ」
と言ってみた。これ、有名なセリフだよな?
しかし、だ。彼女は普通に
「夕飯のリクエストは、お母に頼んだら?」
と返事をしたのだ。なーんもわかっちゃいない。言い出した以上は仕方がないから、なんとか理由をつけて作ってもらうように食い下がると、
「わかった、作るよ」
と言って、ショルダーバッグからペンとメモ帳を取り出し、
「で、何の味噌汁にするわけ?」
と真顔で聞かれてしまった。
いや、まあ、おいしかったです。東風平のおばさんの娘だけはあるなと思った……なんて悠長に褒めている場合じゃないってば!
本当に、ここまで手ごたえがないと、神頼みでも星頼みでもしたくなるのは、人情ってものでしょうが。
僕は昨夜からの当直を終え、整形外科病棟へ向かおうとしていた。夕べも冷えたし、今日は病院の売店で大好きな焼き芋でも買って早めに帰ろうか、などと考えていた。
「あ、上間先生! おはようございます」
向こうからナースの粟国さんが駆け寄ってきた。夜勤明けなのに肌がつやつやしている。本当に、美人だな。未だに彼氏募集中なんて信じられないよ。
「おはよー」
のんびり受け答えしてみたが、なにやらいつもと様子が違う。切羽詰まっている感じだ。
「あの、多恵子の話、聞きました?」
「多恵子? あれ、一緒の当番じゃないの?」
「それが、その」
粟国さんの側に、これから日勤の千秋さんもやってきた。二つに分けたお下げ髪がちょっと曲がっている。
千秋さんは独特な雰囲気を持ってて、僕と妙に気が合った。家にまだ足踏みミシンや木炭アイロンがあるとか、GE社の冷蔵庫を使っているとか、Cレーション(米軍の戦闘用携帯食。深緑色の缶にクラッカーなどが入っている)を食べたことがあるとか、そういうマニアックな話題で盛り上がってしまう。
「あ、上間先生! 多恵子、今日から自宅謹慎食らったんです」
「自宅謹慎?」
最初は意味がよく飲み込めなかったが、次第に、これはかなり重大な問題だということがわかった。自宅謹慎は解雇へのイエローカード。訓告よりも上の処分だ。でも、多恵子がなぜ?
「五二六号室のワダさん、ご存知ですよね?」
粟国さんが声を落として僕に告げた。
「ああ、糖尿病合併症で治療中の、大柄で、もみあげのある?」
すると、二人は小声になり早口でしゃべりはじめた。
「そうそう、ヤクザあがりの、すっごいガラわるい人!」
「あの人、入院したときから、あたしたち看護師にちょくちょく絡んでたんです」
「胸とかお尻とか触ってきて、やらしいったら、ありゃしない!」
「で、昨日、多恵子が深夜勤で巡回してたところを、後ろから抱きついたらしいんです」
え? 何だって? 多恵子に抱きついた、だと?
僕の中で悪魔の声が囁く。
次の回診で精密検査と称して、太ももの内側でも抓ってやろうか?
でも、その必要はなかった。粟国さんがこう続けたのだ。
「で、多恵子がたまらず投げ飛ばしちゃったんですよ」
それを聞いて、正直、ほっとした。そうか。あいつ、また投げたのか。
高三の秋、多恵子が見知らぬ大男を投げ飛ばしたことが昨日のことのように蘇る。
なにはともあれ、今回も君自身に危害が及ばなくて、よかった。
「すごいよね、表彰モノだよね!」
千秋さんの賞賛に、思わず頷きそうになる。
……いや、頷いちゃいけないって。
患者さんを投げ飛ばすなんて、決して褒められたことじゃないんですから。
「あの、……それで?」
僕は冷静さを装って続きをうながした。粟国さんが言葉を継いだ。
「そしたら、マギー師長がすっごく怒って、患者さんを危険な目に合わすなんて何事だ! って、三日間の自宅謹慎命じたんです。ひどいじゃないですか! だって正当防衛ですよ? あたしたち、みんなで抗議したんですけど、師長が聞く耳もたないんです」
粟国さんも千秋さんもカンカンだ。僕だって内心はそうだ。
「ワダさん、こんな病院もうごめんだ、って、さっき別の病院へ転院されたそうです。こっちこそごめんですよ! あー、すっとした」
粟国さんの言葉を受け、僕の中の悪魔が毒を吐く。
ちぇっ、なーんだ。せっかく、思う存分、多恵子の分まで抓ってあげようと思っていたのに。
「あたしたち、みんな多恵子に感謝してるんです。あんなハイエナみたいな男追い払ってくれて。なのに、多恵子が一人で責任負って謹慎処分なんて!」
ははーん、これで、読めた。
もともと、ワダさんは招かざる客だった。誰一人、ワダさんを歓迎してはいなかったのだ。
医者が患者さんに手を出す、いわゆるドクター・ハラスメントに対しては、ここ数年世間の風当たりがかなり厳しい。しかし、看護師に患者さんがセクハラをしても、そう表沙汰にはならない。セクハラという行為自体が立証しにくいことに加え、病院側が世間の評価に敏感で、少々のことでは患者さんを悪者にはできないからだ。だから、しわ寄せはすべてスタッフへいく。
今回の場合、多恵子は実力で自らへの危害を阻止した。しかし、患者さんに危害を加えたとして世間から管理体制の不備を問われることをサザン・ホスピタル側は恐れたのだ。だから、本来は被害者であるはずの多恵子に謹慎処分を課して、名目を保った。
問題を起こした患者さんが出て行って一番胸をなでおろしているのは、スタッフではない。ほかならぬサザン・ホスピタルの管理者サイドだ。
「つまり、多恵子がスケープゴートにされたってわけだな?」
「そうそう。そうなんですよ」
粟国さんも千秋さんもうなずいている。不条理な話だ。
「あたし、さっきから多恵子の携帯に電話したりメール入れたりしてるんですけど、何の反応もないんですよ。だから、すごく心配で。上間先生、多恵子ん家ちによくいらっしゃるんでしょう? 当直明けでお疲れのところ申し訳ないんですけど、あとで様子見てきてもらえませんか?」
行きたい。今すぐにでも東風平家へ飛んで行きたい。
僕は、高校時代の多恵子を思い出していた。彼女は事件の翌日、怪我を負わせた自責の念から花束を買って大男を見舞っている。自分を襲った男を、だ!
「やっぱり、おかしいよね」
「おかしいどころの話じゃないよ! 何考えてる?」
「……だよねー。でも、なんか悪い気がしてさ。悩んだけど、行って来た…行って来たけど、おじさんの顔見たら、とっても怖くなって、花束置いてすぐ帰った」
「お前、ホントにフラー! 人良すぎ! これでまた何かされたら、どうするわけ?」
「うちはフラーだよ。どうせ」
僕の前でしゃくりあげながらつぶやいた多恵子の姿が、今でも瞼の裏に焼き付いている。それくらい純粋な人なのだ。
真面目で責任感の強い彼女のこと、きっと必要以上に自分の非を責めて落ち込んでいるだろう。彼女自身が、患者さんからのセクハラに加え、病院の体面を保つために矢面に立たされた、二重の意味での被害者だっていうのに!
僕は今日のスケジュールを素早くおさらいした。午後の回診終了までは身動きが取れそうもないが、指導医の伊東先生に事情を話して、なんとか早く切り上げよう。伊東先生は職員組合の書記長だ。きっと多恵子の味方になってくれる。
「……わかった。昼過ぎにでも行って来る」
「ありがとうございます! 多恵子に、あたしたちみんな待ってるって伝えてください」
「上間先生、お願いします!」
頭を下げる二人に僕はしっかり頷いた。 ((2)へつづく)
The narrator of this story is Tsutomu Uema.
季節は夏から秋へと移り、はや十一月。サザン・ホスピタルでもかなり長袖姿が目立ってきた。騒がれた一九九九年も、あと一ヶ月ちょっとでおしまいだ。
今日は十一月十七日。あの、しし座流星群がやってくる。僕の記憶に間違いがなければ、かなり大規模な流星群のはずだ。
たしか去年は雨だった。今年もちょっと、期待薄。
願い事、したいんだけどな。
え、何の願い事かって?
一つ目は、アメリカの医師免許を来年には取れますように。
もう一つは……、言わずと知れた、多恵子のことだ。
あれからもう四ヶ月も経つのに、全然進展がない。それとなく遠まわしに攻めているつもりなのだが、彼女は非常に、非常に鈍い人だ。
一度など、こちらとしてはかなり捨て身の覚悟で
「味噌汁作ってよ」
と言ってみた。これ、有名なセリフだよな?
しかし、だ。彼女は普通に
「夕飯のリクエストは、お母に頼んだら?」
と返事をしたのだ。なーんもわかっちゃいない。言い出した以上は仕方がないから、なんとか理由をつけて作ってもらうように食い下がると、
「わかった、作るよ」
と言って、ショルダーバッグからペンとメモ帳を取り出し、
「で、何の味噌汁にするわけ?」
と真顔で聞かれてしまった。
いや、まあ、おいしかったです。東風平のおばさんの娘だけはあるなと思った……なんて悠長に褒めている場合じゃないってば!
本当に、ここまで手ごたえがないと、神頼みでも星頼みでもしたくなるのは、人情ってものでしょうが。
僕は昨夜からの当直を終え、整形外科病棟へ向かおうとしていた。夕べも冷えたし、今日は病院の売店で大好きな焼き芋でも買って早めに帰ろうか、などと考えていた。
「あ、上間先生! おはようございます」
向こうからナースの粟国さんが駆け寄ってきた。夜勤明けなのに肌がつやつやしている。本当に、美人だな。未だに彼氏募集中なんて信じられないよ。
「おはよー」
のんびり受け答えしてみたが、なにやらいつもと様子が違う。切羽詰まっている感じだ。
「あの、多恵子の話、聞きました?」
「多恵子? あれ、一緒の当番じゃないの?」
「それが、その」
粟国さんの側に、これから日勤の千秋さんもやってきた。二つに分けたお下げ髪がちょっと曲がっている。
千秋さんは独特な雰囲気を持ってて、僕と妙に気が合った。家にまだ足踏みミシンや木炭アイロンがあるとか、GE社の冷蔵庫を使っているとか、Cレーション(米軍の戦闘用携帯食。深緑色の缶にクラッカーなどが入っている)を食べたことがあるとか、そういうマニアックな話題で盛り上がってしまう。
「あ、上間先生! 多恵子、今日から自宅謹慎食らったんです」
「自宅謹慎?」
最初は意味がよく飲み込めなかったが、次第に、これはかなり重大な問題だということがわかった。自宅謹慎は解雇へのイエローカード。訓告よりも上の処分だ。でも、多恵子がなぜ?
「五二六号室のワダさん、ご存知ですよね?」
粟国さんが声を落として僕に告げた。
「ああ、糖尿病合併症で治療中の、大柄で、もみあげのある?」
すると、二人は小声になり早口でしゃべりはじめた。
「そうそう、ヤクザあがりの、すっごいガラわるい人!」
「あの人、入院したときから、あたしたち看護師にちょくちょく絡んでたんです」
「胸とかお尻とか触ってきて、やらしいったら、ありゃしない!」
「で、昨日、多恵子が深夜勤で巡回してたところを、後ろから抱きついたらしいんです」
え? 何だって? 多恵子に抱きついた、だと?
僕の中で悪魔の声が囁く。
次の回診で精密検査と称して、太ももの内側でも抓ってやろうか?
でも、その必要はなかった。粟国さんがこう続けたのだ。
「で、多恵子がたまらず投げ飛ばしちゃったんですよ」
それを聞いて、正直、ほっとした。そうか。あいつ、また投げたのか。
高三の秋、多恵子が見知らぬ大男を投げ飛ばしたことが昨日のことのように蘇る。
なにはともあれ、今回も君自身に危害が及ばなくて、よかった。
「すごいよね、表彰モノだよね!」
千秋さんの賞賛に、思わず頷きそうになる。
……いや、頷いちゃいけないって。
患者さんを投げ飛ばすなんて、決して褒められたことじゃないんですから。
「あの、……それで?」
僕は冷静さを装って続きをうながした。粟国さんが言葉を継いだ。
「そしたら、マギー師長がすっごく怒って、患者さんを危険な目に合わすなんて何事だ! って、三日間の自宅謹慎命じたんです。ひどいじゃないですか! だって正当防衛ですよ? あたしたち、みんなで抗議したんですけど、師長が聞く耳もたないんです」
粟国さんも千秋さんもカンカンだ。僕だって内心はそうだ。
「ワダさん、こんな病院もうごめんだ、って、さっき別の病院へ転院されたそうです。こっちこそごめんですよ! あー、すっとした」
粟国さんの言葉を受け、僕の中の悪魔が毒を吐く。
ちぇっ、なーんだ。せっかく、思う存分、多恵子の分まで抓ってあげようと思っていたのに。
「あたしたち、みんな多恵子に感謝してるんです。あんなハイエナみたいな男追い払ってくれて。なのに、多恵子が一人で責任負って謹慎処分なんて!」
ははーん、これで、読めた。
もともと、ワダさんは招かざる客だった。誰一人、ワダさんを歓迎してはいなかったのだ。
医者が患者さんに手を出す、いわゆるドクター・ハラスメントに対しては、ここ数年世間の風当たりがかなり厳しい。しかし、看護師に患者さんがセクハラをしても、そう表沙汰にはならない。セクハラという行為自体が立証しにくいことに加え、病院側が世間の評価に敏感で、少々のことでは患者さんを悪者にはできないからだ。だから、しわ寄せはすべてスタッフへいく。
今回の場合、多恵子は実力で自らへの危害を阻止した。しかし、患者さんに危害を加えたとして世間から管理体制の不備を問われることをサザン・ホスピタル側は恐れたのだ。だから、本来は被害者であるはずの多恵子に謹慎処分を課して、名目を保った。
問題を起こした患者さんが出て行って一番胸をなでおろしているのは、スタッフではない。ほかならぬサザン・ホスピタルの管理者サイドだ。
「つまり、多恵子がスケープゴートにされたってわけだな?」
「そうそう。そうなんですよ」
粟国さんも千秋さんもうなずいている。不条理な話だ。
「あたし、さっきから多恵子の携帯に電話したりメール入れたりしてるんですけど、何の反応もないんですよ。だから、すごく心配で。上間先生、多恵子ん家ちによくいらっしゃるんでしょう? 当直明けでお疲れのところ申し訳ないんですけど、あとで様子見てきてもらえませんか?」
行きたい。今すぐにでも東風平家へ飛んで行きたい。
僕は、高校時代の多恵子を思い出していた。彼女は事件の翌日、怪我を負わせた自責の念から花束を買って大男を見舞っている。自分を襲った男を、だ!
「やっぱり、おかしいよね」
「おかしいどころの話じゃないよ! 何考えてる?」
「……だよねー。でも、なんか悪い気がしてさ。悩んだけど、行って来た…行って来たけど、おじさんの顔見たら、とっても怖くなって、花束置いてすぐ帰った」
「お前、ホントにフラー! 人良すぎ! これでまた何かされたら、どうするわけ?」
「うちはフラーだよ。どうせ」
僕の前でしゃくりあげながらつぶやいた多恵子の姿が、今でも瞼の裏に焼き付いている。それくらい純粋な人なのだ。
真面目で責任感の強い彼女のこと、きっと必要以上に自分の非を責めて落ち込んでいるだろう。彼女自身が、患者さんからのセクハラに加え、病院の体面を保つために矢面に立たされた、二重の意味での被害者だっていうのに!
僕は今日のスケジュールを素早くおさらいした。午後の回診終了までは身動きが取れそうもないが、指導医の伊東先生に事情を話して、なんとか早く切り上げよう。伊東先生は職員組合の書記長だ。きっと多恵子の味方になってくれる。
「……わかった。昼過ぎにでも行って来る」
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