無慈悲な正義と女難

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第一章 現代編(闇組織の存在)

02 奴隷販売業者②(由美)

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翌日、大きな木箱が二つ白川運輸のトラックで届けられた。取り敢えずリビングに運ばせると、運送担当の若い連中には何も知らされていないようで、
「壊れ物だから十分気を付けて運ぶよう社長から指示されていましたが、それにしても随分重い荷物ですね」
と聞いて来たが、少し遅れて三十代前半くらいの美女が姿を見せ
「運送屋は運ぶだけ、荷物の中身に興味を持つのは禁止よ。これは少ないけど御苦労賃、後は私がやるから、貴方達はもう帰って良いわ」
若い連中に封筒を渡した女は、若い連中が別荘を出て、トラックが立ち去るのを窓から確認すると、隆之の前まで来て、
「私、白川浪江さんの友人で川上由美と申します」
由美が差し出した名刺には、名前と携帯電話だけしか記載されていない。取り扱っている商品が商品だけに、真ともな女で無いことが名刺でも判る。
「まずは商品を見て貰いましょうか?」
頑丈そうな木箱を道具も無しにどうして開くのかと眺めていると、まずは二つの箱の蓋の片側に嵌められた錠前を外し、次に次に錠前の左右からペンチを使って太い針金を引き抜いた。錠前の反対側は裏蝶番だったようで、二つの蓋を開くと中を覗き込み
「商品に輸送中の損壊は無さそうね」
由美は事務的に呟くと、今度は錠前側からペンチで針金を引き抜き、ゆっくり正面側を開いた由美が中から梱包材を取り出すと、両膝を抱えるようにして腰を下ろして座る人らしきモノに白い布が被せてあるのが見えた。
由美は続いてもう一つの木箱の正面を同じように開き、中の梱包材を取り出すと最初に開いた箱の正面に戻り
「入荷番号2035号、調教師が教えたように上手くアピールすれば、お前のご主人様になって頂けるのよ。売れ残った牝犬が販売所でどんな仕打ちを受けていたか、お前も見て分かっているでしょ」
由美が白い布を剥がすと、膝を抱えるようにして箱に収まっていた女が、少しふら付きながら立ち上がる。
由美が女の猿轡を外し、ピシッと尻を叩くと、女はゆっくり隆之の正面に歩いて来た。女が身に付けているのはピンクの極上ビキニで、薄い生地から硬く尖った乳首の形がはっきり見て取れた。
しかも小さ過ぎる布地から、乳輪がチラチラ見え、ボトムも陰毛どころかピラピラがハミ出しそうで、隠すどころか寄り卑猥さを醸し出している。
隆之と視線を合わした瞬間、助けを求めるような表情を見せたが、直ぐに深くお辞儀をしながら、そのまま後ろ向きになって脚を大きく開くと、隆之に向かって綺麗なお尻を突き出す。
ボトムは、細い紐でお尻の穴が隠れ切れずにいた。女が暫く、隆之に向かってイヤラしく尻を振っていると、
「もう、それぐらいで良いから、自己紹介を始めなさい」
由美に声を掛けられると
「はい」
大きく返事をした。女は身体を起こし正面を向くと直ぐ床に正座し、三つ指を突き床に額を押し付けると、豊かに張った綺麗なお尻を高く掲げ
「私は入荷して2週間足らずで出荷され、調教を満足に終えていない未熟な牝犬奴隷です。まだ、お見せ出来る芸の一つも有りませんが、お客様がご主人様になって頂けたなら、私は身も心も全てをご主人様に捧げご奉仕する事をお誓い致します」
「未熟と言いながら、良く躾られた挨拶をするじゃないか」
そう言いながら、どっかで会った女性のように感じたが、思い出せない。
「奴隷購入が初めてのお客様は、完全調教済みよりこのような未調教牝犬を好まれる方々が多いので急遽出荷致しました。と言っても最低限の躾は当然していますのでご安心ください。さて、この牝犬ですが一流大学英文科卒後、10年程大手商社の社長秘書をしていた才女ですから、奴隷秘書としてもお役に立つと思います」
悪女っぽい笑みを浮かべた由美は女に向かって
「さあ、自己紹介を続けなさい」
「はい、人間年齢は36歳、スリーサイズは上から90・50・88、ブラサイズは65Gカップです。自分では判りませんが、私とセックスした男性から名器だと何度も言われていましたので、お客様にも十分満足して頂ける道具だと思います。ただ、大変申し訳有りませんが、アナル調教はまだ未経験ですので、ご主人様として調教頂きたく、お願い致します」
言い終わると女は立ち上がり背中に手を回しビキニトップの紐に手を掛けた。
「その必要は無い」
隆之からビキニを外すことを止められ、女は不安そうな顔で由美に視線を送る
「お客様、この牝犬はお気に召さなかったのでしょうか?」
「いや、予想以上の理想的な牝で満足している。殆ど隠す役目をしていない極小ビキニのボトムからハミ出したおマンコのビラビラは色素沈着もなく、トップから覗く綺麗な乳輪、今のままで十分品定め出来たので敢えて脱ぐ必要は無いと判断したのだが、君がどうしてもビキニを持ち帰ると言うなら、脱がさせても構わないが?」
「滅相もございません。それでは、この牝犬を引き取って頂けるのですね」
「そう話を急がなくても、君としてはもう一つの箱が本命なんだろ。まずは見せてくれ」
二人目が本命と指摘された由美は一瞬顔を引き攣らせていたが、直ぐに
「はい、入荷番号1998号、お前も2035号のようにしっかりアピールするのよ」
由美が白い布を剥がすと、女はすっと立ち上がり隆之の正面まで歩み寄ると、お辞儀をしながら
「自慢出来るような身体では有りませんが、まずは検分頂き、その上でご主人様になって頂けるのであれば、牝犬として極上の奉仕をお約束致します」
前の女と異なり猿轡を附されていない事、場馴れした挨拶、これらから先の女が本命で、監視役として送り込まれたのが、この女だと隆之は確信を得ていた。多分、二人同時に引き取らない限り、先の女を手に入れる事は許してくれないだろう。
挨拶を終えた女は、辛うじて割れ目を隠せるだけの布地しかない純白のバタフライ風ボトムを身に付けていたが、先の女と違って陰毛が見当たらず薄い布地からハッキリおマンコの縦筋が見えている。
剃毛や普通の脱毛クリームでは、手足に比べ格段に毛が太い陰毛は必ず毛根跡が残る。しかし、この女は生まれながら無毛症だったかのように、スベスベで毛根の痕跡が見られない。無毛症でなければ、最低でも1年以上前に陰毛を永久脱毛されたのだろう。
女のビキニトップの三角布地は一辺3cm程度しか無い。先の女より2サイズは豊かに盛り上がった爆乳の頂点で存在を誇示している淡いピンクの乳首は隠れ切れずにトップから頭を覗かせている。
女は脚を少し開き気味にして腰を突き出すようなポーズをしてから、今度は前屈みの体勢で後ろ向きになると、暫く悩ましくお尻を振り、身体を起こすと正面を向き、隆之を淫靡な目でしっかり見詰めながら、
「人間年齢は32歳、スリーサイズは上から95・53・91、ブラサイズは65Iカップです。調教済みのアナルと締まりの良いおマンコ、濃厚なオーラルフェラでご主人様を大満足させて差し上げることをお約束致します」
二人の女を交互に確認した隆之は、
「何も甲乙つけ難い良い牝を紹介して貰えて、とても感激している。それで、二匹とも引き取るとして相場は幾ら程なのかな」
由美はしてやったりと
「森下会長ならこの牝犬の相場などお分かりだと思いますが」
あくまで隆之に決めさせ高額で引き取らせる魂胆なのはまる判りなのだが、暫く上得意の客だと思わせておく必要もあり
「取り敢えず、これだけしか用意していないのだが、足らなければ遠慮無く言ってくれ」
隆之が6000万の現金を収めたジュラルミンケースを差し出すと、由美は直ぐに金額を確認し満足そうな笑みを浮かべ
「標準相場ですと1998号で2500万、2035号で2000万と言ったところです。今回は初回という事で6000万でお取引させて頂きましたが、次回からは標準相場でお売り致しますので、今後も宜しくお願いします」
「今後も掘り出しモノがあれば声を掛けてくれ。ところで、幾つか尋ねたいことがあるのだが」
「組織の根底に関わる内容にはお答え出来ませんが、どのような事でしょうか」
「まずは、君と浪江ちゃんの関係を教えてくれないか?」
「浪江は高校の後輩よ。彼女ってズベ公風な面があるから、筋の奴らに何度も連れ去られそうになってたのを助けてやったら、由美お姉さんとか呼んで懐いてしまっただけで、深い関係は無いわ」
「それなら、君と取引した事は浪江ちゃんには黙っていて欲しいのだが?」
「娘同然の浪江に知られたくないのと万が一の時、巻込みたく無いって事ね。私も浪江には人材派遣業と言って森下会長を紹介して貰ったから、彼女を犯罪者にするのは本意でないから、私の方からは絶対話さないと約束するわ」
「そうして貰うと助かる。ところで、君の調教場と言うのかどうか知らないが、どれくらいの牝がストックされているのかね」
「需要と供給の関係、新規牝犬の調達具合によって多少の変動はありますが、12から40歳までの牝犬が50匹程度は常にストックされています。上位組織の特別会員になれば、大型施設でのイベント参加やオークションにも参加出来るようです。私も詳細は知らないのですが、入会審査も厳しく入会金も半端な額ではないはずです」
「せっかく、牝犬を手に入れたのだから、調教方法などを勉強出来る機会が欲しいと思っているので」
「それなら私の方から上位組織幹部に話を伝えておきます。森下会長なら財力、信用度も申し分無いと思いますので半年程で承認されるでしょう」
「取り敢えず期待は余り持たずに吉報を待ってみますよ」
隆之の返答に由美は少しヘソを曲げたのか、暗い笑みを浮かべ、深々とお辞儀をすると
「本日は当方より高額購入頂き誠に有難う御座います。さて今後も末永く取引頂く上での条件がありますので説明いたします。その一、購入頂いた商品の過去を詮索及び商品から聞き出す事は禁止とします。その二、商品が助けを求めた場合は私に連絡を行う。その三、私達との取引を一切他人に漏らさない。その四、私達の組織に敵対するような行為は禁止。これらの条項に違反された場合は、お客様の生命の保証は出来ません」
由美の脅しに苦笑いを浮かべ
「まあ、貴女の組織とは仲良くお付き合いしたいと思っていますので、特別会員の件は宜しくお願いしますよ。それと、私に連絡する際にはこの名刺に記載されたアドレスにお願いします」
由美に名刺を差し出すと、裏面を少し眺め
「プライベートアドレスですね。サーバーはどちらを利用されているのですか」
「メールサーバーはこの別荘に置いています。外部サーバーは色々危ないですからね。さて、お帰りはタクシーで宜しいですか?」
隆之がスマホを手に取ると
「必要有りません。既に出迎えの車を外で待たせていますので」
窓から覗くと、何時の間に来ていたのかウィングタイプトラックと黒塗のワゴン車が別荘の玄関前に停まっていた。
「通常は私どもの手で直接商品をお届けするのですが、今回は急な話で所有車が出払っていて、仕方なく一般の運送会社を利用しました。こちらの木箱は邪魔でしょうから当方で引き取らせて頂きます」
由美が窓際から手を振ると、見るからに筋者と判る屈強な黒服数人がリビングに入って来て、半裸に近い女達には目も繰れず木箱に梱包材を押し込み運び出した。ふと窓際に視線を戻すと、既に由美の姿は無く、外を覗くとワゴン車に乗り込むところだった。
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