初恋童貞ヤリチン、念願の本命に告白したら過去のツケがまわってきて執着がはじまってしまう

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02-侵略戦争

締結

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 夕方頃から依澄サン家でダラダラし始めたから、ダウンライトぐらいしか付けてなかったモンで。外が真っ暗になった今ではもう、部屋も柔らかいオレンジの灯りだけが頼りになってしまった。電気つけたいんだけど、これだしな。

 依澄サンいじめて楽しんでたら、調子乗って飲ませすぎてこのありさま。人の膝の上でぐぅぐぅ寝てやがる。相変わらずまつ毛なっが。ここぞとばかりに顔周りを触りちゃんこにしてやった。起きんのかーい。

 
 先輩がもらってきた地酒は、北陸のもんで口当たりがサラッとしててめっちゃ美味い。何本かある中でもこの辛口のヤツが好きだな。多分、まるごとウソとかではなくとも、ある程度、依澄サンがオレのために用意してくれたんだろーなとは思う。オレの好みなのばっかだし。かわいーことしてくれちゃって。
 窓から月の明かりが差し込んで、あんな高い位置まで登ってきてることに、宵の到来を実感する。いまは結構気分がいい。満月ならいい酒で乾杯してもいいなァ。


 そろそろ勘弁してやりマスかね。

 また手持ち無沙汰みたいに、依澄サンの髪を撫でるのを再開させながらそういえばと思い出す。

___聞きたいこと、ねェ?ちょっとイジワルしすぎたかなァ。えーなんだっけ?なんかメモってたな。

「ネー依澄サン、これ開けて」

-ユサユサ-

「んんぅ?、んぅまぶじっ、すまほ……?

 ……いちいち、なな、ごぉ」

- ぽすっ - ぐりぐり -

 スマホの光に眉間に顔をしかめて、そう答えたかと思えば、またオレの股に顔から落下した。今度は反対側に顔を埋めて、ポジションを調整したかと思えば、表情が見えなくなったところで。

「まさかパスコード?オイオイ、依澄サン防犯意識どうなってんの?あぶねーよ笑笑」

 メモ見してほしかっただけなんだけどな笑

 と言いつつ、言われた通りのパスコードで開けば、すぐにお目当ての画面が舞い込んできた。そこには箇条書きで、俺に聞きたいこととやらがツラツラ並んでいた。

「へーナニ?こーんな用意して。結局ほとんど探れなかったんジャン。依澄サンかわいそーに。ま、オレのせいですケド笑笑」

 酒のせいか、赤くなった耳を撫でて、そのまま首をくすぐってやる。肩が少し跳ねた気がした。ふーン?


「しゃーねぇなァ、好きなタイプね?

…そうだなァ、オレのことでいっぱいいっぱいになって、俺が好き放題振り回しても丸め込まれてくれる人がタイプだよ。
だからサ、今日の依澄サンはあまりにも手のひらで転がってくれるもんだからスゲーかわいすぎてサ、かなりいじめちゃったなァ。すんません」

- なでなで -

指通りのいい柔らかい髪に手を通して、依澄サンの後頭部の輪郭をなぞっていく。先輩を撫でるのは、結構楽しい。


「次はー。依澄サンの好きなところ3つ…まーたえらくかわいいこと聞くなァ?カレカノかよ笑笑」

 そう言われて、真っ先に思いつくのは。

「んー、匂いかな。いちばん。依澄サンの匂いが好き。」

ースンスンー

 依澄サンの首元へ鼻を近づけて、前かがみに抱え込むみたいにして匂いを嗅ぐ。清涼感のある匂い。たまに、シトラス系?か、ハーブ系?が混じってるときもある。でも香水じゃない。そんなに強い刺激臭じゃなくて、やんわり内側から香ってくるよォな。でもどっかで嗅いだことあるような、チープなものでもなくて。依澄サン由来の素肌そのものの匂いも混じったミタイな。何だろうな。

「髪かー、体臭か、人工物かわっかんないけど、やっぱいーにおい。
…いや、今は酒のがくせーわ笑」

 あと2つか。匂いが1番デカすぎる要因すぎて、すぐにはパッと思いつかない。ただただ、思い浮かんだことを1人ごちるみたいにして、オレの中の依澄サンのイメージを挙げてみる。

「あとはー、そうダナ、なんでもかんでも頭から否定しないトコ。話聞くの上手いよなやっぱ。引き際が解ってるからか、相手を不快にさせないトコ。」

エーと、それから。

「それと、何しても全く怒んないのは流石にスゲェなーとは思う。周りからいじられたり、無茶ぶられても、どういうときでも、声色にテンション感は出ても感情的にはなってないっつーのかな。どんだけ振り回されてても心情が凪いだままなカンジがする。」

 まとまりのない一方的な投げかけを発しながら、無心で先輩に触る。敢えて耳元に近づいて、挑発を繰り返すような真似をする。
 口に出してみて初めて自覚することもあるもんだなァ。たぶんきっと、気づかないフリをしてただけで、自分の中で明確になりつつあったんダロウな。

「だからちょっとソレをー、狂わせたくはなるよナ。笑」

 今度は襟足に目をつけて手を伸ばす。癖がかったウェーブの髪は前髪に掛かるくらい長いけど、首元はスッキリ整えられてて、いつも後ろ姿はキレイに映る。首が案外しっかりしているせいかもナ。ツー、と骨ばった線を辿って服の中へ侵入していく。若干、背筋がビクビクしてるように見えるのは気の所為か?


「そいで?……オレの潔癖について?めっちゃある…依澄サンそんな知りてェーの?へぇー?マジでオレと付き合うこと見据えてるわけ?こーれは意外だったナ笑
でもザンネン、教えてあげませーん笑笑」

 これには驚いた。ソウカ、傍から見たら変に映るのかコレって。うまく擬態できてるつもりだったんだけどなー。


「最後、『俺が駿と付き合える可能性』…?依澄サンとオレが付き合える可能性か、、そーだなァ五分?いや、三割?ウーン。。

男と付き合える可能性は30%
依澄サンと付き合える可能性は50% 
ヤリチンと付き合える可能性は0%
とまァどの観点から考えるかにもよる、これが答えかな」



「で?いつまで狸寝入りしてんの?依澄サン?」

 ちょっと虚勢を張って、低く見積もったことはナイショ。今自覚したばっかなんだから、チョットくらい多目に見てヨ。



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