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どうしたらいいんだよ!!
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そこに沈黙が落ちていた。
ただただ沈黙が落ちていた。
15cm先の君はそっぽを向いている。こちらをむく気配はない。
口から声を出そうとしても、出てくるのは空気だけ。僕はまだこの沈黙を破れない。
事の始まりは僕のスマホの中にあった1枚の写真だった。あまり有名ではないけれど、デビューした時からずっと僕が応援しているアイドルの女の子の写真。決しては露出の多いような服ではない。フリフリのミニスカートとハイソックス、大きなリボンのついた薄ピンク色のブラウス。
「誰、この女」
君は少し怒った声で僕にそう尋ねた。
「好きなアイドルの女の子なんだ」
そこから君は変になった。いつものきみじゃないみたいだった。
「私以外の女の子なのに好きなの?」
「恋人として好きなのは君だけだよ!」
僕の弁明は今にも雨が降りそうな黒い雲が立ちこめる空に消えていくだけ。
どうして分かってくれないんだ。
好きなのは君なのに。
彼女はただのアイドルなんだ。
どうして分かってくれないんだ。
愛しているのは君なのに。
どうして分かってくれないんだ。
口論は続いた。でも、途中で君は言った。
「もういいよ」
雨がポツリポツリとアスファルトの色を変える。
愛しているのに伝わらない。
きっと今の君に何を言ってもわかって貰えない。
わかって欲しいのに、どうして分かってくれないんだ。
今君に「愛している」というのも、好きなところを100個並べるのも、嘘っぽく聞こえそうだ。
そんなことを考えて、もう1時間。
僕の心はぐちゃぐちゃだ。
ぐちゃぐちゃなまま、沈黙の中で君と二人きり。
どうしたらいいんだよ!!
ただただ沈黙が落ちていた。
15cm先の君はそっぽを向いている。こちらをむく気配はない。
口から声を出そうとしても、出てくるのは空気だけ。僕はまだこの沈黙を破れない。
事の始まりは僕のスマホの中にあった1枚の写真だった。あまり有名ではないけれど、デビューした時からずっと僕が応援しているアイドルの女の子の写真。決しては露出の多いような服ではない。フリフリのミニスカートとハイソックス、大きなリボンのついた薄ピンク色のブラウス。
「誰、この女」
君は少し怒った声で僕にそう尋ねた。
「好きなアイドルの女の子なんだ」
そこから君は変になった。いつものきみじゃないみたいだった。
「私以外の女の子なのに好きなの?」
「恋人として好きなのは君だけだよ!」
僕の弁明は今にも雨が降りそうな黒い雲が立ちこめる空に消えていくだけ。
どうして分かってくれないんだ。
好きなのは君なのに。
彼女はただのアイドルなんだ。
どうして分かってくれないんだ。
愛しているのは君なのに。
どうして分かってくれないんだ。
口論は続いた。でも、途中で君は言った。
「もういいよ」
雨がポツリポツリとアスファルトの色を変える。
愛しているのに伝わらない。
きっと今の君に何を言ってもわかって貰えない。
わかって欲しいのに、どうして分かってくれないんだ。
今君に「愛している」というのも、好きなところを100個並べるのも、嘘っぽく聞こえそうだ。
そんなことを考えて、もう1時間。
僕の心はぐちゃぐちゃだ。
ぐちゃぐちゃなまま、沈黙の中で君と二人きり。
どうしたらいいんだよ!!
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