16 / 381
vs. 双子。
めんどくさい。
しおりを挟む
一夜明けて。
天空ブリの照り焼きは、とにかく美味でした。
余った……っていうか、どーしても出てしまうブリのアラを……。
近所の野良のネコどもにやるってのも、なんかもったいないな。
これは、アレか。
あら汁と根菜との炊き合わせか。
いわゆるブリ大根ってヤツか。
野菜──主に根菜が足らない……と買い出しに出た私だったが。
「「あ、コール!」」
めんどくさいヤツらに見つかった。
『青いかささぎ亭』って、宿屋と料理屋を兼ねて商売してる家の男女の双子。
とにかく、やかましい。
姉と弟だからか、めっちゃやかましい。
何かというと両脇に張りついて、きゃんきゃんきゃんきゃん言いたい放題吠えたててくる。
……ちょっと本気で、キュッとやったろか……とか思う。
故に。
「ちょっ……」
「コール!?」
その場から全力で逃げた。
仕事でもないのに、話したいヤツらじゃない。
どーせ口を開けばワケの分からない、妙なタワゴトを一方的に喋り倒すか、ずーずーしい要求してくるか……。
アイツらのコト、ぶっちゃけ、あんまり好きじゃない。
むしろ嫌いかも。
呪い仕掛けるのもイヤなくらい、嫌い。
……アイツらなんかの為に、魔法使いたくない。
なんてコトを考えながら、街中をするすると逃げていると。
「あら、コール?」
今度は誰だ? とか思ったら。
一月振りですね。
「あ、おねーさま」
組合の、受付仲間のおねーさまだった。
あら、いつもより念入りにおめかしして……。
あら?
あらあら?
ちょっとニヨっとした目をおねーさまに向けてしまった。
そんなお洒落な格好したおねーさまは、呆れたよーに。
「どーしたの、慌てて……。帰ってきたんなら、組合に顔出しなさいよ」
「いや、今ちょっとそれどころじゃなくて」
私が後ろを気にしながら、おねーさまにそう言うと。
「あなた、何やって……って、あら、あの双子……」
双子はナニやら騒ぎながら、私を追いかけて来ているらしい。
なんて迷惑な。
実は、青いかささぎ亭の双子は2人揃うとそりゃーやかましい……と、街中でも有名である。
知らないのは当人達だけ。
仕事中、元気なのは良いコトなのかも知れんけどさ。
客商売だし。
ただ、四六時中やかましいってのは、ねぇ。
そのうるささが嫌だ、という人もいるってコトには気付かないんだよね、アイツら。
なんつーか。
元気や笑顔や善意をムリヤリ押し付けてきて、さぁ、同等かそれ以上のモノを返せ……って強要してくるカンジだ。
こちらは別に頼んでもいないのに。
おねーさまは、私の様子を見て、ため息を一つ。
「仕方ないわねぇ……。コール。あなた隠行してちょっとじっとしてなさいな。なんとかしてあげるから」
「ありがとー♪」
私はすぐに気配遮断を自分に掛けた。
ついでに、認識障害も掛けて、と。
……間一髪。
魔法発動と同時に、双子が私とおねーさまの前に走り込んできた。
天空ブリの照り焼きは、とにかく美味でした。
余った……っていうか、どーしても出てしまうブリのアラを……。
近所の野良のネコどもにやるってのも、なんかもったいないな。
これは、アレか。
あら汁と根菜との炊き合わせか。
いわゆるブリ大根ってヤツか。
野菜──主に根菜が足らない……と買い出しに出た私だったが。
「「あ、コール!」」
めんどくさいヤツらに見つかった。
『青いかささぎ亭』って、宿屋と料理屋を兼ねて商売してる家の男女の双子。
とにかく、やかましい。
姉と弟だからか、めっちゃやかましい。
何かというと両脇に張りついて、きゃんきゃんきゃんきゃん言いたい放題吠えたててくる。
……ちょっと本気で、キュッとやったろか……とか思う。
故に。
「ちょっ……」
「コール!?」
その場から全力で逃げた。
仕事でもないのに、話したいヤツらじゃない。
どーせ口を開けばワケの分からない、妙なタワゴトを一方的に喋り倒すか、ずーずーしい要求してくるか……。
アイツらのコト、ぶっちゃけ、あんまり好きじゃない。
むしろ嫌いかも。
呪い仕掛けるのもイヤなくらい、嫌い。
……アイツらなんかの為に、魔法使いたくない。
なんてコトを考えながら、街中をするすると逃げていると。
「あら、コール?」
今度は誰だ? とか思ったら。
一月振りですね。
「あ、おねーさま」
組合の、受付仲間のおねーさまだった。
あら、いつもより念入りにおめかしして……。
あら?
あらあら?
ちょっとニヨっとした目をおねーさまに向けてしまった。
そんなお洒落な格好したおねーさまは、呆れたよーに。
「どーしたの、慌てて……。帰ってきたんなら、組合に顔出しなさいよ」
「いや、今ちょっとそれどころじゃなくて」
私が後ろを気にしながら、おねーさまにそう言うと。
「あなた、何やって……って、あら、あの双子……」
双子はナニやら騒ぎながら、私を追いかけて来ているらしい。
なんて迷惑な。
実は、青いかささぎ亭の双子は2人揃うとそりゃーやかましい……と、街中でも有名である。
知らないのは当人達だけ。
仕事中、元気なのは良いコトなのかも知れんけどさ。
客商売だし。
ただ、四六時中やかましいってのは、ねぇ。
そのうるささが嫌だ、という人もいるってコトには気付かないんだよね、アイツら。
なんつーか。
元気や笑顔や善意をムリヤリ押し付けてきて、さぁ、同等かそれ以上のモノを返せ……って強要してくるカンジだ。
こちらは別に頼んでもいないのに。
おねーさまは、私の様子を見て、ため息を一つ。
「仕方ないわねぇ……。コール。あなた隠行してちょっとじっとしてなさいな。なんとかしてあげるから」
「ありがとー♪」
私はすぐに気配遮断を自分に掛けた。
ついでに、認識障害も掛けて、と。
……間一髪。
魔法発動と同時に、双子が私とおねーさまの前に走り込んできた。
44
あなたにおすすめの小説
私の生前がだいぶ不幸でカミサマにそれを話したら、何故かそれが役に立ったらしい
あとさん♪
ファンタジー
その瞬間を、何故かよく覚えている。
誰かに押されて、誰?と思って振り向いた。私の背を押したのはクラスメイトだった。私の背を押したままの、手を突き出した恰好で嘲笑っていた。
それが私の最後の記憶。
※わかっている、これはご都合主義!
※設定はゆるんゆるん
※実在しない
※全五話
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
【読切短編】処刑前夜、地下牢に現れた王女は言った。「お前でなければ駄目なんだ」滅びの未来を覆す、騎士との契約
Lihito
ファンタジー
王国騎士団の副長ヴェルドは、無実の罪で投獄され、明日処刑される運命にあった。
腐敗した国に絶望し、静かに死を待つ夜。
地下牢に現れたのは、実権を持たない「傀儡」と噂されるイゾルデ王女。
彼女はヴェルドに仮死毒を渡し、こう告げた。
「死んで、私の影になれ」
彼女は知っていた。
この国が三年後に滅ぶこと。誰が裏切り者か。
そして——ヴェルドこそが、国を救うための唯一の「切り札」であることを。
これは、滅びの未来を知る孤独な王女と、一度死んで生まれ変わった騎士が、裏から国を救う「共犯」の物語。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
解雇されたけど実は優秀だったという、よくあるお話。
シグマ
ファンタジー
突如、所属している冒険者パーティー[ゴバスト]を解雇されたサポーターのマルコ。しかし普通のサポート職以上の働きをしていたマルコが離脱した後のパーティーは凋落の一途を辿る。そしてその影響はギルドにまでおよび……
いわゆる追放物の短編作品です。
起承転結にまとめることを意識しましたが、上手く『ざまぁ』出来たか分かりません。どちらかと言えば、『覆水盆に返らず』の方がしっくりくるかも……
サクッと読んで頂ければ幸いです。
※思っていた以上の方に読んで頂けたので、感謝を込めて当初の予定を越える文量で後日談を追記しました。ただ大団円で終わってますので、『ざまぁ』を求めている人は見ない方が良いかもしれません。
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
義妹がピンク色の髪をしています
ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる