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番外編

ハッピーメリークリスマス③

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「何しているんですか! ・・・昼間ですよ」

 楽しそうに笑う貴臣さんに押し倒されながら必死に訴えかけてみた。こんな明るいうちにする・・なんて、さすがに恥ずかしい。明るい所で全部見られて貴臣さんに失望されたら、と思うと尚更だった。

 もちろんそんな抵抗に意味は無く、上から覆いかぶさる貴臣さんの濡れた瞳に見とれてしまっていた。瞬きをするたびに睫毛が揺れていて、瞼に深く刻まれている二重ラインでさえ美しいと思った。しっとりと見つめられると何も言えなくなってしまう。


「今、欲しい。私の願い、聞いて貰えないのか?」

「___ずるいです」

「そうか? ・・・悪かったな」

 触れるだけのキスが降ってくる。それが始まりの合図だったかのように、抱き締められて甘いキスが落とされた。ボタンが外されていく感覚に、きっとバナナは皮を剥かれるときこんな気持ちなのだろうと思った。

 はだけたシャツの隙間から小さな内出血が覗いている。彼だけのものになると誓った日から、抱かれる度に上書きされていく”しるし”はこの先も消えることは無いのだろう。優しくされると、もっとめちゃくちゃにして欲しいと自分の中の雌が荒ぶる。それすらもお見通しの貴臣さんは、楽しそうに反応を見ながら愛撫を重ねてくる。


「んっ、はずかしぃ」

「酷いな__真っ赤に腫れている」

 小さな双丘の先端は、痛々しく肥大していた。それは貴臣さんの所為なのか、己の淫らな身体が原因なのかはわからない。ただ、それは貴臣さんの情欲を掻き立てる起因になっている。


 貴臣さんの舌が卑猥に動き、近付いて来る。これに舐められたらと思うと、期待で腕に力がこもった。暖かな吐息がそこをかすめていくと背筋に甘い痺れがはしり、無意識に太ももを擦り合わせていた。

 見下ろしてくる瞳は熱く、赤い舌は好物を前にしたライオンのように己の薄い唇をゆるりと撫でた。








 ピンポーン

「「・・・」」

 二人して一瞬で現実に引き戻された。正しくは、ずっと現実だったのだが。

 見上げた貴臣さんの顔は無表情だが、これ以上無い程に眉が寄っている。これは怒りの表情・・・だと思う。


 ピンポンピンポンピンポン

 まるで子供のピンポンダッシュのようにしつこく、急かすような押し方だった。もちろん、こんな場所に子供が紛れ込めるはずなど無いのだけれど。



「__私、見てきます」

 無言で固まっている貴臣さんを尻目に立ち上がり、TVモニターフォンを覗いた。





「あ・・・」


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