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大収穫祭
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「それでは大収穫祭開始しまーす!」
「まーす」
天機人の二人の開始の言葉と共に各組一斉に散らばって行く。
「それではソウ様、私も行ってきますねー」
「あぁ、がんばれよ」
ルミナは軽く礼をすると上に飛んだ後、各組が向かわなかった方へ向かっていった。
うちらの作戦は至ってシンプルで、ひたすらルミナが頑張るだけである。
ただ、さすがにルミナだけ頑張らせるのも悪いので俺達も後から合流する事になっている。
「さて、それじゃ俺達もやる事をやってしまおうか」
「はい、そうですね」
合流する前にやる事をすべく俺とサチは調理室へ向かった。
調理室で既に粒にしたトウモロコシを出してもらう。
「不出来な方でいいのですよね?」
「うん」
サチが出してくれたのはトウモロコシでも規格外なもの。
どうもトウモロコシの中を見ると一割ぐらいの率で普通のと違うのが混ざっている。
普通のより甘いのが多いが、今回使うのはその中でも粒の皮が硬いものだ。
サチが不出来と言うように普通に茹でても皮が硬いので食感が良くない。
だが、これはこれで使い道があるのであらかじめ粒だけにして保管しておいたのである。
鍋の底一面に薄く行き渡るぐらいに油を入れて、その中に粒を入れて蓋をする。
後はひたすら左右に振るだけ。
最初はザラザラと粒が動く音がしているが、次第に油に熱せられてパチパチと音が変わってくる。そろそろかな?
そのまま振っているとポンッと中で弾け飛ぶ音が聞こえる。
「な、なんですか!?」
外の様子を見ていたサチが音に驚いてこっちに来る。
俺は気にせずそのまま振るとポンポンと次々に弾け飛ぶ音がして、しばらくすると落ち着く。
「よし、できた」
余り長くやっていると先に弾けたのが焦げるので早々に取り出して皿に盛り、塩を振りかけて完成。
「ソウ、これは?」
「ポップコーンだ。味見したら直ぐ収納に入れてくれ」
既に二、三粒口に入れてポリポリと食べているサチが頷く。
鍋の底には弾け損ねたのが数粒あるが、そのまま油と粒を足して次のに取り掛かる。
「あの、ソウ。それ私もやってみてもいいですか?」
「ん?いいぞ」
サチが興味あるようなので代わってやる。
しばらく鍋を振っていると再び弾ける音がしてくる。
「こ、これは楽しいですね!」
すごくわかる。
交代で休まず作ったので結構な量のポップコーンを用意できた。
これで参加賞が行き渡るぐらいにはなるかな?
外に出ると各組の集積場所に様々な作物が山積みになっている。
「現在ルミナテース様の組を除いてほぼ横並びという状況です!まだまだ時間はありますので安全第一でお願いします!」
天機人の姉の方が上空で島全域に声が行き渡るように実況している。
妹の方はというと運ばれてきた作物の精査を行っているようだ。なかなか手際がいい。
一方で俺達の組の作物置き場を見ると開始した時と全く変化が無い。
「やはり一人じゃ手間取ってるのかな」
「いえ、そんな事はありませんよ。そろそろ来ると思います」
そういうとサチが俺を抱えて飛んでルミナが向かった方角を向いてくれる。
遠くの方に何か見える。
気球を逆さにしたような・・・まさか!?
「おぉっと!ここでルミナテース様がこちらに向かってきております!な、なんですか!?あの袋の大きさは!?」
実況もルミナに気付いたようで驚いている。
次第に巨大な袋を持って飛んできたルミナが近付いてきてゆっくりと着地する。
空だった作物置き場が一気に他の組の倍ほどの量になる。
「あーつかれるわぁー」
いかにも疲れたという素振りで肩に手を当てて首を左右に倒しながらこっちにくる。
「よく言います。全く息が上がっていないではないですか」
「えへへー」
ばれたかと言わんばかりに舌を出して笑う。
こういう仕草は可愛いお姉さんという感じなのだが、先ほどあの量を一人で運んできた事を忘れてはいけない。
「こっちの用も終わったし、後は俺達何すればいいんだ?」
「そうですねぇ。ここでは聞かれてしまいそうなので移動しながら考えましょうか」
作物置き場を見るルミナに釣られて見ると慌てた様子で他の組が作物を運び込んでいる様子が見える。
「そうだな。案内よろしく」
「はーい」
「ふん!」
ツタを引っ張ると地面から人の頭大のジャガイモがボコッと出てくる。
更に引っ張ると次々出てきてちょっと楽しい。
「はー、これは大変だわ」
一本のツタから出るジャガイモは大体五個から十個ぐらい。
一個がかなり大きいのでその分力や手間がとてもかかる。
収穫したジャガイモに付いている土や根を取って敷物の上に持っていったら次のツタへ移動して引き抜くの繰り返し。
ルミナの提案で俺達も収穫をすることになった。
サチは渋っていたが。
「ソウ、これ持っていきますよ」
「あぁ、頼む」
こんな感じでいざやるとなったらちゃんとやる気を出すのがサチのいいところだと思う。
敷物に乗せたジャガイモをサチが四方を持って袋状に包んでからルミナが指定した集積場所に運んでいくというのが今の一連の作業だ。
「くっ・・・」
「無理するなよー」
「だい・・・じょうぶ・・・です・・・」
袋が地面すれすれになるぐらいにサチが飛んで運んでいく。大丈夫かね。
一方ルミナはというと遠くの反対側の畝を凄い速さで収穫していっているのが見える。
このペースだとこっちの一畝終わる間にそれ以外が全部終わりそうだ。
本当にこっちが一畝終わる頃にはルミナが他全面の収穫を終えて、更に運搬まで終えていた。
恐るべき身体能力の高さだな。
そんなこんなで最早俺とサチは農業体験でもしているかのような感じで色々な作物の収穫をしていった。
ジャガイモの他にもダイコン、カブ、ニンジン、サツマイモなどの収穫を行った。
俺としてはいい勉強になったのだが。
「はー・・・はー・・・もうダメです・・・」
サチが完全にダウンしてしまったので、残りはルミナに任せて先に集計場所に戻る事にした。
ヘトヘトのサチに抱えて飛んでもらう体力は無いので、帰りは俺がおんぶして徒歩で向かう事に。
俺も結構疲れたが、神の体のおかげか人の時より身体能力が上がっており、回復も早いのでそこまで辛くなかったのは助かった。
ただ、この農園思った以上に広く、集計場所まで行くのになかなかの距離を歩く事になった。
何度かルミナが頭上を往復しているのを見たが、実況を聞くと結構いい勝負になっているようなので、俺達を運んでもらう事は遠慮した。
おかげで到着する頃には大収穫祭も佳境に入っており、既に俺達同様に力尽きた造島師達が集計場所でぐったりしていた。
「や、おつかれさん」
「あ、これはソウ様」
「参加してどうだった?」
「いやー、彼女達は凄いですね。恥ずかしながら我々は先に休ませて貰ってます」
「うん。それで祭は楽しめたか?」
「はい、それはもちろん。新たに色々な事に気付かされた一日でした」
「そうか、それはなによりだ」
造島師達はみんな疲労困憊の様子ではあるが、表情を見ると充実した時間を過ごせた事が伺える。
「さあ残り時間は五分を切りました!果たしてどの組が勝つのでしょうか!」
実況にも熱が入る。
というかあの姉はずっとこのテンションを維持して実況してたよな。
ある意味ここの農園の天使達に負けないタフさを持ってるのではなかろうか。
「ん・・・ここは?」
「お、起きたか?」
実況の声に俺の背中で寝てたサチが起きる。
「すみません、意識を手放していました」
「立てるか?」
「はい。状況はどうですか?」
「そうだな、うちが少し他より多いな」
「そうですか。では、あれで決着ですかね」
降りたサチが向く視線の先には袋を持ったルミナの姿が見える。
「これはルミナテース様の運搬が先に到着しそうです!これで一位は決まりでしょうか!?」
実況がいい感じに煽るねぇ。
「はー、間に合ってよかったわぁー」
作物を置いてきたルミナが汗を拭きながらこっちに来る。
「おつかれさま」
「おつかれさまです」
「ありがとー。どう、どう?サチナリアちゃん。また一位になりそうよー」
「はいはい、ルミナテースが凄い事は以前から知っていますよ。ほら、園長が土だらけでどうするのですか」
胸を反らして自慢気にするのをよそにルミナの土をはたいて落とすサチ。
あーそうか、体を綺麗にするのも念に含まれるから今は使えないのか。
そんな様子を見てたら実況を含めて造島師達も沸きあがる。
「ああっと!なんと、組の垣根を越えて協力して運搬してきました!」
みんなが向いている方に視線を移すと、農園の子達が全員で作物を入れたものを運んできた。
「な!?あれはいいのですか!?」
「ありかなしかで言えばありです!協力行動は禁止しておりません!」
サチの抗議に実況が答えてくれる。
俺としてもありだな。
この祭の肝は収穫だから多くなるに越したことは無い。
「さあ、最後の運搬が到着したところで大収穫祭終了となります!みなさま、おつかれさまでした!」
実況が終了を伝えると参加者から拍手が起こる。
「ただいま集計を行っておりますので、結果は今しばらくお待ちください!」
そう言いおわると妹と合流して集計を始める。
他の人達も各組の造島師と合流して労いの言葉を掛け合ったり、飲み物を出して乾杯したりしている。
「ソウ、体を綺麗にしますよ」
「頼む」
サチやルミナも念で体を綺麗にしたようで、さっきまで土が付いてたとは思えない。
さて、この後は結果発表と後夜祭ってとこか。
俺としてはこれからが本番になりそうだ。
「まーす」
天機人の二人の開始の言葉と共に各組一斉に散らばって行く。
「それではソウ様、私も行ってきますねー」
「あぁ、がんばれよ」
ルミナは軽く礼をすると上に飛んだ後、各組が向かわなかった方へ向かっていった。
うちらの作戦は至ってシンプルで、ひたすらルミナが頑張るだけである。
ただ、さすがにルミナだけ頑張らせるのも悪いので俺達も後から合流する事になっている。
「さて、それじゃ俺達もやる事をやってしまおうか」
「はい、そうですね」
合流する前にやる事をすべく俺とサチは調理室へ向かった。
調理室で既に粒にしたトウモロコシを出してもらう。
「不出来な方でいいのですよね?」
「うん」
サチが出してくれたのはトウモロコシでも規格外なもの。
どうもトウモロコシの中を見ると一割ぐらいの率で普通のと違うのが混ざっている。
普通のより甘いのが多いが、今回使うのはその中でも粒の皮が硬いものだ。
サチが不出来と言うように普通に茹でても皮が硬いので食感が良くない。
だが、これはこれで使い道があるのであらかじめ粒だけにして保管しておいたのである。
鍋の底一面に薄く行き渡るぐらいに油を入れて、その中に粒を入れて蓋をする。
後はひたすら左右に振るだけ。
最初はザラザラと粒が動く音がしているが、次第に油に熱せられてパチパチと音が変わってくる。そろそろかな?
そのまま振っているとポンッと中で弾け飛ぶ音が聞こえる。
「な、なんですか!?」
外の様子を見ていたサチが音に驚いてこっちに来る。
俺は気にせずそのまま振るとポンポンと次々に弾け飛ぶ音がして、しばらくすると落ち着く。
「よし、できた」
余り長くやっていると先に弾けたのが焦げるので早々に取り出して皿に盛り、塩を振りかけて完成。
「ソウ、これは?」
「ポップコーンだ。味見したら直ぐ収納に入れてくれ」
既に二、三粒口に入れてポリポリと食べているサチが頷く。
鍋の底には弾け損ねたのが数粒あるが、そのまま油と粒を足して次のに取り掛かる。
「あの、ソウ。それ私もやってみてもいいですか?」
「ん?いいぞ」
サチが興味あるようなので代わってやる。
しばらく鍋を振っていると再び弾ける音がしてくる。
「こ、これは楽しいですね!」
すごくわかる。
交代で休まず作ったので結構な量のポップコーンを用意できた。
これで参加賞が行き渡るぐらいにはなるかな?
外に出ると各組の集積場所に様々な作物が山積みになっている。
「現在ルミナテース様の組を除いてほぼ横並びという状況です!まだまだ時間はありますので安全第一でお願いします!」
天機人の姉の方が上空で島全域に声が行き渡るように実況している。
妹の方はというと運ばれてきた作物の精査を行っているようだ。なかなか手際がいい。
一方で俺達の組の作物置き場を見ると開始した時と全く変化が無い。
「やはり一人じゃ手間取ってるのかな」
「いえ、そんな事はありませんよ。そろそろ来ると思います」
そういうとサチが俺を抱えて飛んでルミナが向かった方角を向いてくれる。
遠くの方に何か見える。
気球を逆さにしたような・・・まさか!?
「おぉっと!ここでルミナテース様がこちらに向かってきております!な、なんですか!?あの袋の大きさは!?」
実況もルミナに気付いたようで驚いている。
次第に巨大な袋を持って飛んできたルミナが近付いてきてゆっくりと着地する。
空だった作物置き場が一気に他の組の倍ほどの量になる。
「あーつかれるわぁー」
いかにも疲れたという素振りで肩に手を当てて首を左右に倒しながらこっちにくる。
「よく言います。全く息が上がっていないではないですか」
「えへへー」
ばれたかと言わんばかりに舌を出して笑う。
こういう仕草は可愛いお姉さんという感じなのだが、先ほどあの量を一人で運んできた事を忘れてはいけない。
「こっちの用も終わったし、後は俺達何すればいいんだ?」
「そうですねぇ。ここでは聞かれてしまいそうなので移動しながら考えましょうか」
作物置き場を見るルミナに釣られて見ると慌てた様子で他の組が作物を運び込んでいる様子が見える。
「そうだな。案内よろしく」
「はーい」
「ふん!」
ツタを引っ張ると地面から人の頭大のジャガイモがボコッと出てくる。
更に引っ張ると次々出てきてちょっと楽しい。
「はー、これは大変だわ」
一本のツタから出るジャガイモは大体五個から十個ぐらい。
一個がかなり大きいのでその分力や手間がとてもかかる。
収穫したジャガイモに付いている土や根を取って敷物の上に持っていったら次のツタへ移動して引き抜くの繰り返し。
ルミナの提案で俺達も収穫をすることになった。
サチは渋っていたが。
「ソウ、これ持っていきますよ」
「あぁ、頼む」
こんな感じでいざやるとなったらちゃんとやる気を出すのがサチのいいところだと思う。
敷物に乗せたジャガイモをサチが四方を持って袋状に包んでからルミナが指定した集積場所に運んでいくというのが今の一連の作業だ。
「くっ・・・」
「無理するなよー」
「だい・・・じょうぶ・・・です・・・」
袋が地面すれすれになるぐらいにサチが飛んで運んでいく。大丈夫かね。
一方ルミナはというと遠くの反対側の畝を凄い速さで収穫していっているのが見える。
このペースだとこっちの一畝終わる間にそれ以外が全部終わりそうだ。
本当にこっちが一畝終わる頃にはルミナが他全面の収穫を終えて、更に運搬まで終えていた。
恐るべき身体能力の高さだな。
そんなこんなで最早俺とサチは農業体験でもしているかのような感じで色々な作物の収穫をしていった。
ジャガイモの他にもダイコン、カブ、ニンジン、サツマイモなどの収穫を行った。
俺としてはいい勉強になったのだが。
「はー・・・はー・・・もうダメです・・・」
サチが完全にダウンしてしまったので、残りはルミナに任せて先に集計場所に戻る事にした。
ヘトヘトのサチに抱えて飛んでもらう体力は無いので、帰りは俺がおんぶして徒歩で向かう事に。
俺も結構疲れたが、神の体のおかげか人の時より身体能力が上がっており、回復も早いのでそこまで辛くなかったのは助かった。
ただ、この農園思った以上に広く、集計場所まで行くのになかなかの距離を歩く事になった。
何度かルミナが頭上を往復しているのを見たが、実況を聞くと結構いい勝負になっているようなので、俺達を運んでもらう事は遠慮した。
おかげで到着する頃には大収穫祭も佳境に入っており、既に俺達同様に力尽きた造島師達が集計場所でぐったりしていた。
「や、おつかれさん」
「あ、これはソウ様」
「参加してどうだった?」
「いやー、彼女達は凄いですね。恥ずかしながら我々は先に休ませて貰ってます」
「うん。それで祭は楽しめたか?」
「はい、それはもちろん。新たに色々な事に気付かされた一日でした」
「そうか、それはなによりだ」
造島師達はみんな疲労困憊の様子ではあるが、表情を見ると充実した時間を過ごせた事が伺える。
「さあ残り時間は五分を切りました!果たしてどの組が勝つのでしょうか!」
実況にも熱が入る。
というかあの姉はずっとこのテンションを維持して実況してたよな。
ある意味ここの農園の天使達に負けないタフさを持ってるのではなかろうか。
「ん・・・ここは?」
「お、起きたか?」
実況の声に俺の背中で寝てたサチが起きる。
「すみません、意識を手放していました」
「立てるか?」
「はい。状況はどうですか?」
「そうだな、うちが少し他より多いな」
「そうですか。では、あれで決着ですかね」
降りたサチが向く視線の先には袋を持ったルミナの姿が見える。
「これはルミナテース様の運搬が先に到着しそうです!これで一位は決まりでしょうか!?」
実況がいい感じに煽るねぇ。
「はー、間に合ってよかったわぁー」
作物を置いてきたルミナが汗を拭きながらこっちに来る。
「おつかれさま」
「おつかれさまです」
「ありがとー。どう、どう?サチナリアちゃん。また一位になりそうよー」
「はいはい、ルミナテースが凄い事は以前から知っていますよ。ほら、園長が土だらけでどうするのですか」
胸を反らして自慢気にするのをよそにルミナの土をはたいて落とすサチ。
あーそうか、体を綺麗にするのも念に含まれるから今は使えないのか。
そんな様子を見てたら実況を含めて造島師達も沸きあがる。
「ああっと!なんと、組の垣根を越えて協力して運搬してきました!」
みんなが向いている方に視線を移すと、農園の子達が全員で作物を入れたものを運んできた。
「な!?あれはいいのですか!?」
「ありかなしかで言えばありです!協力行動は禁止しておりません!」
サチの抗議に実況が答えてくれる。
俺としてもありだな。
この祭の肝は収穫だから多くなるに越したことは無い。
「さあ、最後の運搬が到着したところで大収穫祭終了となります!みなさま、おつかれさまでした!」
実況が終了を伝えると参加者から拍手が起こる。
「ただいま集計を行っておりますので、結果は今しばらくお待ちください!」
そう言いおわると妹と合流して集計を始める。
他の人達も各組の造島師と合流して労いの言葉を掛け合ったり、飲み物を出して乾杯したりしている。
「ソウ、体を綺麗にしますよ」
「頼む」
サチやルミナも念で体を綺麗にしたようで、さっきまで土が付いてたとは思えない。
さて、この後は結果発表と後夜祭ってとこか。
俺としてはこれからが本番になりそうだ。
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