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そんなことを思い出しながら・・・




小さな箱に入っている物を見て、樹里は泣いた。




沢山、沢山、涙が流れてくる。





だって、そこにあったのは指輪だったから。





ゴールドの指輪で、リボンの形になっていて・・・






リボンの真ん中には、赤い石がついている・・・。







可愛い可愛い、指輪だった。







その指輪を見た後、陸の左手を見る・・・。







そして、また可愛い指輪に視線を戻した。







可愛い可愛い指輪は、凄い小さい・・・。







凄い小さくて・・・







これは、







これは、







小指にする指輪・・・。







小指につける、指輪・・・








これは・・・







ピンキーリング、だった・・・。







樹里がずっと忘れられなかった・・・







“赤い糸”だった・・・。
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